中学受験体験記|第5回
算数・理科は偏差値60超へ。
でも国語は30台のまま――
そこから取り組んだこと
前回は、小6の秋に、得意だった算数と理科の土台を立て直した話を書きました。今回は、その先にあたる11月から12月にかけての話です。
科目ごとに課題はまったく違う。そのことをあらためて知った時期でもありました。
前回の振り返り
- 算数は、図形・空間図形の感覚を取り戻しました。
- 理科は、知識の抜けを埋めました。
- 両科目とも、「なぜそうなるのか」を自分の言葉で説明できるまで追求しました。
1.11月、回復した科目と、残った課題
11月の公開学力テストでは、算数と理科が偏差値60を超える程度まで戻っていました。なお、この数字は算数と理科それぞれのもので、3科目の総合ではありません。
一方、国語はそれまで手を付けておらず、公開学力テストの偏差値は30台のままでした。さらに、国語の記述模試では偏差値20台。息子にとって、過去最低の数字でした。
公開学力テストと記述模試は、別の試験です。ですからここでは、この二つを一本の推移として比べることはしません。数字は、手を付けていなかった科目の現在地を示していました。
11月の状況
| 科目 | 試験 | 結果 |
|---|---|---|
| 算数・理科 | 公開学力テスト | 偏差値60を超える程度 |
| 国語 | 公開学力テスト | 偏差値30台 |
| 国語 | 記述模試 | 偏差値20台(過去最低) |
※ 公開学力テストと記述模試は別の試験です。算数・理科の数字は、3科目総合のものではありません。
この11月以降は、算数・理科をさらに難しい問題へ進めながら、国語の立て直しにも取り組みました。順番に片付けたのではなく、同じ時期に並行して進めていました。
11月以降の学習(並行して進めたもの)
算数・理科の応用学習
算数:基礎は短い時間で、難問は自力で考える
理科:実験・計算問題と、理由の説明
国語の立て直し
知識の積み重ね/時間制限/線引きの見直し/記述の構成
どれかが終わってから次へ移ったのではなく、同じ時期に並行していました。
2.算数は「基礎を速く」と「難問を自力で」を分けた
算数では、苦手単元の基礎問題をもう一度学習しました。基礎問題では、時間を短めに区切り、その時間内で解けるように取り組みました。
その一方で、各最難関中学の算数の問題を、単元別に徹底して学習しました。扱ったのは、整数、濃度、平面図形、空間図形、場合の数などです。教材は、本人が「最難関の算数」という赤本として記憶しているものです。
こちらでは、時間を測りませんでした。自分の力で考えることに徹したのです。
理由は、親としての私の判断でした。本番で、練習とまったく同じ問題が出ることはないだろうと考えていました。それなら必要なのは、見たことのない問題を自分で解決する力だと思ったのです。
算数で使い分けた二つの練習
| 基礎問題 | 難問 | |
|---|---|---|
| 時間設定 | 短めに区切る | 測らない |
| 目的 | その時間内で解ける速さを身につける | 見たことのない問題を、自分の力で解決する力を養う |
| 内容 | 苦手単元の基礎問題 | 最難関中学の算数を単元別に(整数・濃度・平面図形・空間図形・場合の数など) |
同じ算数でも、基礎と難問では練習の目的が違います。速さを身につける時間と、考える力を養う時間。わが家では、この二つを使い分けていました。基礎では時間を区切り、難問では測らなかったのは、矛盾ではなく、目的に合わせた使い分けでした。
3.理科も、知識の先へ進んだ
第4回では、理科の知識の抜けを埋めました。その土台の上で、今回は知識系の分野だけでなく、実験や計算が絡む難易度の高い問題を中心に学習しました。
実験問題には、理由を記述する問題もあります。そこで、正解したかどうかで終わらせず、なぜその結果になったのかを説明できるまで追求しました。結果と理由を、自分の言葉で説明する。そこを大切にしていました。
理科で大切にしたこと
実験・計算の問題でも、正解だけで終わらせない。なぜその結果になるのかを、自分の言葉で説明する。
4.国語は、毎日の知識から取り組んだ
このころから、漢字、語彙、ことわざなどを、毎日数十個ずつ覚えるようにしました。派手な方法ではなく、毎日の積み重ねです。
算数と理科が完成しつつあったことで、国語の文章問題にも取り組むようになりました。ただし、算数と理科を終えた、あるいはやめた、という意味ではありません。応用的な学習は続けながら、並行して国語に向き合っていました。
5.「時間が足りない」を、解き方から見直した
国語での息子の課題は、問題を解くスピードでした。時間の感覚がずれると、半分も問題を解けないことがありました。
そこで、まず1題ごとに時間制限を設けました。次に、本文の重要ポイントへの線引きの仕方を見直し、無駄な線引きをしないようにしました。あわせて、記述問題の練習にも取り組みました。
ただ急いで読むようにしたわけではありません。変えたのは、時間の区切り方と、本文への印の付け方という、実際の行動でした。
6.長い記述は、文章の作り方から学び直した
特に80字以上の記述では、解答の文章がまとまっていませんでした。
そこで、模範解答の文章の書き方を模倣するところから始めました。答えを覚えるためではありません。模倣を通して、文章の書き方や構成をもう一度確認していくための作業です。
とても地道な作業を、続けました。
国語の地道な取り組み
| 課題 | 取り組み |
|---|---|
| 知識 | 漢字・語彙・ことわざなどを毎日覚える |
| スピード | 1題ごとに時間制限を設ける |
| 線引き | 重要ポイントを見直し、無駄な線を減らす |
| 長い記述 | 模範解答を模倣し、書き方・構成を確認する |
7.12月の公開テストで見えた変化
12月の公開テストで、記憶では、国語の偏差値が20以上上がっていました。
12月の変化
記憶では、国語の偏差値が20以上上昇
※ 正確な記録を確認した数字ではなく、当時を振り返った記憶です。どの試験・数値を基準にしているかは、厳密には確認できていません。
確認できていない数字ですので、上昇の前後の数値は書きません。また、これは複数の取り組みを重ねた後に見られた変化です。どの取り組みがどれだけ効いたのかを、数字で言うことはできません。
私が振り返っておきたいのは、数字の大きさよりも、課題に合わせた練習を重ねてきたことのほうです。
8.結び
算数、理科、国語。この時期の息子は、科目によってまったく違う課題を抱えていました。
だから、練習の目的も分けました。算数では、速く解くことと、自力で考えること。理科では、結果の理由を説明すること。国語では、知識を積み上げながら、時間の使い方と、文章の組み立てを見直すこと。
これは、あくまでわが家の経験です。お子さんの状況によって、必要な練習はそれぞれ違うと思います。ただ、「何のためにこの練習をするのか」を科目ごとに考えることは、どのご家庭にも役立つ視点かもしれません。
トライプラス諸口校
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