1学期の数学が受験への分かれ道に?
中学3年生に進級し、いよいよ義務教育最後の1年がスタートしました。
この1年間の過ごし方が、高校入試に直結します。
特に1学期の数学は【受験の基礎作り】としてとても重要な位置づけになります。
新中3の1学期に学ぶ数学は、
【平方根】【展開・因数分解の応用】【二次方程式】といった、
新しい概念や計算の応用が多く、つまずきやすい単元が続きます。
「なんとなくで済ませた」まま進むと、
夏以降の入試問題演習がまったく手につかなくなる
――そんな危険をはらんでいる時期です。
◆ つまずきポイント①:平方根の概念が難しい!
平方根は、中学数学の中でも特に“意味が分かりづらい”単元です。
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√(ルート)ってなに?
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√2っていくつ?
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有理数と無理数ってどう違うの?
といった疑問が、曖昧なまま公式だけ覚えてしまうと、
後の計算・応用問題でボロが出ます。
たとえば、√5×√5=5 という関係や、
有理数・無理数の分類を正しく理解していないと、
入試の記述問題で点を落とすことになります。
◆ つまずきポイント②:展開・因数分解の応用が一気に難しくなる!
たとえば1学期最初に習う「展開」と「因数分解」。
新中3ではその応用レベルが一気に上がります。
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(x+3)(x−5) を展開 → これはOK
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x²−2x−8 を因数分解 → ギリOK
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文字がaやbに変わる、マイナス符号が多い → 混乱…
というように、
公式は覚えていても【使いこなせない】生徒が急増するのです。
特に符号のミス、共通因数の見落としが多く、
計算で崩れてしまうと数学全体が苦手になります。
◆ つまずきポイント③:二次方程式の計算が崩れる
二次方程式は、因数分解や平方根の理解が土台となります。
「x²−4=0」ならスムーズでも、
「x²−2x−8=0」のように変形が必要なもの、
「x²=2」のように√を使うものは、
「考え方が分からない」「ルールを忘れた」と戸惑いがちです。
さらに、2つの解が出てくることに違和感を持つ生徒もいます。
“答えが1つ”だった一次方程式との違いを、
しっかり押さえておく必要があります。
◆ 中間テスト対策は“公式だけじゃ不十分”!
中3の中間テストは、
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平方根の計算・近似値・数直線上の位置
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展開・因数分解の応用
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二次方程式の解法と文章題
などが主な出題範囲です。
ですが、公式だけ覚えても高得点はとれません。
理由は、出題形式が応用・文章題に寄ってくるからです。
特に:
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「間違えやすい計算パターン」への対応
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「どの公式を使えばいいか判断する力」
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「文章を数式に変える読解力」
この3つが、入試対策を見越した“中3らしい問題”として問われるようになります。
◆ 今すぐ始めたい!中3・1学期の数学対策
● 基本問題を“高速&正確”にできるように
公式を覚えたら、それを「3秒で使える」ようにするのが目標です。
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√の計算
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展開・因数分解の変形
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因数分解→方程式の流れ
などを、ミスなく素早く解けるように反復練習しましょう。
● 間違いノートの活用
1学期のこの時期は、「間違えた問題=伸びしろ」です。
ワークやプリントのミスを必ずノートにまとめて、
“どこで間違えたか”“なぜそうなるのか”を説明できるようにしましょう。
◆ 保護者の方へ:受験の土台は今、作られています
中3の1学期は、部活動のラストスパートや行事なども多く、
学習の優先順位が下がりがちです。
しかし、ここで基礎をおろそかにすると、
2学期以降の入試演習に太刀打ちできなくなります。
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テスト範囲の見通しを一緒に立てる
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日々の学習ペースを少しでも整える
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「今、何を習っているの?」と会話してみる
など、無理なく続けられる関わりが、お子さまの支えになります。
◆中3の春は“差がつく”というより、“差がつくられる”時期
数学は積み重ねの教科です。
だからこそ、1学期の内容を「分かったふり」でやり過ごさず、
理解と定着を大切にしましょう。
公式だけじゃない。考え方を育てる。
これが中3の数学、そして受験のスタートに必要な姿勢です。
焦らず、でも油断せず、一歩ずつ学びを進めていきましょう。


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