トライプラス諸口校 定期テスト対策
問題集は1ページ目から解かなくていい
―テスト前の効率的な使い方
この記事のポイント
テスト前は、テスト範囲・今の理解度・残り時間に合わせて、問題集に取り組む順番を決めることが大切です。ただし、学校の提出課題を省いたり、基本に戻る作業を飛ばしたりする話ではありません。「どこまで進んだか」ではなく、「テスト範囲の中で、何を自力で解けるようにするか」を基準に考えてみましょう。
前半は終わったのに、後半は手つかず
テスト前に問題集を開き、最初のページから丁寧に進めていたら、気づけば時間がなくなっていた。そんな経験はないでしょうか。
例えば、数学の問題集で、前半の得意な単元は何度も解いて、ほとんど丸がついている。ところが、後半の苦手な単元は一度も確認できないまま、テスト前日を迎えてしまう。努力はしているのに、いちばん手を入れたい場所に届いていない状態です。
順番に取り組むこと自体が悪いわけではありません。ただ、テスト前には、その時間の目的に合った順番があります。使い方を少し変えるだけで、これまでの努力が点数につながりやすくなります。
問題集の掲載順と、復習すべき順番は同じとは限らない
問題集は、学習内容の流れや単元の構成に沿って並んでいます。新しく学ぶときには、この順番がとても合理的です。
一方で、テスト前に優先したい内容は、生徒によって違います。次のような点が手がかりになります。
- 学校で指定されたテスト範囲
- 授業や小テストで間違えた内容
- 基本問題で止まっている単元
- 一度解けたけれど、今は自力で解けない問題
「最初から進めると安心する」という気持ちは自然なものです。ページが進むと、勉強した実感も得られます。ただ、進んだページ数と理解の定着は、必ずしも一致しません。安心できるページと、点数に結びつくページが違うことがあるのです。
最初にするのは、解くことより「範囲を見渡すこと」
問題集を解き始める前に、短い時間で次の確認をしてみてください。
① 範囲表で、対象の単元・ページ・除外部分を確かめる
② 学校の提出範囲と期限を確認する
③ 対象範囲をざっと見て、小テストや過去の間違いと照らし合わせる
④ 復習が必要そうな場所に、付箋や印をつける
範囲表がまだない場合は、授業で進んだ場所を仮の目安にして始めましょう。正式な範囲が出たら、そのときに修正すれば十分です。
仕分けや計画づくりに時間をかけすぎると、本末転倒になります。印は「ここは優先」「ここは確認だけ」など、2~3種類程度で十分です。
問題を「今の状態」で分ける
印をつけるときは、問題を今の状態で大きく3つに分けると考えやすくなります。
| 今の状態 | 見分け方 | 次にすること |
|---|---|---|
| 自力で解ける問題 | 答えや解説を見ずに、最後まで解ける | 確認の量を抑える。時間を空けて、もう一度解けるか確かめる |
| 途中で止まる・間違える・答えを見ればわかる問題 | 解く途中で手が止まる。答えを見ると「なるほど」と思う | 優先して練習する。止まった理由を確かめ、答えを閉じて解き直す |
| 解説を読んでも理解が難しい問題 | 解説の途中で、どこがわからないのかも言えない | 例題や教科書に戻る。先生に質問する |
この表を使うときは、次の点に気をつけてください。
- 「自力で解ける」は、答えや解説を見ずに確認します。以前の正解マークだけで、今も解けると決めつけないようにしましょう。
- 間違えた問題でも、基本事項の抜けなのか、発展問題の難しさなのかを分けて考えます。
- 基本事項がわからないときは、例題や教科書に戻ったり、先生に質問したりして、土台を整えます。
- 難しい発展問題は、基本の定着具合と残り時間を見て、優先度を決めます。
「正解した問題はすべて飛ばす」「わからない問題は全部捨てる」ということではありません。限られた時間の中で、力を入れる場所に軽重をつける、という考え方です。
テスト前の取り組み順を、具体例で見てみる
説明用の例として、数学のテスト範囲に4つの単元があり、前半の2つは得意、後半の2つは基本問題で間違いが多い生徒を考えます。ページ番号も、あくまで説明用の例です。
説明用の例:前半は得意、後半の基本で間違いが多い場合
① 4つの単元それぞれの基本問題を、少しずつ解いて抜けを見つける
② 基本で止まった単元は、必要な例題(例:p.60の例題)に戻って確かめる
③ 間違えた基本問題や、理解すれば解けそうな問題を優先して練習する
④ すでに解ける前半の問題は、確認する量を抑える
⑤ 最後に単元を混ぜて解き、自力で解けるか確かめる
大切なのは、②の「基本に戻る」ことです。数学や英語のように前の内容が土台になる教科では、わからない場所の少し手前にヒントがあることが少なくありません。「好きなページだけ解けばよい」ということにはなりません。ご自身の問題集でも、単元名やページを入れ替えて同じ流れで試してみてください。
「解説を読んで終わり」にしない
解説を読んで「わかった」と感じることと、自力で解けることは別のものです。解説を読んだ直後は理解した気持ちになっても、白紙の状態から解くと手が止まることがあります。そこで、次の流れで確かめてみてください。
解き直すときは、問題文や答えの位置を覚えただけになっていないかにも注意が必要です。数字や条件を変えた似た問題でも解けるか、ためしてみると確かめやすくなります。
提出用の進行と、復習の優先順位を両立させる
学校のワークが提出課題になっている場合は、特に注意が必要です。順番を工夫することと、提出を後回しにすることは違います。学校ごとに提出方法は異なりますので、次の点を目安にしてください。
- 提出範囲と期限を守れる進行を、先に確保する
- 復習が必要な問題には印をつけ、あとで戻れるようにする
- 丸つけや訂正は、学校の指示に従う
- 答えの丸写しで空欄を埋めることは避ける
- 間に合わない見通しや、理解できない箇所があれば、早めに先生に相談する
「提出を終えること」と「テストで解けるようになること」。この両方を見ながら進めていきましょう。
保護者の声かけも、ページ数から理解へ
お子さまの様子が気になると、つい進み具合を確かめたくなります。声かけを少し変えるだけで、子どもが困っている場所を話しやすくなります。
| 責めてしまいやすい声かけ | 次の行動を助ける声かけ |
|---|---|
| 「まだそこまでしか終わっていないの?」 | 「今回の範囲で、どこが一人で解けるようになった?」 |
| 「最初から全部やり直しなさい」 | 「間違えた問題を見て、今日戻る場所を決めようか」 |
| 「何周やったの?」 | 「答えを見ずにできるか、少し確かめてみようか」 |
細かく監視することが目的ではありません。お子さまが「どこで困っているか」を一緒に知るための声かけとして、使ってみてください。
まとめ:今日、開くページを決めよう
今日できることを、3つに絞ってお伝えします。
① テスト範囲と提出期限を確認する
② 各単元の基本問題や過去の間違いから、復習が必要な場所を見つける
③ 今日取り組む問題を選び、解き直しまで行う
「何ページ進めたか」だけでなく、「できなかった問題が、いくつ自力で解けるようになったか」にも目を向けてみてください。ページ数には表れにくい、確かな手応えが見えてくるはずです。

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