『前より勉強したのに点数が下がった』
—2学期に起こる3つのズレ
必要なのは、努力を否定することではなく、「努力の向き」を確かめることです。
テストが返ってきたとき、こんな声を聞くことはないでしょうか。
「前回より勉強時間を増やした」「学校ワークも繰り返した」「テスト前はスマホも我慢した」。それなのに、「前より頑張ったはずなのに、点数が下がった」――。
本人にとっては、努力そのものを否定されたような気持ちになります。保護者にとっても、「もっと勉強させるべきなのか」「これ以上、何をすればいいのか分からない」と悩んでしまう場面です。
ただ、点数が下がった原因を「努力不足」だけで考えてしまうと、次のテストでも同じ方法を、さらに長い時間かけて繰り返してしまう可能性があります。
前より勉強したのに下がったときは、勉強量をさらに増やす前に、"勉強した内容とテストで必要だった力のズレ"を確認しましょう。
2学期に点数が下がることがある理由
すべての学校・すべての生徒に必ず当てはまるわけではありませんが、2学期には一般的に次のような変化が起こることがあります。
- 1学期より学習内容が複雑になる
- 前に習った内容を使う問題が増える
- 複数の知識を組み合わせる問題が出る
- 記述・資料・文章題など、考えて表現する問題が増える
- 学校行事や部活動で学習時間が不規則になりやすい
- 1学期からの苦手が残ったまま、次の単元へ進んでしまう
- テスト範囲が広くなることがある
「2学期だから必ず難しい」と決めつけるのではなく、実際の答案・学校平均点・テスト範囲を確認したうえで、状況を把握することが大切です。
点数だけで「下がった」と判断しない
今回の点数と前回の点数だけを比べる前に、次のような数字もあわせて確認してみましょう。
- 学校平均点
- 前回と今回の平均点の差
- 教科別の得点
- 大問・単元別の得点
- 基本問題の正答数
- 記述・応用問題の得点
- 時間切れで未解答だった問題の点数
たとえば、前回70点・今回65点だったとしても、平均点が大きく下がっている場合と、平均点がほとんど変わらない場合とでは、意味合いが異なります。点数の増減だけでなく、平均点や問題の難易度とあわせて見ることで、はじめて実際の状況が見えてきます。
2学期に起こりやすい「3つのズレ」
「勉強量」と「優先順位」のズレ
勉強時間を増やしても、次のような状態では得点につながりにくいことがあります。
- 得意教科ばかり勉強していた
- ノートまとめに時間を使いすぎた
- 答えを見ながら学校ワークを進めた
- 難問に長時間かけ、基本問題の確認が不足した
- テスト範囲の一部だけに集中した
- 暗記教科を直前まで後回しにした
- 間違い直しより、新しい問題を優先した
「何時間勉強したか」だけでなく、「何に何分使ったか」を確認する必要があります。
改善のポイント
- テスト範囲を単元ごとに分ける
- 苦手度を「できる・あやしい・できない」に分類する
- 「できない」「あやしい」単元から時間を配分する
- 基本問題を安定させてから応用問題へ進む
- 正解した問題より、間違えた問題の再確認を優先する
勉強量が増えたのに下がったときは、努力の量ではなく、配分を見直します。
「分かった」と「自力で解ける」のズレ
次のような状態は、「分かった感覚」はあっても、テストで得点できる状態とは限りません。
- 解説を読めば理解できる
- 先生の説明を聞けば分かる
- 答えを見ながらなら解ける
- 同じ日に解き直せば正解できる
- 問題を見たことがある
- 学校ワークを3周した
テスト本番では、答えや解説を見ず、問題文を読み、必要な知識を思い出し、時間内に解答する必要があります。
確認の方法
- 答えを閉じて最初から解く
- 翌日または数日後に解き直す
- 数字や聞き方を変えた類題を解く
- 解き方を言葉で説明する
- 時間を測って解く
- 途中式や根拠を自分で書く
「解説を理解したら終了」ではなく、「時間を空けても自力で正解できたら一区切り」です。
「勉強を始める時期」と「必要な反復回数」のズレ
テスト前に勉強時間を増やしても、開始時期が遅いと、本来必要な次の流れを行う時間が足りなくなります。
- 1回目:分からない問題を見つける
- 2回目:解説を理解して解き直す
- 3回目:時間を空けて自力で解く
- 4回目:類題や実戦形式で確認する
学校ワークをテスト直前に終えると、提出には間に合っても、理解確認や解き直しの時間が残らないことがあります。
改善のポイント
- 学校の授業に合わせてワークを進める
- テスト3週間前を一つの確認時期にする
- 2週間前までに1回目を終えることを目指す
- 1週間前は間違い直しと確認テストを中心にする
- 前日は新しい問題より、できなかった問題を確認する
学校のテスト日程や範囲発表の時期には差があるため、あくまで目安として調整してください。
3つのズレを一覧で確認
| ズレ | 起こりやすい状態 | 答案に現れるサイン | 次の改善 |
|---|---|---|---|
| ①量と優先順位 | 得意教科・まとめ作業に偏る | 苦手単元が空欄、基本問題を落とす | 単元別に優先順位を決める |
| ②分かると自力で解ける | 解説を見れば分かる | 類題・記述・時間制限で失点する | 答えを閉じ、時間を空けて再テストする |
| ③開始時期と反復回数 | 直前にワークを終える | 同じミスを繰り返す | 早めに1回目を終え、複数回確認する |
答案から失点原因を4種類に分ける
点数だけを見るのではなく、「何点を、どの理由で失ったか」を確認することが、次の改善につながります。
A.知識不足
英単語、漢字、公式、用語を覚えていなかった
→ 基礎教材や暗記へ戻る
B.理解不足
解説を読んでも考え方が分からない
→ 先生へ質問し、基礎単元へ戻る
C.再現不足
解説を読めば分かるが、自力では解けなかった
→ 類題と時間を空けた解き直しを行う
D.実戦上のミス
読み間違い、時間不足、計算ミス、解答形式のミス
→ 時間配分や確認手順を決める
「勉強したこと」を数字で確認する
勉強時間だけでなく、次のような内容も記録してみましょう。
- 自力で正解できた問題数
- 間違えた問題数
- 解き直して正解できた問題数
- 何日後にもう一度確認したか
- 覚えた単語・用語のうち、テストで答えられた数
- 時間内に解き終えた問題数
「3時間勉強した」だけでなく、「数学の間違い10問のうち、翌日に8問自力で正解した」のように記録すると、学習の状態が具体的に見えてきます。
教科別に起こりやすいズレと改善方法
数学
解説を読んで分かっただけ、同じ問題の答えを覚えている、計算練習はしたが文章題や関数を避けている――こうした状態が起こりやすいです。途中式を自分で書く、数字を変えた類題を解く、時間を空けて解き直す、計算・標準・応用の順に進めることを意識しましょう。
英語
英単語を眺めただけ、日本語を見て英語を書けない、文法問題は解けても英作文で使えない、長文練習が不足している――という状態が見られます。日本語から英語を書く練習や、文法を使って自分で英文を作ること、音読と内容理解を組み合わせること、長文を時間内に読む練習が効果的です。
国語
答えを読んで納得しただけ、本文中の根拠を確認していない、漢字や文法を後回しにした――という状態に注意が必要です。本文に根拠の線を引くこと、模範解答と自分の記述を比較すること、漢字・語句・文法も計画に入れることを心がけましょう。
理科・社会
用語を眺めて覚えたつもりになっている、漢字で正しく書けない、資料・計算・記述問題の練習が不足している――ということが起こりやすい教科です。何も見ずに答える練習、理由や因果関係を説明すること、グラフ・地図・資料問題を解くこと、数日後に再テストすることが有効です。
次のテストに向けた3段階の改善スケジュール
【通常期】
- 授業当日に短く復習する
- 学校ワークを授業の進度に合わせて進める
- 分からない問題へ印を付ける
- 英単語、漢字、計算を少量ずつ継続する
【テスト2〜3週間前】
- テスト範囲を単元ごとに整理する
- 1回目の学校ワークを進める
- 「できる・あやしい・できない」に分ける
- 苦手単元を質問して解決する
【テスト1週間前】
- 間違えた問題を中心に解き直す
- 何も見ずに確認テストをする
- 類題と記述問題を解く
- 時間を測って実戦練習をする
- 新しい教材へ手を広げすぎない
学校によって日程や範囲発表の時期が異なるため、あくまで目安として調整してください。
7日間で行う答案分析プラン
答案を見直す目的は、失敗を責めることではなく、次の計画を作ることです。
保護者が避けたい声かけ
| 避けたい声かけ | 言い換え例 |
|---|---|
| 「前より勉強したのに、なぜ下がったの?」 | 「前より頑張った部分は、どこだった?」 |
| 「まだ勉強時間が足りない」 | 「今回、どの問題で点を失ったのかな?」 |
| 「やり方が悪かったんじゃない?」 | 「時間を増やす前に、勉強の順番を見直してみようか」 |
| 「塾に通っているのに上がらないの?」 | 「解説なしで解けるか、もう一度確認してみよう」 |
| 「次はもっと長く勉強しなさい」 | 「次は何を早めに始めるとよさそう?」 |
| 「頑張っても結果が出ないなら意味がない」 | 「答案を見ながら、先生にも相談してみようか」 |
保護者は点数だけを評価するのではなく、努力を認めたうえで、方法の修正を一緒に考えることが大切です。
次回に向けたチェックリスト
- ☐ 前回と今回の平均点を確認した
- ☐ 単元別の失点を確認した
- ☐ 基本問題の取りこぼしを確認した
- ☐ 苦手教科へ十分な時間を配分した
- ☐ 学校ワークを答えなしで解いた
- ☐ 間違いを数日後に解き直した
- ☐ 類題でも正解できるか確認した
- ☐ 記述・文章題・資料問題を練習した
- ☐ 時間を測って問題を解いた
- ☐ テスト前に複数回確認できる予定を立てた
チェックの数で能力を判断するものではなく、勉強方法のズレを見つけるためのリストです。
それでも点数が上がらない場合
ここまでの方法を試しても点数が安定しない場合は、次のような可能性もあわせて確認してみましょう。
- 前学年の内容に大きな抜けがある
- 教材の難易度が現在の学力に合っていない
- 勉強内容を一人で決めることが難しい
- 分からない問題を質問できていない
- 睡眠不足や体調不良が続いている
- テスト中の時間配分に問題がある
- 特定の読み書き・記憶・計算に継続的な困難がある
本人の努力不足と決めつけず、必要に応じて学校、塾、相談機関などへ相談する選択肢も穏やかに検討してみてください。
トライプラス諸口校でできること
トライプラス諸口校では、単に勉強時間を増やすのではなく、答案を見ながら今回ご紹介した3つのズレを確認し、優先順位・自力再現・反復時期を一緒に整えていきます。
- 講師1人に生徒2人までの担任制個別指導
- 60分の個別指導と40分の演習・AI学習を組み合わせた100分の学習
- 授業当日に小テストを実施し、80点を一つの目安として、理解が不十分な場合は説明と再テストを行う
- 教室長がテスト答案、失点原因、学習進捗、宿題、苦手単元を管理
- 茨田中・茨田北中・横堤中など、学校ごとの定期テスト対策に対応
- 開校時間中は自習室を無料で利用可能(全科目の質問に対応。ただし通常授業とは異なります)
- 小学1年生から高校3年生まで対応
通塾すれば必ず点数が上がるというものではありませんが、勉強の方向を一緒に確認する場として、鶴見区・諸口エリアの中学生と保護者の方にご活用いただいています。
まとめ
前より勉強したことは、決して無駄ではありません。点数低下を努力不足だけで終わらせず、勉強量と優先順位のズレ、「分かった」状態と「自力で解ける」状態のズレ、そして開始時期と反復回数のズレを確認してみましょう。
点数だけでなく平均点と答案を見て、次は時間を増やす前に、学習の順番と確認方法を修正することが、次のテストへの近道になります。
まずは今回の答案から3問選び、「なぜ失点したか」「次はどう確認するか」を書き出してみましょう。
頑張ったのに点数が下がった理由を、答案から一緒に探しませんか?
定期テストの答案、問題用紙、学校ワークをもとに、失点原因を整理できます。
勉強時間だけでなく、優先順位や解き直し方法もあわせて確認できます。
次回の定期テストまでの学習計画についても、ご相談いただけます。
トライプラス諸口校では、無料体験授業・学習相談を受け付けております。
トライプラス諸口校
0120-177-202今回の答案や学習状況を確認しながら、努力を次の得点へつなげるための学習方法を一緒に整理いたします。まずはお気軽にご相談ください。