2026年10月22日木曜日

中学3年生の内申が決まる前に ―次の期末テストで優先すべき科目

 

中学3年生の保護者さまへ
中学3年生の内申が決まる前に
―次の期末テストで優先すべき科目

受験で使う英語や数学の勉強は、毎日進めている。でも、美術の提出期限や、保健体育のテスト範囲は、まだ確認していない――。

これは説明用の例ですが、受験を意識するほど、勉強が受験5教科に寄っていくのは自然なことです。入試対策はもちろん大切です。そのうえで、次の期末テストに向けて、一度9教科の状況を並べて見てみませんか?

この記事では、「内申」を主に調査書に記載される各教科の評定という意味で使います。ただし、調査書への記載内容、対象となる学年、入試での扱い、評定が確定する時期は、地域・学校・入試方式によって異なります。「次の期末だけで決まる」とは言えません。まずは学校の案内や面談、志望先の募集要項で確認することが出発点です。

期末テストの点数と評定は、同じものではない

評定は、定期テストの点数だけで決まるものではありません。一般に、学校では次の3つの観点で学習の様子を見ています。

知識・技能
学んだ内容を理解し、問題や作業で使えるか。
思考・判断・表現
学んだことをもとに考え、判断し、言葉・式・作品などで表せるか。
主体的に学習に取り組む態度
課題に粘り強く取り組み、自分の学習を振り返って調整しようとしているか。

「主体的な態度」は、明るさや従順さ、手を挙げた回数で決まるものではありません。具体的にどう見られるかは教科によって違うため、学校で示された方法を確認してください。

テスト、授業中の課題、作品、実技、学習の振り返りなどがどのように扱われるのかは、学校や教科によって異なります。各項目の割合も、記事では決められません。成績表や配布プリント、先生からの説明で確認しましょう。

まず9教科の「残っている機会」を一覧にする

次の項目を、教科ごとに確認します。

  • 次のテスト日と出題範囲
  • 提出する課題と期限
  • これから行われる実技や作品の評価
  • 先生から受けた具体的な助言
  • 今、自力では難しい内容

下は記入例です(説明用の例で、実際には9教科すべてを確認します)。

教科 残っている評価機会・期限 今の課題 次にすること
理科 期末テスト/ワーク提出 電流の単元が不安 基本問題を解き、間違いを解き直す
美術 作品の提出期限 未完成の部分がある 示された課題を確認し、制作時間を決める
英語 期末テスト 本文の内容を自力で説明できない 教科書を閉じて、本文の要点を言ってみる

実技教科に、必ず筆記試験があるとは限りません。「実技はテストがない」「実技にもテストがある」と決めつけず、教科ごとに確認してください。

優先したいのは、こんな科目・課題

優先順位は、全員共通では決められません。目安になるのは、残された機会と、今の学習上の課題。全教科に必要な準備の時間を確保したうえで、次のような課題を優先します。

状況 取り組み方
① 未着手の範囲や、期限が近い課題がある 範囲と必要な作業を確認し、まず着手する
② 基礎の穴があり、先の学習が止まっている 教科書や基本例題に戻り、必要な理解を補う
③ 学校から改善点が具体的に示されている 指摘内容を確認し、次の課題や演習で改善する
④ 一通り学習したが、自力で答える確認が足りない 答えを見ずに試し、不安な部分を復習する

「今の評定が3だから最優先」「得意科目だから放置」のように、評定の数字だけで順番を決めないことが大切です。得意科目も、提出物や範囲の確認は必要です。

実技4教科を、直前の暗記だけで終わらせない

音楽、美術、保健体育、技術・家庭も、評定が付く大切な教科です。「実技は簡単に上げられる」「暗記すれば必ず高得点」といった見方はせず、学校の範囲表や授業資料から確認します。

  • 筆記試験がある場合:用語だけでなく、図・手順・理由など、授業で扱った内容を確認します。
  • 作品や実技の場合:示された課題、評価基準、先生の助言に沿って準備します。
  • 未提出・未完成がある場合:提出できるか、期限、必要な対応を、早めに先生へ確認します。

作品を保護者が代わりに仕上げることは、本人の学びになりません。また、期限後でも出せば必ず評価されるとは限りません。課題の改善が、そのまま評定アップを保証するわけでもありませんが、準備を整えることは次の学びにつながります。

学校への相談は「何点で4?」より「何を改善する?」

面談や教科担当の先生への相談は、評定の引き上げをお願いする場ではなく、学習の改善と事実の確認の場です。質問できる場合は本人が中心になり、必要に応じて保護者が補います。

質問の例
  • 「現時点で、学習上の課題はどこでしょうか」
  • 「次の課題やテストに向けて、改善したい点を教えてください」
  • 「提出物や実技について、確認しておくことはありますか」
  • 「調査書に使われる評定の対象期間や、今後の予定を確認したいです」

受験勉強との両立は、二択にしない

「受験勉強を全部止める」か「いつも通り続ける」かの二択にする必要はありません。期末対策を軸にしながら、英単語や既習内容の短い復習など、維持したい受験勉強は必要に応じて残します。

期末の範囲と入試の基礎が重なる内容は、理解を深めることで両方につながります。受験勉強と期末対策の比率は、人によって違います。一律には決められません。

また、9教科を毎日すべて行う必要はありません。テスト日程と提出期限に合わせて、数日単位で組みましょう。そして、睡眠を削って帳尻を合わせることは避けてください。

今日から進める4ステップ

STEP 1 学校の予定・範囲・評価方法を確認する
配布プリントや範囲表を見て、テスト日と提出期限を書き出します。
▼
STEP 2 9教科の課題を一覧にする
前の表を使い、教科ごとに「今の課題」を書きます。
▼
STEP 3 優先課題を選び、範囲と量を決める
例:「理科を1時間」ではなく、「電流の基本問題5問を解き、間違えた問題を解き直す」。問題数は目安で、本人に合わせて調整します。
▼
STEP 4 数日ごとに進み具合を確認し、調整する
終わったこと、終わらなかったことを見て、次の数日分の量を見直します。

保護者の声かけ

結果への不安を繰り返し伝えるより、本人が動ける確認を支える言葉をかけてみてください。

つい言ってしまう言葉 おすすめの声かけ
「このままでは内申が足りない」 「学校の予定と、今から取り組める課題を確認しようか」
「実技教科で上げればいいでしょう」 「それぞれの教科で、どんな準備が必要そう?」
「あと何点取れば4になるの?」 「学校からは、どこを改善するとよいと言われている?」

まとめ

この記事のポイント
  • 内申の扱いと今後の予定は、学校や公式資料で確認する
  • 9教科の準備状況と、残された課題を見て優先順位を決める
  • 点数だけでなく、理解・課題・実技などの改善点にも取り組む

まずは、9教科それぞれについて、次にすることを1つずつ書き出してみてください。それだけでも、残り時間の使い方が見えやすくなります。

寄り添うだけで、終わらない。
トライプラス諸口校の無料体験授業

「期末対策と受験勉強の両立が難しい」「何を優先すればよいか分からない」。そんなお悩みがあれば、一度ご相談ください。9教科の状況を整理するところから、一緒に考えます。なお、学校の評定を塾が決めたり、必ず上げたりすることはできません。

お電話でのお問い合わせ
0120-177-202
PVアクセスランキング にほんブログ村 

2026年10月21日水曜日

テストで『あと10点』上げるのに、 難しい問題は必要ありません!

 

定期テスト対策|保護者の方へ

テストで『あと10点』上げるのに、

難しい問題は必要ありません!

難しい問題集を買う前に、見直したいこと

「あと10点取れれば、順位も通知表も変わるのに」。テストが返ってきたとき、そう感じるご家庭は多いのではないでしょうか。そして次に、「もっと難しい問題に挑戦しなければ」「新しい問題集を買った方がいいのかな」と考えることもあるかもしれません。

もちろん、点数を上げたいというお気持ちは、お子さまが頑張ってきたからこそ生まれるものです。そのうえで、一度答案を見直してみると、学校ワークで練習した内容や、授業で習った用語、基本的な計算の中にも、失点が見つかることがあります。

この記事が当てはまるご家庭

この記事でお伝えするのは、基本・標準問題に取りこぼしがある場合に、難問を増やす前に見直したい対策です。すでに基本・標準問題を安定して取れているお子さまや、難度の高い試験を受ける場合には、応用問題の練習が必要になることもあります。また、「誰でも難問なしで必ず10点上がる」という意味ではありません。

難しい問題への挑戦を否定するものではありません。限られた時間の中で、どこから取り組むと点数につながりやすいか、その順序を一緒に考えていきましょう。まずは、今ある教材と答案から「改善できそうなところ」を探す方法をご紹介します。

最初に探したい、3種類の改善候補

返ってきた答案の失点を、次の3つに分けて眺めてみてください。

① 学んだが、見ずには答えられなかった内容

例:英単語、漢字、理科・社会の用語。教科書やワークを見れば分かるのに、答案には書けなかったもの。

② 解説を見れば分かるが、自力では解けなかった問題

例:学校ワークの基本例題と同じ考え方を使う問題。解説を読むと「なるほど」と思えても、何も見ずには手が止まるもの。

③ 考え方は合っていたが、途中や解答時に誤った問題

例:符号、単位、指定された語句、解答欄への転記。

ここで大切なのは、お子さま本人の「分かっていた」という感覚だけで判断しないことです。実際に解き直してみて、自力で正解できるかを確かめます。③に見えた失点でも、解き直すと理解が不足していたと分かる場合があります。そのときは、②や①として扱い直せば大丈夫です。

「10点分の失点」を探す仮例

数学の定期テストを想定した、説明用の仮の例です。実在の答案や生徒のものではありません。

失点の内容(仮例) 失点
符号の処理で誤った計算問題 2点
学校ワークで練習した基本問題を自力で解けなかった 4点
求める量を取り違えた問題 2点
単位を付ける指示を見落とし、その試験の採点で失点した問題 2点
合計 10点

※配点や減点の扱いは仮の例です。実際には、答案と採点基準を確認してください。単位を書かなければ必ず2点減る、といった一律のルールではありません。

この10点は、あくまで改善候補の合計です。次のテストでそのまま上乗せできる点数ではありません。次回は問題も配点も変わるからです。目的は、同じ種類の課題が出たときに対応できる力を育てることにあります。

改善候補を、小さな練習に変える

改善候補が見つかったら、「気をつける」で終わらせず、具体的な練習に変えます。

起きていること 小さな練習
用語や単語が出てこない 短い範囲を学び、答えを隠して確認します。翌日以降も、もう一度試します。
基本的な解き方を使えない 例題の意味と手順を理解し、解説を閉じて解き直します。そのあと、類題を解きます。
符号や計算の途中で誤る 誤りが起きた段階を特定し、必要な途中式を書くなど、手順を変えて練習します。
条件や答え方を見落とす 「何を求めるか」「単位や指定はあるか」を確認する手順を、普段の演習でも使います。
時間が足りず、解ける問題を残す 時間を測った演習で、保留する判断と、戻る順番を練習します。

すべての問題文に線を引く、すべての計算を書き尽くす、といった方法は必要ありません。作業を増やしすぎると、かえって続かなくなります。失点につながった場所だけを、小さく変えていきましょう。

まずは、改善する課題を2〜3個に絞る

見つかった候補を、一度にすべて直そうとする必要はありません。次の観点で優先順位をつけます。

✔ 繰り返し失点している

✔ 次の範囲でも使う基礎である

✔ 説明や練習を受ければ、自力で取り組めそうである

たとえば、「英単語の綴りを確認する」「括弧を外す計算の途中式を書く」「問題文の求める量を確認する」といった課題です。項目の数は目安で、お子さまの状況に合わせて構いません。

ひとつだけ気をつけたいのは、簡単そうな課題ばかりを選ばないことです。必要な理解の学び直し(先ほどの②にあたる課題)を後回しにすると、同じ失点が続きやすくなります。

次のテストまでに行う4ステップ

STEP 1 答案から改善候補を選ぶ

3種類のどれに当てはまるか、解き直して確かめます。

▼

STEP 2 必要な知識や考え方を確認する

教科書、ワーク、授業プリントで、手順や意味を押さえます。

▼

STEP 3 答えを見ずに、類題で試す

同じ問題の答えを覚えただけでは、習得したとは言えません。

▼

STEP 4 日を空け、時間を測った演習でも確かめる

数字、条件、聞かれ方が少し変わっても使えるかを見ます。

教材は、学校ワークや授業プリントを活用すれば十分なことが多く、新しい教材を買うことを前提にする必要はありません。ただし、今の教材に必要な練習が足りない場合は、学校の先生や塾の先生に相談して補ってください。

見直しは「全部もう一度」ではなく、確認箇所を決める

テスト終了前の見直しも、確認する場所を絞ったほうが実行しやすくなります。

☐ 数学:符号、求める量、単位

☐ 英語:主語と動詞の形、綴り、設問の指定

☐ 理科・社会:用語の正確さ、条件、指定された説明

☐ 国語:設問が求める内容、字数、抜き出し方などの指示

これは例です。全員に同じ項目を当てはめるのではなく、過去の答案で実際に失点した場所から選んでください。また、見直しの時間だけで知識不足が解決するわけではありません。知識や解き方は、ふだんの練習で身につけておく必要があります。

保護者の声かけ

答案を前にしたとき、つい口にしてしまいやすい言葉があります。少し言い換えるだけで、次の行動を一緒に考える会話になります。

こう言ってしまいがち

「あと10点くらい取れたでしょう」

こう言い換えてみる

「次につなげられそうな問題を、一緒に探そうか」

こう言ってしまいがち

「もっと難しい問題をやりなさい」

こう言い換えてみる

「今のワークで、自力では不安なところはどこ?」

こう言ってしまいがち

「ミスさえしなければよかったのに」

こう言い換えてみる

「次は、どの手順を変えて試してみる?」

失点した点数を責める材料にせず、具体的な改善行動を確かめ合いましょう。そして、お子さまが自力でできるようになった変化にも、ぜひ目を向けてください。それが次の練習を続ける力になります。

まとめ

この記事の要点

① 難問を増やす前に、学習済みの内容での失点を確認する

② 改善候補を、具体的な練習と確認手順に変える

③ 同じ問題だけでなく、類題や時間を測った演習で確かめる

最初の一歩として、前回の答案から、次に改善したい問題を3問選んでみてください。3問は、取り組み始めるための目安です。選んだ問題が「3種類の改善候補」のどれにあたるのかを、お子さまと一緒に眺めるところから始めましょう。

トライプラス諸口校

寄り添うだけで、終わらない。

「あと少し点数を上げたい」「何を優先して勉強すればよいか分からない」。そんなときは、無料体験授業でご相談ください。お子さまの答案や学習の様子を拝見しながら、これからの進め方を一緒に考えます。

無料体験授業のお問い合わせ

0120-177-202

PVアクセスランキング にほんブログ村 

2026年10月20日火曜日

正答率50%以上の問題を落とす子が、 最初に直すべきこと

 

模試の振り返りガイド
正答率50%以上の問題を落とす子が、
最初に直すべきこと
トライプラス諸口校 寄り添うだけで、終わらない。

難しい問題が解けても、点数が伸びない

模試の結果が返ってきたとき、偏差値や合計点だけを見て「次は何を頑張ればいいのだろう」と迷われるご家庭は少なくありません。

例えば、数学の模試で正答率の低い問題を1問解けた一方、正答率が高めの基本問題を複数落としていた、という場面を考えてみます。(説明用の仮の場面です)

難しい問題に挑み、解き切れたことは、しっかり認めてよい頑張りです。そのうえで、次の復習では、取りこぼした問題にも目を向けてみませんか。「みんなできているのに」と責めるためではなく、次の学習で何を変えるかを見つけるために、です。

正答率50%とは、何を示している?

正答率のとらえ方

対象集団が100人で、そのうち50人が正解した問題の正答率は50%です。

  • 本人の得点率ではありません
  • 「次に正解できる確率」でもありません
  • どの集団の割合かは、成績資料の説明で確認しましょう

正答率が高めの問題で失点したときは、復習候補を探す手がかりになります。ただし、受験者層や問題形式で正答率は変わりますし、本人にとって未習の内容や得意・不得意もあります。50%は目安の1つであり、「50%以上=簡単」「50%未満=不要」と決めるものではありません。数字だけで理解度や能力を断定しないことが大切です。

最初に直すのは「ケアレスミスで終わる振り返り」

失点を「ケアレスミスだった。次は気をつける」で片づけると、何を変えるのかが決まりません。気をつけるだけでは、次の演習でも同じ場所で止まりやすくなります。

大切なのは、「どこで、何を、どう間違えたか」まで言葉にすることです。

数学:「計算ミス」→ 分配法則で、括弧の前のマイナスを一部にしかかけていなかった

国語・社会など:「読み間違い」→「適切でないものを選ぶ」という指示を見落とした

英語:「英語のミス」→ 主語を確認せず、動詞の形を選んだ

ただし、原因は答案だけでは断定できないこともあります。本人の説明や解き直しで確かめながら、一緒に探っていきましょう。

失点原因を5つに分ける

失点は、次の5つに分けると、次の行動が見えやすくなります。

原因と例 次の対策
①知識・理解の不足
用語の意味や公式を説明できない
教科書や基本例題に戻り、意味を確認してから問題を解く
②使い方の判断が難しい
公式は知っているが、どれを使うか選べない
問題の条件と、使う知識の関係を確認し、類題で試す
③条件・指示の読み違い
否定表現、単位、指定された答え方を見落とす
見落とした箇所を特定し、同じ種類の問題で確認手順を練習する
④計算・転記・表記の誤り
途中式の符号、解答欄への転記、英単語の綴りで誤る
誤りが起きた工程に合わせて、途中式や照合の方法を変える
⑤時間不足・解く順番
難問に時間を使い、後半の問題に着手できない
時間配分や保留する判断を、時間を測った演習で練習する

原因が複数重なる場合もあります。また、すべての失点を読み方や注意力の問題にしないことも大切です。

解き直しで「本当に分かっていたか」を確かめる

解説を読んで「なるほど」と思っても、答えを覚えているだけの場合があります。同じ問題で正解できたかどうかだけで、理解を判断しないようにしましょう。

① 解説を見る前に、時間を空けて自力で解いてみる
▼
② 解けなければ、どこで止まるかを確認する
▼
③ 解説や先生の説明で、考え方を理解する
▼
④ 答えを隠して解き直す
▼
⑤ 後日、類題や条件の違う問題で確かめる

すでに解説を読んでしまった場合も、見ずに再現できるかを確認すれば大丈夫です。

どの問題から復習する?

状況に応じた一例として、次の順で考えてみてください。

  1. 学習済みの基礎事項で、理解不足が見つかった問題
  2. 正答率が高めで、本人の目標に照らして優先したい問題
  3. 繰り返し起きている読み違いや計算の誤り
  4. 志望校の出題や配点から、練習が必要な問題

正答率50%未満でも、重要な基礎を含む問題や志望校で必要な問題は復習の対象です。反対に、正答率50%以上でも、1回の復習で身につくとは限りません。失点分の合計は改善候補を把握するための材料であり、そのまま次回の上積みになるわけではない点にもご注意ください。

答案1問から作る、短い復習メモ

復習メモの例

問題:数学・括弧を含む計算

失点した箇所:括弧の前のマイナスの処理

次に変えること:括弧を外す途中式を1行書く

確認方法:類題を3問、解説を見ずに解く

問題数は説明用の目安です。きれいな分析ノートを作ることが目的ではありませんので、教材への書き込みや、付箋1枚の短いメモでも十分です。

保護者の声かけ

避けたい声かけ
「みんな正解しているのに」
おすすめの声かけ
「この問題は、どこで止まった?」
避けたい声かけ
「ケアレスミスをなくしなさい」
おすすめの声かけ
「どの段階で間違えたか、一緒に確認しようか」
避けたい声かけ
「次は何点上げるの?」
おすすめの声かけ
「次の演習で、何を変えて試してみる?」

答案は、お子さまの了承を得てから一緒に見てください。正答率は責める材料にせず、原因を保護者の方が決めつけないことも大切です。迷うときは、先生にも確認してみましょう。

まとめ

今日の要点
  • 正答率は、復習候補を見つける手がかりとして使う
  • 失点を「ケアレスミス」で終わらせず、原因を具体化する
  • 原因に合う練習を行い、自力でできるか確かめる

まずは、正答率50%以上で間違えた問題を1問選び、「どこで間違えたか」「次に何を変えるか」を書いてみてください。問題別正答率の資料がないときは、学習済みの基本問題や、繰り返し間違える問題で、同じ確認ができます。

無料体験授業のご案内
模試の結果をどう学習につなげればよいか、
迷っていませんか?

「取りこぼしが多く、点数が安定しない」「何から復習すればよいか分からない」といったお悩みがありましたら、トライプラス諸口校の無料体験授業でご相談ください。答案を見ながら、失点の原因と次の学習の進め方を一緒に考えます。

トライプラス諸口校 お電話でのお問い合わせ
寄り添うだけで、終わらない。
PVアクセスランキング にほんブログ村 

2026年10月19日月曜日

毎日勉強しているのに伸びない子は、同じ難易度ばかり解いている!?

 

トライプラス諸口校 学習ブログ

毎日勉強しているのに伸びない子は、

同じ難易度ばかり解いている!?

問題の選び方を見直して、「できること」を少しずつ広げましょう

毎日解いているのに、テストでは止まる

「毎日ちゃんと机に向かっているのに、点数が変わらない」。そんなお悩みを、保護者の方からよく伺います。まず、毎日続けていること自体が大きな力です。そのうえで、「何問解いたか」に加えて「今の自分に何が必要か」を見直してみませんか。

例えば、毎日計算問題を解いているのに、文章題になると式が立てられないお子さんがいます。計算の練習は正確さを支えていますが、文章から式を作る練習は、また別に必要になることがあります。

反対に、難しい問題集を毎日開いているものの、時間の大半が解説を読んで写すことになっている場合もあります。どちらも、頑張りが足りないわけではありません。練習の中身を少し調整すると、努力が成果につながりやすくなることがあります。なお、成績が伸びない原因は一つとは限りません。この記事では、その中の「問題の選び方」に絞ってお話しします。

同じ難易度にとどまりやすい2つのパターン

どちらも、本人なりの理由があって選んでいる場合がほとんどです。良し悪しではなく、「何が練習できていないか」という視点で見てみましょう。

① 正解できる問題ばかり選ぶ

取り組みやすく、達成感もあります。基礎の反復は、定着や正確さを支える大切な練習です。ただ、これだけで終わると、テストで必要な別の力を練習できていない場合があります。

② 難しすぎる問題ばかり選ぶ

考える手がかりがなく、解説を読む・写すことが中心になりやすくなります。すると、自力で使えるかを確かめる機会が不足しがちです。

基本問題ができても、次の問題で止まるのはなぜ?

問題ごとに、求められる力が違うからです。「基礎ができれば自然に応用もできる」とは限らず、知識を使う練習が別に必要になります。単純な難易度の順番というより、練習する力の種類が違うとイメージしてください。

数学の例

  • 式が与えられた計算をする
  • 文章から関係を読み取り、式を立てる
  • 複数の条件を整理して、解き方を選ぶ

英語の例

  • 単語の意味を答える
  • 文法を使って1文を作る
  • 長文の中で文構造や内容を読み取る

問題集の表示より、自分の解き方を見る

「基本・標準・応用」という表示だけで選ぶのではなく、本人の様子で次の一手を決めます。

自力で解けて、理由も説明できる
→ 日を空けた確認には残しつつ、条件や聞かれ方が少し違う問題へ進みます。
考え方は分かるが、途中で迷う・ヒントが必要
→ 迷う箇所を確認し、必要な説明を受けてから、類題を自力で解きます。
読んでも、考える手がかりがない
→ 前提となる用語、公式、基本例題に戻って確認します。

教材の「基本」でも本人には難しいことがあり、「応用」でもすでに身についていることがあります。正答率の数字だけで、ちょうどよい難易度を決めないようにしましょう。

難易度を上げる前の3つの確認

☑ 答えや解説を見ずに解けるか

☑ なぜその式や考え方を使うのか説明できるか

☑ 日を空けたり、数字や条件が変わったりしても解けるか

一度正解しただけで、すぐ難問に進む必要はありません。かといって、すべてを完璧にしてからでないと進めない、ということでもありません。不安な部分を補いながら、少し先を試す。それくらいの感覚で十分です。

難易度は、一段ずつ上げる

例えば、中学数学の「一次関数」で考えてみます。難しくすること自体が目的ではなく、定期テストや志望校で必要な力に合わせて進めます。

STEP 1 基本の関係や式の意味を確認する
変化の割合や切片が、何を表すのかを言葉で確かめます。
▼
STEP 2 その知識を使う基本問題を解く
式を求める基本問題を、解説を見ずに解きます。
▼
STEP 3 少し変えた問題を試す
条件を1つ増やす、聞かれ方を変える、などを試します。
▼
STEP 4 解けなかった部分を確認する
どこで止まったのかを探し、必要な説明を受けます。
▼
STEP 5 類題を自力で解く
日を空けて、もう一度解けるかを確かめます。

何を変えると、練習が広がるのでしょうか。

  • 問題の数字だけを変える:解き方が身についているかを確認できます。
  • 条件を1つ増やす:情報を整理して使う練習になります。
  • 図や文章から必要な情報を選ぶ:問題文を読み取る練習になります。

教科別:次に加えたい練習

教科と今の練習次に加えたい練習
数学
計算だけ
式を立てる問題や、解法を自分で選ぶ問題
英語
単語や文法の穴埋めだけ
その文法を使った英作文や、文中で意味を判断する問題
理科
用語の一問一答だけ
実験条件、結果、理由をつなげて説明する問題
社会
用語の暗記だけ
資料の読み取りや、出来事の因果関係を答える問題
国語
選択肢の正誤確認だけ
本文の根拠を示し、選ばなかった選択肢のどこが違うかを説明する

「記述問題の方が難しいから良い」と決めつける必要はありません。その問題で何の力が問われているかを見て、選んでいきましょう。

難しくして解けなくなったときの対応

解けなくても、失敗ではありません。まず、どこで止まったかを確認します。

  • 用語や公式が分からない
  • 問題文の条件を整理できない
  • 解き方を選べない
  • 方針は合っているが、計算や手順で誤る

原因に合う説明や練習へ戻れば十分で、単元全体を最初からやり直す必要があるとは限りません。解説を使った後は、閉じて解き直したり、類題を試したりしましょう。長時間1問に止まり続けず、先生への質問も活用してください。基本・標準・応用を「何対何」で配分するかに決まりはなく、本人の理解度と目標に合わせて調整します。

保護者の声かけ

つい言いがちな言葉おすすめの言い換え
簡単な問題ばかりやっていない?今できる問題の次に、何を試してみる?
もっと難しい問題集を買おう今の問題集で、どこから自力で難しくなる?
それも解けないの?どこまでは分かって、どこで止まった?

新しい教材を増やす前に、今の教材で必要な練習ができるかを確かめてみてください。難易度を上げるときは、保護者の方だけで決めず、本人や先生と相談するのがおすすめです。

まとめ

この記事の3つのポイント

  • 基礎の反復を続けながら、必要な力を広げる問題を加える
  • 教材の表示だけでなく、自力で解けるかを確認する
  • 難しすぎたら、止まった原因に合わせて戻る

今日からできる小さな一歩として、今日の教材から、いつも自力で解ける問題と、途中で止まる問題を1問ずつ選び、その違いを確認してみてください。その違いが、次に練習したいことのヒントになります。

寄り添うだけで、終わらない。

トライプラス諸口校の
無料体験授業のご案内

「毎日勉強しているのに伸びない」「今の教材が合っているか分からない」。そんなお悩みがありましたら、お気軽にご相談ください。無料体験授業で、今のお子さんの取り組み方を一緒に確認しましょう。

お電話でのお問い合わせ

0120-177-202

PVアクセスランキング にほんブログ村 

2026年10月18日日曜日

『30分勉強して10分休憩』は正解? ―集中力が戻る休み方

 

トライプラス諸口校 家庭学習のヒント

『30分勉強して10分休憩』は正解?
―集中力が戻る休み方

休憩の「長さ」だけでなく、「過ごし方」と「戻り方」を見直してみませんか。

10分のつもりが、気づけば30分

30分ほど宿題に向かい、「ちょっと休憩」とスマートフォンを手に取る。10分で終わらせるつもりだったのに、動画を一本、もう一本と見ているうちに、気づけば30分が過ぎていた。そんな経験はありませんか。

保護者の方から見ると、「勉強している時間より、休んでいる時間のほうが長いのでは」と感じてしまう場面かもしれません。つい「また休んでいるの?」と言いたくなる気持ちも、自然なものです。

ただ、お子さん本人も、わざと休憩を延ばしているとは限りません。休憩そのものが悪いのではなく、休憩の過ごし方と、勉強へ戻る仕組みが決まっていないことが、長引く原因になっている場合があります。この記事では、そこを見直すヒントをお伝えします。

「30分勉強・10分休憩」は正解?

結論からお伝えすると、「30分勉強して10分休憩」は、全員に共通する最適な時間配分ではありません。試してみる区切り方のひとつ、と考えるのが現実的です。

たとえば、英単語の短い確認なら、数分ごとに区切りをつけやすいでしょう。一方、数学の思考問題や長文読解は、考えが途中のまま止めると、戻ったときに最初から読み直すことになりがちです。集中して考えが進んでいる最中に、タイマーが鳴ったからという理由だけで毎回中断する必要はありません。

反対に、「キリがいいところまで」と続けているうちに、休憩を取りそびれてしまうこともあります。そこでおすすめなのが、時間の目安と、作業の区切りを組み合わせる方法です。「30分たったら、次の問題を解き終えたところで休む」のように、目安の時間を決めつつ、問題や段落の終わりで区切ります。

休憩を検討したいサイン

机に向かっていても、次のような様子が見えたら、いったん手を止めて休むことを考えてみてもよいでしょう。本人が自分で気づきやすいものです。

  • 同じ行を何度も読んでいる
  • 問題文を読み飛ばすことが増えている
  • 普段ならできる計算で、ミスが続いている
  • 姿勢が崩れ、目や体の疲れを感じる

ただし、これらは「集中力が落ちている」と決めつけるための診断ではありません。あくまで、休憩を考えるきっかけとしての目安です。

また、内容が理解できずに止まっている場合は、休憩だけでは進みません。解説を読み直す、先生や周りの人に質問するといった対応が必要です。「疲れて進まない」のか「分からなくて進まない」のかを、見分けてみてください。

勉強に戻りやすい休み方

短い休憩では、「終わりにしやすく」「体や目を休められる」過ごし方が向いています。次のようなものを、本人が選べるようにしておくとよいでしょう。効果を保証するものではなく、落ち着いて再開しやすい方法を、本人が選ぶことが大切です。

① 席を立って、少し歩く

部屋の中を歩く、トイレに行くなど、短い移動で十分です。

② 肩や背中を、無理のない範囲で動かす

肩を回す、背伸びをするなど。体操のようにきちんとやる必要はありません。

③ 水分を取る

飲み物を取りに行くこと自体が、席を離れるきっかけにもなります。

④ 教科書や画面から目を離し、遠くを見る

窓の外を眺めるなど、近くの文字から目を離す時間をつくります。

⑤ 刺激を増やさず、静かに座って過ごす

目を閉じて、何もせずに数分座っているだけでも構いません。

休憩中に「ついでに暗記を続ける」のは避けましょう。休憩は学習を詰め込む時間ではなく、続けるために一度手を離す時間です。

休憩が長引きやすい過ごし方

次のような過ごし方は、休憩が延びやすい傾向があります。

  • 短い動画を次々に見る
  • ゲームで「あと1回」を繰り返す
  • SNSやメッセージの返信を続ける

ここで大切なのは、スマートフォンを使うこと自体が問題なのではないという点です。問題は、終わりを決めにくい活動が、短い休憩の中に入り込むことにあります。「スマホを見ると必ず悪い」と一律に考える必要はありません。

おすすめは、「勉強の合間の短い休憩」と「勉強が終わってから楽しむ時間」を分けることです。動画やゲームは、その日の勉強を終えたあとのお楽しみとして位置づければ、休憩を延ばす原因になりにくくなります。

なお、スマートフォンをタイマーとして使う場合は、通知を切る、手元から少し離して置く、別のタイマーを使うといった選択肢があります。ご家庭に合う方法を選んでください。

休憩後に戻るための3つの準備

休憩を短く終えるコツは、休憩に入る前に、戻る準備を済ませておくことです。流れは「再開する課題を決める → 体や目を休める → 決めた課題から戻る」です。

① 休憩の終わりを決める

「少し休む」ではなく、再開の時刻やタイマーを設定します。

▼

② 戻ったら取り組む1つを決める

例:「学校ワークの次の1問」「英単語5個の確認」。戻ってから課題を選ぶ手間をなくします。

▼

③ 再開に必要な教材を準備する

該当ページを開き、筆記具を出してから休憩に入ります。自力で考える課題なら、解答は隠しておきます。

▼

休憩(体や目を休める)

準備ができているので、時間になったら決めた課題からすぐ再開できます。

本人に合う区切り方を試す

説明のための目安として、区切り方の例を表にまとめました。科学的に最適な配分や、学年別の標準ではありません。長く集中できるかどうかで、優劣をつけるものでもありません。

場面 区切り方の例
短く始めたい日 15~20分の学習+3~5分の休憩
通常の学習 25~30分の学習+5~10分の休憩
まとまった思考が必要な課題 時間の目安を設け、問題や段落の区切りで休憩

まずは数日間、いずれかを試してみて、次の3点を振り返ってみてください。

  • 休憩のあと、再開できたか
  • 予定した課題が進んだか
  • 疲れが強く残らなかったか

うまくいかなければ、時間を短くする、区切りを変えるなど、少しずつ調整します。休憩は長いほどよい、学習時間は長いほどよい、というものではありません。無理なく続けられる形を探すことが目的です。

休憩だけでは解決しない疲れもある

強い眠気や体調の悪さがある日は、区切り方の工夫だけで押し切らないようにしましょう。睡眠不足を、短い休憩で埋め合わせることはできません。そうした日は、学習量を調整し、必要な休息を優先することも大切な判断です。

保護者の声かけ

休憩が気になったとき、次のように言い換えてみてはいかがでしょうか。

こう言いたくなるとき

「また休憩?」

→ こんな言い換えを

「何時から、どの問題に戻る予定?」

こう言いたくなるとき

「スマホばかり見ている」

→ こんな言い換えを

「短い休憩で終えやすい過ごし方を、一緒に決めようか」

こう言いたくなるとき

「もっと長く集中しなさい」

→ こんな言い換えを

「どこで区切ると、続けやすそう?」

大切なのは、休憩のたびに声をかけて見張ることではなく、あらかじめ本人とルールを相談しておくことです。スマートフォンを一方的に取り上げることだけが解決策ではありません。お子さん自身が「自分で決めた」と思えるルールのほうが、続けやすくなります。

まとめ

この記事の要点

✔ 時間配分は、本人と学習内容に合わせて試す

✔ 短い休憩では、終えやすく、体や目を休められる活動を選ぶ

✔ 休憩前に、再開する時刻と課題を決める

まずは、次の休憩に入る前に、戻ったら解く1問を決めてみるところから始めてみてください。小さな工夫ですが、休憩のあとの動き出しが変わるきっかけになるかもしれません。

無料体験授業のご案内

寄り添うだけで、終わらない。

「机に向かっても勉強が進まない」「休憩のあとに戻れない」「家庭学習の進め方を見直したい」。そんなお悩みがありましたら、トライプラス諸口校の無料体験授業で、お子さんの様子をお聞かせください。学習の進め方を、一緒に考えてまいります。

トライプラス諸口校 お電話でのお問い合わせ

0120-177-202

PVアクセスランキング にほんブログ村 

2026年10月17日土曜日

覚えたはずなのに翌日には忘れている ―記憶に残る復習のタイミング

 

トライプラス諸口校 学習ブログ

覚えたはずなのに翌日には忘れている
―記憶に残る復習のタイミング

「昨日は答えられたのに」を、日を分けて確かめる学習に変えるために

1.「昨日は覚えていたのに」

たとえば、前日の夜に英単語を覚えて、その場では意味をすらすら答えられたとします。ところが翌日に確認してみると、半分ほどが出てこない。こうした場面は、決して珍しくありません。

保護者の方としては、つい「昨日やったでしょう」と言いたくなるかもしれません。その気持ちは、お子さんのことを思えばこそだと思います。ただ、忘れていたという事実だけで、「勉強していなかった」「やる気がない」と判断することはできません。昨日は確かに取り組み、その場では答えられていたのですから。

大切なのは、一度覚えて終わりにせず、翌日以降の確認まで含めて「学習」と考えることです。この記事では、その具体的な進め方をご紹介します。

2.その場で答えられることと、日を空けて答えられること

学習した直後は、見たばかりの内容や、解いたばかりの手順がまだ頭に残っています。そのため、その場で答えられても、数日後に同じように答えられるとは限りません。

逆に言えば、時間を空けて答えてみることで、どの内容が残っていて、どの内容を確認し直せばよいのかが見えてきます。忘れていた内容は「失敗」ではなく、次に取り組むべき場所を教えてくれる手がかりです。

ここで一つ補足があります。そもそも意味が分かっていない内容は、何度繰り返しても定着しにくいものです。その場合は、繰り返す前に「なぜそうなるのか」「どういう意味か」を確認することから始めてください。なお、「見る勉強」と「答える勉強」の違いについては、以前の記事で詳しく触れていますので、今回は「いつ」「何を」「どう管理するか」を中心にお話しします。

3.復習のタイミングは「当日・翌日・数日後」を出発点に

まずは、家庭で始めやすい次の予定を目安にしてみてください。

いつ 何をするか
学習当日 短い範囲を学んだ後、答えを隠して確認する
翌日 同じ内容を、まず何も見ずに答えてみる
数日後 忘れていた内容を中心に再確認する
1週間前後 一度できた内容も混ぜて確認する

※この日程は、家庭で始めやすい目安です。すべての人に共通する最適な日程というわけではありません。

答えられなかった内容は、意味を確認したうえで、次の確認までの間隔を短くします。反対に、日を空けても安定して答えられる内容は、間隔を少しずつ広げていく考え方が役に立ちます。間隔は、内容の難しさ、本人の習熟度、テストまでの日数に合わせて調整してください。日程を守ること自体が目的にならないように、というのがポイントです。

テストが近い場合は、残り日数に合わせて確認日を割り振ります。同じ日に何度も続けて繰り返すだけにならないよう、朝と夜、今日と明日というように、少し時間を空ける工夫をしてみてください。

4.復習するときは、最初に答えを見ない

復習の基本の流れは、次の5ステップです。

1何も見ずに答える
▼
2正解と比べる
▼
3間違いや抜けのある内容を確認する
▼
4答えを隠して、もう一度試す
▼
5次に確認する日を決める

思い出せないまま長い時間粘る必要はありません。必要なときは、ヒントや解説を使って構いません。ただし、うろ覚えの内容を繰り返してしまわないよう、必ず正解と照らし合わせてください。

短い時間で行う復習なら、口頭で答える方法も使えます。ただし、英単語の綴りや漢字などは、実際に書いて確かめるようにしましょう。

5.全部を毎日やり直さない―復習する内容の選び方

確認した結果は、次の3つに分けて考えます。

  • 自力で答えられた
  • 迷った/ヒントが必要だった
  • 答えられなかった

優先するのは「迷った」「答えられなかった」内容です。ただし、一度正解した内容を永久に外してしまわないことも大切です。日を空けた確認の中に、少しずつ混ぜておきましょう。

管理には、次のような小さな表が便利です。

学習した日 確認結果 次の確認日
10/13 迷った 10/15
10/13 自力で答えられた 10/20

※説明用の例です。

記録に時間をかけすぎる必要はありません。教材に小さく印をつける、付箋に日付を書くといった簡単なメモでも十分です。

6.教科別の復習例

教科 復習の例
英単語 翌日に意味や綴りを確認し、間違えた単語を再確認する。後日、順番を変えて試す。
漢字 見ずに書き、正しい字と比べる。読めることと書けることを区別する。
理科・社会 用語だけでなく、「なぜ」「どんな条件で」「その結果どうなったか」を短く答える。
数学 前日に間違えた基本問題を、解説を見ずに解く。後日、類題でも使えるか確かめる。

数学や理科の応用問題は、答えを丸暗記するだけでは対応できません。「理解できているか」「覚えているか」「使えるか」は別々のことですので、それぞれを分けて確認することを意識してみてください。

7.新しい勉強と復習を両立する方法

家庭学習の最初に、5~10分程度の確認時間を設けてみる方法があります。時間はあくまで目安で、全員に同じ長さを求める必要はありません。たとえば、次のような流れです。

  • 昨日学んだ英単語を5個確認する
  • 数日前に間違えた理科の問題を2問確認する
  • その後、今日の新しい範囲に進む

復習する内容が増えすぎたときは、重要な基礎、繰り返し間違える内容、テスト範囲を優先してください。新しい学習と復習の割合も固定せず、その時々の状況に合わせて調整して構いません。

8.予定どおりに復習できなかった日は

1日空いたからといって、すべてを最初からやり直す必要はありません。次に取り組める日に、まず「答えられるか」を確かめて、必要な内容から再開すれば大丈夫です。

できなかった分を全部翌日に積み上げると、計画が過密になって続けにくくなります。短い範囲から再開し、次の確認日を設定し直しましょう。また、睡眠を削って予定を埋め合わせることは避けてください。

9.保護者の声かけ

△ 「昨日覚えたでしょう?」
○ 「今日は、どれが思い出せるか確かめてみようか」
△ 「また忘れたの?」
○ 「ここは、もう一度確認するところだね」
△ 「全部もう一回やりなさい」
○ 「迷ったところから確認してみよう」

本人の了承なく突然テストを始めたり、忘れたことを責めたりすることは避けましょう。また、保護者の方が毎回すべてを管理するのではなく、お子さん自身が確認日を決められるよう、必要な範囲で支えることが大切です。

10.まとめ

この記事の要点

  • 学習した日だけで終わらず、日を空けて確かめる
  • まず自力で答え、必要な内容を確認し直す
  • 答えられたかどうかで、次の復習日を調整する

最後に、今日からできる小さな一歩をご提案します。今日学んだ内容から3つ選び、明日の確認予定に入れてみてください。それだけでも、「一度やって終わり」から「日を分けて確かめる」学習への入り口になります。

寄り添うだけで、終わらない。

トライプラス諸口校
無料体験授業のご案内

「勉強しているのに定着しない」「復習の進め方が分からない」。そんなお悩みがありましたら、一度ご相談ください。当教室では、個別授業後の演習で小テストを行い、理解や定着の状況を確認しています。お子さんの状況に合わせて、復習の進め方を一緒に考えてまいります。

お電話でのお問い合わせ

0120-177-202

PVアクセスランキング にほんブログ村 

2026年10月16日金曜日

テスト範囲が広いとき、 5教科を均等に勉強してはいけない理由

 

トライプラス諸口校 定期テスト対策ブログ

テスト範囲が広いとき、
5教科を均等に勉強してはいけない理由

5教科を勉強したのに、準備が終わらない

期末テストが近づくと、「5教科を毎日30分ずつ」と決めて、コツコツ勉強しているお子さんは少なくありません。「どの教科も偏らないように」という姿勢は、とても大切なものです。

ところが、次のような場面は起こりやすいものです。これは説明用の仮例です。

数学は解き直しの途中でタイマーが鳴り、続きは翌日に持ち越しです。一方、社会はすでに覚えた内容を、30分かけて読み返しています。

お子さんは毎日きちんと机に向かっています。それでも、必要な準備が進まない状態になるのです。

ここで大切なのは、均等配分が常に間違いというわけではないということです。問題になるのは、教科ごとの準備状況が違うのに、同じ配分を続けてしまうことです。この記事では、準備状況に合わせた配分の考え方をお伝えします。

均等配分で起こりやすい3つの問題

① 時間が必要な課題が、毎回途中で終わる
理解や解き直しには時間がかかります。30分で区切ると、肝心なところで中断してしまいます。

② できる内容に、必要以上の時間を使う
すでに答えられる範囲を何度も読み返すと、安心感は得られても、準備は進みません。

③ 未着手の範囲や提出物が残り、直前に慌てる
「毎日全教科をやっている」という安心から、手つかずの部分に気づくのが遅れることがあります。

なお、準備状況は教科だけでなく単元ごとにも違います。同じ数学でも、「方程式は大丈夫、一次関数は不安」ということがあります。教科名だけで配分を決めないことが大切です。

まずは5教科の「現在地」を確かめる

配分を決める前に、範囲ごとの状態を確認します。学校ワークの誤答や、数問の短い確認問題で十分です。状態は、次の4つに分けて考えます。

  • 何も見ずに答えられる
  • 解説を見れば分かるが、自力では不安
  • 理解からやり直す必要がある
  • まだ取り組んでいない

ここで注意したいのは、「学校ワークが終わっている」ことと「自力で解ける」ことは別だという点です。答えを写して終えたページや、解説を読んで分かったつもりのページは、もう一度何も見ずに解いて確かめます。

【家庭で使える確認表】ノートに書き写して使えます。

教科 優先する範囲 今の状態 次にすること
数学(例) 一次関数 解説を見れば分かる 基本問題5問を解き直す
英語
国語
理科
社会

優先順位は「点数が低い教科から」だけでは決まらない

現在地が分かったら、次の4つの観点で優先課題を選びます。

① 基礎の穴が、その先の学習を止めていないか
一次関数の問題で、座標や式の意味があいまいなら、その理解から確かめます。

② あと少しの復習で、自力で解けそうか
解き方は分かるのに符号を間違える問題は、誤りの箇所を確かめて練習します。

③ 未着手の範囲や、期限のある提出物が残っていないか
提出物を終える時間は確保します。ただし、答えを埋めただけで定着したとは考えません。

④ テスト日までに、繰り返し確認する機会が必要か
暗記内容は前日にまとめず、日を分けて思い出す練習を入れます。直前に確認する順番は、テスト日程に合わせて調整します。

ただし、苦手教科にすべての時間を使うのも、得意教科を放置するのも避けたい形です。全教科に必要な対策を確保したうえで、優先課題に時間を厚く配分するのがポイントです。

均等配分と、課題に合わせた配分を比べる

次の状況を仮例とします。

  • 英語:単語と文法の一部に不安がある
  • 数学:基本問題の解き直しが多く残っている
  • 国語:漢字と文法の確認が必要
  • 理科:特定の単元の説明ができない
  • 社会:一通り学習済みだが、見ずに答える確認が不足している

休憩を除いた学習時間を150分として比べると、次のようになります。

教科 均等 課題に合わせた配分 その時間でする内容
英語 30分 30分 単語を見ずに書く確認と、不安な文法の誤答の解き直し
数学 30分 45分 基本問題を、解説を見ずに解き直し、解けるかを確認
国語 30分 15分 漢字の書き取りと、文法の誤答の確認
理科 30分 40分 不安な単元を、図や用語を見ずに自分の言葉で説明し、教科書で確認
社会 30分 20分 答えを隠して一問一答。答えられなかったところだけ見直す
合計 150分 150分

※150分とこの配分は、すべてのお子さんにすすめる数字ではありません。準備状況に応じて調整するための仮例です。

社会は配分が減っていますが、放置しているわけではありません。「見ずに答える確認」という必要な対策は入っています。また、毎日必ず5教科すべてに取り組む必要はありません。数日から1週間の中で、各教科に必要な対策を入れる考え方でも構いません。たとえば、社会の一問一答は日を分けて2〜3回行い、数学は連続した日に取り組む、といった形です。

計画を作る4ステップ

STEP 1

テスト範囲・提出物・テスト日程を確認する

▼
STEP 2

短い確認問題で、準備状況を確かめる

▼
STEP 3

各教科の必要な対策を確保し、優先課題に時間を配分する

▼
STEP 4

2〜3日取り組み、進み具合から配分を見直す

計画は、「数学を1時間」ではなく、「一次関数の基本問題5問を解き直し、解説を見ずに解けるか確認する」のように、範囲・量・確認方法まで具体的に書きます。こうすると、終わったかどうかを自分で判断できます。

避けたい3つの偏り

  • 好きな教科ばかり進める
  • 苦手教科の難問1問に、長時間止まる
  • 暗記教科をすべて前日に残す

難問に止まったときは、先に時間の上限を決め、上限が来たら解説を読むか、先生に質問します。残り日数が少ないときは、学校ワークの基本問題、自分の誤答、授業で強調された内容を手がかりに、優先課題を決めます。

「数学は必ず長時間」「社会は直前で十分」のように、教科ごとに扱いを固定しないでください。出題を保証できるものはありませんので、特定の教科を捨てる必要もありません。また、睡眠を削って埋め合わせる計画は、翌日の集中力にも響きます。避けましょう。

保護者の声かけ

声かけを少し言い換えるだけで、お子さんが現状を話しやすくなります。

「5教科、同じくらいやった?」

▶ 「今、確認が必要なのはどの教科?」

「苦手な数学をもっとやりなさい」

▶ 「数学のどこで止まっている?」

「社会はもう大丈夫?」

▶ 「答えを隠しても、答えられそう?」

配分は、保護者が一方的に決めるのではなく、本人と進み具合を確認しながら決めていきます。「ここまでは自力でできたね」と、できている部分を認めることも忘れずに。自分たちだけで判断しにくいときは、学校や塾の先生に相談する方法もあります。

まとめ

この記事の要点

  • 5教科の準備状況を確認してから、配分を決める
  • 全教科に必要な対策を確保し、優先課題に時間を使う
  • 実際の進み具合に合わせて、量と時間を調整する

今日できる最初の一歩は、5教科それぞれの「次にすること」を1つずつ書き出してみることです。小さな一歩でも、「何から始めるか」が見えると、勉強の進み方は変わってきます。

寄り添うだけで、終わらない。

トライプラス諸口校

「範囲が広く、何から始めればよいか分からない」「勉強しているのに、対策が間に合わない」。そんなときは、一人で抱え込まず、ご相談ください。教室では、無料体験授業をご案内しています。

お電話でのお問い合わせ

0120-177-202

PVアクセスランキング にほんブログ村 

中学3年生の内申が決まる前に ―次の期末テストで優先すべき科目

  中学3年生の保護者さまへ 中学3年生の内申が決まる前に ―次の期末テストで優先すべき科目 受験で使う英語や数学の勉強は、毎日進めている。でも、美術の提出期限や、保健体育のテスト範囲は、まだ確認していない――。 これは説明用の例ですが、受験を意識するほど、勉強が...