小学生の心を育てる親のひと言と、子ども自身の挑戦
「うちの子、やる気がなくて…」
「勉強に前向きになれないみたいで心配です」
保護者の方から、こうした声をよく聞きます。
ですがその“やる気のなさ”の背景には、
「自己肯定感の低さ」が関係していることが少なくありません。
自己肯定感とは、「自分には価値がある」「自分は大丈夫」と思える感覚のこと。
これは学力や成績といった“目に見える力”を育てる前に、
心の土台としてとても大切な要素です。
◆ 自己肯定感が低いと、どうなるのか?
自己肯定感が低い子どもは、自分に対して否定的な思い込みを持っていることが多く、
以下のような傾向が見られます。
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新しいことに挑戦しない
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すぐに「どうせできない」とあきらめる
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他の子と比べて自信をなくす
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ミスを極端に怖がる
-
「できない自分」を隠そうとする
結果として、勉強にも積極的に取り組めず、成績が伸びにくくなることがあります。
◆ 自己肯定感と学力はつながっている?
「勉強ができるようになれば自信がつく」と思われがちですが、
実際にはその逆のケースも多くあります。
“自分はやればできる”と感じられる子どもの方が、成績が伸びやすいのです。
これは、成功体験の有無だけでなく、
「できるかも」「やってみよう」と思えるかどうか=つまり挑戦する気持ちがあるかどうか
が影響しています。
反対に、自己肯定感が低い子どもは、
「また失敗したらどうしよう」「怒られるかも」と不安が先に立ち、
学びを止めてしまいがちです。
◆ 親ができること:結果ではなく「過程」を認める
子どもの自己肯定感を育てるうえで、最も大きな影響力を持っているのが、
日々の保護者の声かけです。
✓「また間違えた」より
→「ここまで解けたの、すごいね」
✓「早くやって!」より
→「最後までやりきったね、えらいよ」
小さな努力や行動に目を向けて言葉をかけることで、
子どもは「認められた」「自分にもできることがある」と感じ、
少しずつ自信を持てるようになります。
◆ 子ども自身ができる“心を育てる挑戦”とは?
自己肯定感は、親からの働きかけだけでなく、
子ども自身の「経験の積み重ね」によっても育まれます。
そのためには、「小さな挑戦」と「振り返りの習慣」が効果的です。
✅ 1日1つ、小さな“できた”を見つける
・5分でも集中して勉強できた
・苦手な漢字を1つ覚えた
・忘れずに宿題を出せた
→こうした“自分でやったこと”を、
ノートに記録したり、親子で共有するだけでも
「自分、けっこう頑張ってるかも」という実感につながります。
✅ 「うまくいった理由」「できなかった理由」を考える
たとえ失敗しても、「なぜそうなったか」を一緒に考える時間をもつことで、
次に挑戦する気持ちが生まれます。
→たとえば
「時間配分が難しかった」→「次は先に簡単な問題から解こう!」
「気が散った」→「机の上を片付けてみよう」
こうした思考の積み重ねが、「挑戦できる心」を育てていきます。
◆ 自信は“つける”のではなく“育てる”もの
自己肯定感は、短期間で劇的に変わるものではありません。
でも、日々の声かけ・行動・経験の積み重ねで、確実に育てることができます。
子どもは、本来“伸びようとする力”を持っています。
大切なのは、その芽を信じて、焦らずじっくり育てていくこと。
保護者の支えと、子ども自身の努力が重なったときに、
心も学びも、ぐんと伸びていきますよ。
試しにやってみよう!と思った今がチャンスです。
今できることを、今すぐやってみよう!!


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