2026年10月7日水曜日

国語の記述で何も書けない子が、 最初に探すべき言葉

 

国語・記述問題

国語の記述で何も書けない子が、

最初に探すべき言葉

答えを考える前に、本文から材料を探そう

記述問題になると、鉛筆が止まる

国語のテストで記述問題を見た瞬間、鉛筆が止まってしまう。本文は読めているのに、解答欄が空欄のまま時間が過ぎていく。このような中学生は少なくありません。

個別指導の現場で答案を見ていると、「何も書けない」生徒の多くは、国語の力そのものが足りないわけではありません。答えを思いつくのではなく、材料を探すという手順を、まだ知らないだけの場合が多いのです。

この記事の中心メッセージ

記述問題は、自由に感想を書く問題ではありません。多くの場合、本文の中に答えを組み立てる材料があります。最初からきれいな答案を作ろうとせず、設問の条件を確認し、本文から材料を見つけて組み立てていきましょう。

最初に探すのは「答え」ではありません

タイトルにある「最初に探すべき言葉」とは何か、先に定義しておきます。

最初に探すのは、本文中の「答えの根拠になる言葉」です。

ただし、その前に設問から3点を確認します。ここを飛ばすと、何を探せばよいのか分からないまま本文を読み返すことになります。国語の記述では、この「探す前の確認」が答案の書き方の出発点です。

設問には、探す内容が書かれている

設問を読むときは、次の3つに分けて確認します。

1 誰・何について?

答える対象を確認します。人物名、場面、傍線部などです。

2 何を答える?

理由なのか、気持ちなのか、言い換えなのかを決めます。

3 どんな形で答える?

「〜から」「〜ということ」など、文末の形を先に決めます。

設問を分解する
↓
探す内容が決まる
↓
本文から根拠を見つける

3点を確認すると、探す内容がはっきりします。「何を書けばいいか分からない」状態から、「この種類の言葉を探せばいい」という状態に変わります。

記述問題で何も書けない5つの原因

何も書けない理由は、能力の問題とは限りません。多くは、次の5つのどれかに当てはまります。それぞれ、最初に行う改善も示します。

原因1

何を答える問題か分かっていない

よくある状態
設問を最後まで読まず、すぐ本文へ戻っている。「なぜ」「どのような気持ち」などの言葉や、人物、場面、字数、指定語句の条件を見落としている。

最初に行う改善
設問中の重要な条件へ線を引く。先に答えの形を決めると、探す内容が明確になる。

原因2

最初から完成した答案を作ろうとしている

よくある状態
最初の一文から正解を書こうとして、手が止まる。

最初に行う改善
まず本文から使えそうな言葉を2~3か所探し、メモする。最初は箇条書きでよく、最後に文章へ整える。

原因3

本文ではなく感想を書こうとしている

よくある状態
自分がどう感じたかを書こうとする。本文に書かれていない性格や感情を付け加えてしまう。

最初に行う改善
人物の気持ちを、行動、表情、会話、場面の変化から考える。答案の根拠が本文のどこにあるか確認する。

原因4

傍線部の近くだけを探している

よくある状態
傍線部の直前直後だけを見ている。根拠が少し離れた場所にあると気づけない。

最初に行う改善
指示語が指す内容や、同じ言葉が繰り返されている場所を確認する。「しかし」「だから」「そのため」「つまり」に注目し、気持ちの変化なら場面の前後を比べる。

原因5

本文をそのまま書き写している

よくある状態
本文の言葉を長く写して、主語が抜けたり、指示語がそのまま残ったりする。

最初に行う改善
指示語を具体的な内容へ置き換える。不要な部分を削り、必要な因果関係を補って、設問に合った文末へ整える。

設問の言葉と探す内容の対応表

設問の言葉ごとに、本文から探すものは決まっています。どのような形で答えるのかも、文末に表れます。

設問の言葉 本文から探すもの 答案の文末例
なぜですか 原因、きっかけ、理由を示す言葉 〜から。/〜ため。
どのような気持ちですか 人物の状況、行動、表情、会話、変化 〜という気持ち。
どういうことですか 傍線部を具体的に言い換えている部分 〜ということ。
どのように変化しましたか 変化する前と変化した後 〜から〜へ変化した。
何を表していますか 表現が示す状況、心情、筆者の考え 〜ことを表している。

※文末例は、機械的に付ければ正解になるものではありません。答案を設問に対応させるための目安です。

本文から「根拠になる言葉」を拾う

短い本文で練習してみましょう。まず本文を読み、そのあと設問を確認します。

翔太は、何度練習しても失敗が続き、本番の朝まで落ち着かなかった。しかし、舞台に立つと仲間の言葉を思い出し、最後まで演奏することができた。舞台を降りた翔太は、ようやく肩の力を抜いた。

設問

翔太が舞台を降りたあと、「肩の力を抜いた」のはなぜですか。

設問から確認すること

  • 誰について:翔太
  • いつ:舞台を降りたあと
  • 何を答える:肩の力を抜いた理由
  • 答えの形:「〜から」または「〜ため」

本文から探す根拠は、色分けした4か所です。

イエロー:前の状況
失敗が続いた/朝まで落ち着かなかった
ピンク:きっかけ
仲間の言葉を思い出した
グリーン:行動
最後まで演奏することができた

答案は、見つけた材料をつないで作る

材料が見つかったら、根拠と設問をつなぐことで答案ができます。今回は、次の組み立てになります。

材料1 前の状況

失敗が続き、本番の朝まで落ち着かなかった

+

材料2 きっかけ・行動

仲間の言葉を思い出し、最後まで演奏した

+

材料3 結果

緊張が解けた

+

文末

「〜から」

=
理由を答える記述答案

答案例

失敗が続いて本番を不安に感じていたが、仲間の言葉を思い出して最後まで演奏することができ、緊張が解けたから。

これは唯一の正解ではありません。本文の根拠を押さえ、設問に対応した内容であれば、別の表現も考えられます。

なお、「緊張が解けた」は、「肩の力を抜いた」という表現と前後の文脈から整理した言葉です。本文にない感情を根拠なく付け足したものではありません。

空欄を減らす5つのステップ

答案の書き方は、次の5段階に分けると、迷わず進めやすくなります。

STEP 1 設問の条件に線を引く

「誰・何」「答える種類」「字数」「指定語句」に線を引きます。

↓

STEP 2 答える種類を決める

「理由」「気持ち」「言い換え」「変化」のどれかを決めると、文末も決まります。

↓

STEP 3 根拠を2~3か所探す

傍線部の前後や、指示語、接続語、同じ言葉の繰り返しを手がかりに、本文へ印を付けます。

↓

STEP 4 材料をつなぐ

見つけた言葉を、設問に合う順番でつなぎます。最初は箇条書きのメモで構いません。

↓

STEP 5 主語・文末・字数を確認する

主語が抜けていないか、文末が設問に対応しているか、字数や誤字脱字に問題がないかを見直します。

よくある答案と改善方法の比較

記述問題でよく見られる状態を、問題点と改善方法で整理します。当てはまるものがあれば、改善の列から試してみてください。

よくある状態 問題点 改善方法
何も書かず空欄にする 根拠を探す前に諦めている 設問の「誰・何・文末」を先に確認する
本文を長く書き写す 設問への答えになっていない 必要な根拠だけを選び、文末を整える
自分の感想を書く 本文に根拠がない 行動、会話、表情、接続語から根拠を探す
傍線部の直後だけを見る 前の場面や指示語を見落とす 傍線部の前後と、同じ言葉の出現箇所を見る
理由を聞かれているのに「〜こと」で終わる 設問と文末が対応していない 「〜から」「〜ため」などで理由を明確にする

完璧でなくても、空欄にしない書き方

すぐに完璧な答案が作れなくても大丈夫です。次の順番で、部分点につながる可能性のある答案を目指します。

  1. 登場人物や対象を書く
  2. 本文中の根拠を一つ入れる
  3. 設問に合う文末で終える

先ほどの例なら、「翔太は、仲間の言葉を思い出して最後まで演奏できたから。」でも、空欄よりずっと前進です。ここから、前の状況や結果を足して、少しずつ答案を整えていきます。

ただし、「何か書けば必ず部分点がもらえる」わけではありません。採点基準は学校や問題によって異なります。あくまで、根拠を探して答案を作る練習の第一歩として考えてください。

保護者の方は「根拠はどこ?」と聞いてみる

保護者の方へ

正解を教える前に、『根拠は本文のどこ?』と聞いてみてください。

「どう思ったの?」とだけ聞くと、本文から離れた感想になりやすくなります。まず設問は何を聞いているのか、根拠はどこかを一緒に確認してみてください。

  • すぐに模範解答を見せず、本文中の使えそうな言葉を探させる
  • 答えが模範解答と完全に同じでなくても、根拠と設問への対応を確認する
  • 一度に完璧な記述を求めない
  • 空欄だった答案を、根拠一つを使った答案へ変えるところから始める

一般的な声掛け例

設問は何を聞いている?
誰について答える問題?
使えそうな言葉は本文のどこにある?
理由を聞かれているなら、文末はどうする?

記述が書けないのは、お子さんの力不足でも、家庭での関わり方のせいでもありません。手順を知り、少しずつ練習すれば、答案は変わっていきます。

記述力は、答えの材料を探すところから始まる

この記事のまとめ

  1. 設問の条件へ線を引く
  2. 答える内容と文末を決める
  3. 本文から根拠になる言葉を探す
  4. 見つけた材料をつないで答案にする

国語の記述力は、最初から美しい文章を書く力ではありません。設問を読み、本文から必要な言葉を選び、問いに合う形へ整える力です。空欄を減らす第一歩は、本文から答えの材料を一つ見つけることです。

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2026年10月6日火曜日

理科・社会は暗記だけでは80点を超えられない―点差が付く勉強法

 

理科・社会|定期テスト対策

理科・社会は暗記だけでは80点を超えられない―点差が付く勉強法

覚えた知識を、問題の中で使える力へ

理科・社会は、本当に暗記科目?

「テスト前にあれだけ覚えたのに、問題を見たら手が止まった」

お子さまから、このような話を聞いたことはありませんか。理科・社会は「暗記科目」と呼ばれることが多く、覚えれば点数が取れるはずだと思われがちです。

しかし、定期テストの資料問題や記述問題では、用語を知っているだけでは答えられない場面が出てきます。

私は教室で長年、中学生の理科・社会の勉強法を見てきました。「覚えているのに点数が伸びない」という生徒は、決して努力が足りないわけではありません。覚えた知識を、問題の中でどう使うかという練習が足りていないだけの場合が多いのです。

この記事の重要メッセージ

理科・社会で高得点を安定させるには、知識を使える状態にすることが大切です。この記事では、80点を一つの目安として、「高得点を安定して取り続ける」「応用問題や記述問題にも対応する」ための勉強法を解説します。

暗記は必要。でも、暗記で止まらない

暗記は必要な土台です。用語、人物名、年代、公式、実験器具などを覚えていなければ、問題文を読んでも何を問われているのか分かりません。暗記が得意な生徒も、苦手な生徒も、まずはこの土台づくりが大切です。

ただし、土台だけでは建物は完成しません。テストには、次のような問題が出題されます。

  • 資料やグラフを読み取る問題
  • 実験結果から理由を考える問題
  • 複数の知識を組み合わせる問題
  • 因果関係を説明する問題
  • 指定された言葉を使う記述問題
  • 初めて見る形式の問題

もちろん、テストの難易度や平均点、出題範囲によっては、暗記中心でも80点を取れることがあります。ただ、学年が上がるほど、また高得点を安定して取りたいほど、覚えた知識を使う力が点差につながりやすくなります。

点数が伸びない4つの原因

「覚えたのにできなかった」という場合、次の4つのどれかに当てはまることが多くあります。

原因1

原因1 答えの言葉だけを覚えている

よくある状態:問題文の表現が変わると答えられない。説明から用語は答えられるが、用語から内容を説明できない。一問一答の順番やページの位置で覚えている。

改善の方向性:用語を「意味」「理由」「具体例」とセットで覚え、表からも裏からも答えられるか確認します。

原因2

原因2 「なぜ」を説明していない

よくある状態:実験結果や出来事の理由を聞かれると書けない。言葉は知っていても、因果関係が分からない。

改善の方向性:「原因→出来事→結果」の順で整理し、覚えた内容を自分の言葉で説明する練習をします。

原因3

原因3 資料を見る手順が決まっていない

よくある状態:いきなり選択肢を見てしまう。知識だけで推測して答える。資料のどこが根拠なのか説明できない。

改善の方向性:タイトル、縦軸、横軸、単位、凡例、変化の順に確認し、資料の情報と知識を結びつけます。

原因4

原因4 ワークの答えを覚えている

よくある状態:ワークは何度も解いているが、答えや問題の並びを覚えて正解している。選択肢の順番や資料が変わると解けない。

改善の方向性:答えを隠して理由や根拠まで説明し、間違えた問題は答えの書き写しで終わらせません。

学校ワークを繰り返すこと自体は大切です。大切なのは、繰り返すときに「資料のどこを根拠にしたか」まで確認することです。

80点を超えるための3段階

理科・社会の学習は、土台から上へ積み上げるイメージで進めます。LEVEL 1の暗記は、LEVEL 2・3を支える大切な土台です。

LEVEL 1

知識を覚える(すべての土台)

教科書の太字、重要語句、公式、人物・年代・地名、実験器具や基本操作

▼

LEVEL 2

知識をつなげる

原因と結果、目的と方法、現象と理由、場所と産業、出来事と影響

▼

LEVEL 3

問題で使う

資料問題、実験考察、計算問題、記述問題、初見の応用問題

一問一答で答えられることは、ゴールではなく出発点です。「なぜそうなるのか」「資料のどこから判断できるのか」「別の知識とどうつながるのか」を説明できる状態を目指しましょう。

理科は「実験の流れ」をつかむ

理科の勉強法では、「実験名→結果」だけを覚えるのではなく、次の流れで整理することをおすすめします。

目的

▼

方法

▼

条件

▼

結果

▼

結果から分かること

▼

理由・原理

理科で点差が付く問題は、こう対策する

1.実験の目的を答える問題

「何を調べるための実験か」を最初に確認します。目的が分かると、結果の意味も見えやすくなります。

2.条件をそろえる問題

「変える条件」「そろえる条件」「調べる結果」を分けて整理します。この3つを書き出す習慣が、実験問題の失点を減らします。

3.結果から理由を説明する問題

結果だけを暗記せず、「どの知識を使って説明するのか」を確認します。結果と原理をつなげて言葉にする練習が必要です。

4.グラフや表を読み取る問題

軸、単位、増減、比例関係、変化の大きい部分を順に見ます。グラフの形だけで判断しないことがポイントです。

5.計算問題

公式を覚えるだけでなく、「与えられた数値」「単位」「求めるもの」を整理してから式を立てます。実験問題・計算問題が苦手な生徒ほど、この整理が効果的です。

社会は「原因と結果」をつなげる

社会の勉強法では、人物名や年代を単独で覚えるのではなく、次の流れで知識をつなげます。

背景・原因

▼

出来事

▼

結果

▼

その後の影響

社会で点差が付く問題は、こう対策する

1.資料を読み取る問題

資料のタイトル、年代、単位、出典、凡例を確認します。「いつの、何の資料か」を押さえてから選択肢を見ましょう。

2.出来事を並べ替える問題

年代の暗記だけでなく、出来事同士のつながりを理解します。「前の出来事が次の出来事を生んだ」と考えると、順番を思い出しやすくなります。

3.原因と結果を説明する問題

「何がきっかけで、何が起こり、その後どう変化したか」を整理します。

4.地図や統計を使う問題

場所、気候、産業、人口などを個別に覚えず、関連づけます。「この気候だから、この産業が盛ん」と結びつけると、初めて見る資料にも対応しやすくなります。

5.記述問題

問題で指定された言葉、字数、理由、資料の根拠を確認します。指定語句を使い忘れるだけで失点することもあるため、書いた後の見直しも大切です。

理科と社会を比べてみよう

確認する視点 理科 社会
最初に覚えるもの 用語、公式、実験器具、基本法則 人物、出来事、用語、年代、地名
知識をつなげる方法 現象、実験、結果、理由をつなぐ 背景、原因、出来事、影響をつなぐ
資料問題で見るもの 軸、単位、条件、変化、実験結果 タイトル、年代、単位、凡例、出典
記述問題で必要なこと 結果を根拠に、原理や理由を説明する 資料や歴史的背景を根拠に、因果関係を説明する
仕上げの練習 実験、計算、グラフ、初見問題 資料、並べ替え、記述、複合問題

間違いを5種類に分ける

テストやワークで間違えたときは、「また間違えた」で終わらせず、間違いの種類を分けてみましょう。間違いの種類に合わせて復習することで、勉強の時間が無駄になりにくくなります。

A

A 知識不足

間違い:用語や公式を覚えていなかった。

復習:意味とセットで覚え直す。

B

B 理解不足

間違い:用語は知っていたが、理由や仕組みを説明できなかった。

復習:図や自分の言葉で説明する。

C

C 資料読解不足

間違い:グラフ、表、地図、年表の読み方を間違えた。

復習:見る順番を決めて確認する。

D

D 表現不足

間違い:内容は分かっていたが、記述に必要な言葉が不足していた。

復習:必要語句を確認して書き直す。

E

E 時間・確認不足

間違い:時間切れ、単位忘れ、条件の読み落としなど。

復習:時間を測り、確認項目を決める。

間違いの種類と復習方法

間違いの種類 復習方法
知識不足 教科書や用語集へ戻り、意味とセットで覚え直す
理解不足 「なぜそうなるか」を図や自分の言葉で説明する
資料読解不足 タイトル、軸、単位、凡例、変化を順番に確認する
表現不足 模範解答の必要語句を確認し、自分でもう一度書く
時間・確認不足 時間を測って解き、最後に確認する項目を決める

テスト前の4ステップ

一問一答だけを何度も繰り返して終わらないよう、次の順番で進めてみてください。

STEP 1 覚える

教科書や学校ワークで重要語句を覚えます。意味もセットで確認しましょう。

▼

STEP 2 説明する

用語を自分の言葉で説明し、知識同士をつなげます。家族や友達に話すつもりで声に出すのも有効です。

▼

STEP 3 資料・実験・記述を解く

資料問題、実験問題、記述問題に取り組みます。根拠を示しながら解くことが大切です。

▼

STEP 4 混合問題を時間内に解く

単元が混ざった問題を時間内に解き、間違いを5種類に分類します。

保護者の方に見てほしいのは、失点の種類

保護者の方へ

点数だけでなく、どの種類の問題で失点したかを確認してみてください。

「暗記科目なのだから、覚えればできる」と決めつけず、お子さまが何につまずいているのかを一緒に見てあげてください。次の点を意識すると、声掛けがしやすくなります。

  • 用語を覚えているかだけでなく、理由を説明できるかを確認する
  • すぐに答えを教えず、考えるきっかけになる質問をする
  • 理科の計算問題や社会の資料問題を避けていないか確認する
  • 全範囲をやり直すのではなく、間違いの種類に合わせて復習する

声掛けの例(一般的な例です)

この言葉の意味を説明できる?
なぜこの結果になるの?
どの資料を根拠に答えた?
この間違いは、知識不足と読み取り不足のどちら?

問い詰めるためではなく、一緒に考えるための質問として使ってみてください。

知識を「使える状態」に変えよう

この記事のまとめ

  1. 重要語句を正確に覚える
  2. 原因・結果・理由をつなげる
  3. 資料や実験結果から根拠を探す
  4. 間違いの種類に合わせて復習する

理科・社会の暗記は、勉強のスタートです。覚えた知識を説明し、資料と結びつけ、問題の中で使える状態へ変えることで、高得点を安定させる力につながります。

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  • 60分の個別指導と40分の演習・AI学習
  • 演習時の小テストは80点を合格基準とし、未達の場合は説明後に再確認
  • 用語暗記だけでなく、資料問題、実験問題、記述問題にも対応
  • 茨田中、茨田北中、横堤中の学校別定期テスト対策
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2026年10月5日月曜日

【我が家の教育―中学受験】偏差値が下がった秋、 得意な算数と理科から立て直した理由

 

中学受験体験記|第4話

偏差値が下がった秋、
得意な算数と理科から立て直した理由

立て直しの出発点を、どこに置くか

小6の秋、息子の成績が下がりました。

塾を経営する立場ではありますが、その前に一人の親です。何から手をつけるべきか、正直なところ迷いました。

そのときわが家が軸にしたのは、もともと息子の得意科目だった算数と理科です。

今回は、なぜその二科目から立て直そうと判断したのか、そして家庭で何を大切にしていたのかを振り返ります。あくまで「わが家の場合」のお話で、すべての受験生に当てはまる方法として書いているわけではありません。

得意科目から始めた理由

得意な科目なら、感覚が戻ってくるのも早いのではないか。それが、当時の私の見立てでした。

成績が落ちているときは、うまくいっていない部分に目が向きがちです。けれど、そこから手をつけると、手応えを得にくい時間が続いてしまうのではないかと、私は心配しました。

まず取り戻しやすいところから立て直し、そこを足場にしたい。そう考えたのです。

得意科目から始めた理由

得意だからこそ、感覚を取り戻しやすいのではないか。立て直しの最初の一手として、私はそう見立てました。

もちろん、ほかの科目を軽く見ていたわけではありません。あくまで「最初の一手をどこに置くか」という判断でした。

算数:図形・空間図形の感覚を取り戻す

算数は、息子がもともと得意にしていた科目です。それでも、図形問題や空間図形の感覚が鈍っていました。

得意な科目であっても、感覚が鈍ることはある。これは私にとって、大きな気づきでした。

そこで算数は、全体をまんべんなく見直すのではなく、図形と空間図形の分野を重点的に強化することにしました。鈍っているところに時間を使うほうが、限られた時間の使い方として納得できると考えたからです。

算数で重点的に取り戻したこと

図形問題と、空間図形の感覚。

理科:知識の抜けを埋め、考え込む時間を減らす

理科では、知識分野の抜け落ちを徹底的に埋めることにしました。

理科で重点的に埋めたこと

知識分野の抜け落ち。

背景には、時間配分の課題がありました。息子は時間配分がうまくいかず、最後まで問題を見られないことが多かったのです。

知識問題の前で考え込んでしまうと、その分の時間が後半に響きます。だからこそ、理科の知識問題では考え込まずに済むよう、暗記を徹底しました。

知識問題で考え込む時間を減らしたいという目的

知識問題の前で立ち止まる時間を減らし、その分を後半の問題に回したい。それが当時のねらいでした。

知識の抜けを
埋める
知識問題での
迷いを減らす
後半の問題にも
目を通す時間を
確保したい

※上の図は、当時めざしていた流れです。結果を示すものではありません。

ただし、暗記すればすべて解けると考えていたわけではありません。知識を確かにすることと、理由を理解すること。この二つは、どちらも必要だと思っています。

両科目で大切にした「なぜ?」

算数も理科も、なんとなく解いて終わる学習にはしない。そう決めていました。

正解したかどうかだけでは、終わりにしません。「なぜそうなるのか?」を追求し、その理由を自分の言葉で説明できるところまでを、ひとつの区切りにしていました。

「なぜそうなるのか?」という学習の軸

算数でも理科でも、答えだけでなく、そこに至る理由を大切にしました。

わが家の学習の区切り

自分の言葉で説明できること

基本を自分の言葉で説明できるようになるにつれて、息子には思考力が身についてきたように感じていました。ただし、これはあくまで親としての実感です。効果が証明されたと言うつもりはありません。

覚えたことをそのまま出すだけでなく、理由から考える。その積み重ねを、私は大切にしたいと思っていました。

国語にもつながると考えていた

当時、国語にはあまり取り組めていませんでした。

それでも私は、算数や理科で理由を言葉にする練習は、最終的に国語にもつながるのではないかと考えていました。

物事の理由を筋道立てて言葉にする力は、教科の枠を超えて使えるのではないか。そう期待していたのです。

国語にもつながると考えていた親の思い

理由を言葉にする練習は、いつか国語にも生きるかもしれない。これは、この時点での私の期待です。

結びに

振り返ってみると、わが家の立て直しでは、二つのことを意識していました。「何を優先するか」と、「どこまで理解したら終わりにするか」です。

成績が下がると、あれもこれもと焦りたくなります。その中で、まず得意な算数と理科を優先し、理由を自分の言葉で説明できるところまでをひとつの区切りにしました。

これが正解だったと言うつもりはありません。ただ、同じように悩んでいる保護者の方が、ご家庭の優先順位を考えるときの、ひとつの材料になればうれしく思います。

トライプラス諸口校

学習について迷われたときは、学習相談・無料体験授業をご利用ください。
電話番号:0120-177-202

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数学の公式を覚えたのに、 問題になると使えないのはなぜ?

 

数学・公式の使い方

数学の公式を覚えたのに、

問題になると使えないのはなぜ?

必要なのは、暗記した公式と問題をつなぐ力です

公式は言える。それでも式を立てられない

公式テストでは満点なのに、問題演習になると手が止まる。解説を読めば「なるほど」と思うのに、自分では式を立てられない。

そのような中学生・高校生は少なくありません。保護者の方も、「公式は覚えているのに、なぜ点数が上がらないのだろう」と悩まれることがあると思います。

個別指導の現場で多くの生徒を見てきた立場から言うと、原因は「覚えていないこと」だけではありません。多くの場合、公式と問題を結びつける練習が不足しています。

公式は、数字を入れるだけの箱ではありません。「何を求めるのか」「どの条件で使えるのか」「文字が何を表すのか」を知ってはじめて、問題で使える道具になります。

この記事では、数学の公式を覚えたのに使えない理由を5つに整理し、文章題や応用問題で公式を使えるようになる勉強法を紹介します。公式の暗記そのものは大切です。そのうえで、暗記を「使える力」へ育てる方法を考えていきましょう。

公式は「覚えたら終わり」ではありません

公式を覚えることと、使えることは別の力です。覚えるとは、公式を正確に書けることです。使えるとは、問題を見て「この公式の出番だ」と判断し、式に当てはめられることです。

公式には、次の3つの要素があります。

1 目的

何を求める公式か

長さ、面積、角度など、公式が答えを出す対象です。

2 条件

どのような場合に使えるか

図形の種類など、公式が成り立つ前提です。

3 対応

文字と数値の結びつけ方

公式の文字が、問題のどの数値にあたるかを決めます。

公式を知っている

↓

使える条件を確認する

↓

問題の情報と対応させる

↓

自分で式を立てられる

「知っている」状態から「判断できる」状態へ進むことが、公式を使えるようになる第一歩です。

公式を覚えたのに使えない5つの理由

公式を使えない理由は、大きく5つに分けられます。当てはまるものがないか、確認してみてください。

理由 1

記号の並びとして覚えている

よくある状態:公式の文字列は書けるが、各文字が何を表すか説明できません。

改善の方向性:公式を日本語で説明する練習をします。

理由 2

使える条件を確認していない

よくある状態:見た目が似ている図を見ると、すぐに公式を使ってしまいます。

改善の方向性:公式と使用条件をセットで覚えます。

理由 3

問題文を図や式に置き換えられない

よくある状態:数字は見つけられても、式を立てられません。

改善の方向性:分かっていることと求めるものを分けて整理します。

理由 4

例題の手順だけを覚えている

よくある状態:数字が変わるだけなら解けますが、聞き方が変わると止まります。

改善の方向性:手順だけでなく、公式を選んだ理由を確認します。

理由 5

公式を自分で選ぶ練習が足りない

よくある状態:単元別の練習なら解けますが、単元が混ざると選べません。

改善の方向性:類題、変形問題、混合問題へ段階的に進みます。

それぞれの理由を、もう少し詳しく見ていきます。

理由1 記号の並びとして覚えている。文字の並びだけを覚えていると、数値を入れる場所は分かっても、公式が表す関係までは理解できません。そのため、形が変わった問題に対応しにくくなります。「この文字は何を表す?」と聞かれて日本語で答えられるかどうかが、目安になります。

理由2 使える条件を確認していない。数学の公式は、どのような場合でも使えるわけではありません。たとえば相似比と面積比の関係は、図形が相似であると確認できてはじめて使えます。見た目が似ているだけで選ぶと、誤答につながります。

理由3 問題文を図や式に置き換えられない。文章題には、公式がそのままの形では書かれていません。数字を探すだけでなく、その数字が何を表すのかを確認しましょう。必要に応じて図を描き、分かっている数値と未知数を書き込みます。単位も一緒に整理します。

理由4 例題の手順だけを覚えている。解説を読んで分かることと、自分で解法を選べることは別です。例題を閉じた状態で、考え方を説明しながら解き直してみましょう。「なぜこの公式を選んだのか」を言葉にすることがポイントです。

理由5 公式を自分で選ぶ練習が足りない。単元別の練習では、使う公式が最初から分かります。ところが入試や応用問題では、自分で解法を選ばなければなりません。問題数を増やすだけでなく、公式を選ぶ練習が必要です。

三平方の定理は、いつ使える?

具体例として、中学3年で学ぶ三平方の定理を取り上げます。この例で大切なのは、計算より前の判断です。「公式を思い出す」より前に、「公式を使える条件がそろっているか」を見ることが重要です。

公式

a2+b2=c2

使える条件

この公式は、直角三角形で使います。直角三角形であることが示されていなければ、原則として自動的には使えません。まず、直角の位置を確認します。

文字の意味

直角を挟む2辺 → aとb

直角の向かい側の斜辺 → c

どの辺をcにするかは、数字の大きさだけで決めません。直角の位置から決めます。

具体例の計算

直角を挟む2辺の長さが6cmと8cmで、斜辺をxcmとします。

x2=62+82

x2=36+64

x2=100

x=10

答え:10cm

公式を選ぶまでの判断フロー

直角三角形か

↓

斜辺はどれか

↓

分かっている辺はどれか

↓

何を求めるのか

↓

公式に対応させる

↓

計算と単位を確認する

数字の大きさだけを見て最大の辺をcにしてしまうと、直角の位置を確認する習慣が育ちません。公式を覚えていることと、使える条件を判断できることは別の力です。

原因と必要な練習を整理しましょう

ここまでの内容を、表にまとめます。

使えない原因 よくある状態 必要な練習
記号の並びだけを暗記している 文字の意味を説明できない 公式を日本語で説明する
使用条件を確認していない 似た図を見るとすぐ公式を使う 公式と使用条件をセットで覚える
問題文を整理できない 数字は見えるが式を立てられない 分かっていることと求めるものを分ける
例題の手順をまねしている 聞き方が変わると解けない 公式を選んだ理由を説明する
同じ種類の問題だけ解いている 単元が混ざると公式を選べない 類題から混合問題へ段階的に進む

計算する前に確認したい4つのこと

問題を解くときは、すぐに計算を始めません。次の4つの質問に答えてから、計算へ進む習慣をつけましょう。数学の文章題や応用問題では、分かっていることと求めるものを分けることが出発点になります。

質問 1

何を求める?

長さなのか、面積なのか、角度なのかを最初に言葉にします。

質問 2

何が分かっている?

数字だけでなく、その数字が何を表すかも確認します。

質問 3

公式を使える条件はそろっている?

直角、相似など、問題文や図で示されているかを見ます。

質問 4

文字と数値をどう対応させる?

公式の文字を、問題のどの数値にあてるかを決めます。

公式を使えるようになる5ステップ

公式を使えるようにするための練習は、次の5ステップで進めます。

STEP 1公式を書く

公式を、見ずに正確に書きます。暗記は土台として必要です。

↓

STEP 2文字の意味を説明する

公式の文字が何を表すのかを、日本語で説明します。

↓

STEP 3使用条件を確認する

公式を使える場合と、使えない場合を確認します。

↓

STEP 4問題の情報を整理する

問題文や図から、分かっている情報と求めるものを書き出します。

↓

STEP 5選んだ理由を説明する

答えを出した後、「なぜこの公式を使ったのか」を自分の言葉で説明します。

STEP5まで行うと、公式を選んだ理由が言葉になります。ここまでできると、問題の形が変わっても考え方を応用しやすくなります。途中式や図を省略せずに書くことも、判断過程を確認する大切な作業です。

公式ノートには「条件」も書く

公式をただ一覧にしても、使える力にはつながりにくくなります。次の5項目を1セットにしたノートを作りましょう。余裕があれば、「間違えやすい使い方」も書き加えます。

公式:a2+b2=c2

目的:直角三角形の辺の長さを求める

文字の意味:aとbは直角を挟む2辺、cは斜辺

使用条件:直角三角形であること

簡単な例題:直角を挟む2辺が6cmと8cmのとき、斜辺は10cm

間違えやすい使い方:直角を確認せずに使う

ノートをきれいに作ること自体は目的ではありません。優先したいのは、自分で説明できることと、問題で使えることです。

保護者の方に見てほしいのは、答えより判断過程

保護者の方へ

答えが合ったかだけでなく、なぜその公式を選んだのかを確認してみてください。

「公式を覚えているなら解けるはず」と決めつけなくて大丈夫です。説明できない場合は、理解がまだ曖昧な可能性があります。それは能力の問題ではなく、練習の順番の問題であることが多いものです。

  • 難しい問題を増やす前に、基本問題で判断過程を確認する
  • 途中式や図を書くことを、遠回りだと考えない
  • すぐに答えを教えず、「何を求める?」「使える条件は?」と問いかける

声掛けの例

この問題では、何を求めるの?
この公式を使える条件はどこにある?
公式の文字と、どの数値が対応する?
ほかの公式ではなく、なぜこれを使うの?

公式と問題をつなぐ練習をしよう

この記事のまとめ

  1. 公式の意味と文字の役割を説明する
  2. 公式を使える条件を確認する
  3. 問題の情報を図や式に整理する
  4. 公式を選んだ理由を言葉にする

数学の公式が使えないとき、暗記量だけを増やす必要はありません。公式と問題をつなぐ判断過程を、一つずつ練習することが大切です。

教室のご案内

トライプラス諸口校

「公式は覚えているのに問題で使えない」「例題と少し形が変わると手が止まる」という場合は、どの段階でつまずいているかを確認し、必要な練習を整理します。お気軽にご相談ください。

  • 1対2の担任制個別指導
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お問い合わせ:トライプラスコールセンター

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