こんなお悩み、ありませんか?
「教科書を何度も読んだのに、テストになると答えられない」
「ノートはきれいにまとまっているけど、内容を覚えていない」
そんな声を、保護者の方や中高生本人から聞くことは少なくありません。
一生懸命勉強しているはずなのに、成績に結びつかない
――この原因の多くは、学習の方法が“インプット中心”になっていることにあります。
そこで今回の投稿は、アウトプット学習のすすめ、というテーマに基づき、
お話させていただきます。
インプットだけでは記憶は定着しない
「読む」「聞く」「見る」などの学習は、脳に情報を取り込む“インプット”の作業です。
もちろん基礎知識の習得には必要ですが、
それだけでは時間と共に忘れてしまうのが人間の脳の仕組みです。
心理学では「忘却曲線」という考え方があります。
これは、学習直後から急激に記憶が失われていくという現象で、
24時間後には約70%の内容を忘れてしまうとも言われています。
では、どうすれば忘れにくくなるのでしょうか。
記憶を強化する「テスト効果」
効果的なのは、「思い出す」こと。
脳科学や心理学の研究では、
「テスト効果(テスティング・エフェクト)」が知られています。
これは、一度学習した内容を自分で思い出す作業自体が、記憶を強化するという現象です。
たとえば、英単語を覚えるとき、
「何度も見る」よりも「意味を思い出して書き出す」方が
記憶に残りやすいという実験結果も出ています。
また、「誰かに説明する」「紙に書いて要点を整理する」「類題を解き直す」
といった“アウトプット”の行動は、
脳に「これは重要な情報だ」と認識させ、記憶の定着を助けます。
アウトプット型学習の具体例
中高生が日常の中で取り入れやすいアウトプット学習の方法を紹介します。
① 自分で問題をつくる
学んだ内容から自分で小テストを作ると、内容を理解し整理する力がつきます。
② 声に出して説明する
家族や友人に「今日習ったこと」を説明することで、理解の曖昧さに気づけます。
③ ノートに“思い出して”書く
教科書を見ながら書くのではなく、思い出しながらまとめることで記憶の深さが増します。
④ 解いた問題の「解き方」を説明する
答え合わせだけで終わらせず、
なぜその答えになったのかを自分の言葉で説明すると理解が深まります。
「できた」がやる気を生む
アウトプット学習を取り入れると、
「覚えていた」「説明できた」「問題を解けた」といった小さな成功体験が生まれます。
これがやる気の源となり、学習意欲の向上につながります。
反対に、インプットだけの学習では、
「やったつもり」が続いても成果が見えにくく、やる気の低下を招くこともあります。
だからこそ、日々の学習にアウトプットを組み込むことが大切なのです。
保護者にできるサポート
保護者が少し声をかけるだけでも、アウトプット学習を後押しできます。
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「今日の授業、何を習ったの?」
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「それってどういう意味?」
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「教えてくれてありがとう、わかりやすかったよ」
こうした会話が、子どもの“説明する力”を引き出し、
学びを深める手助けになります。
勉強内容を共有しようとする姿勢そのものが、
子どもにとっての安心と自信につながります。
まとめ
「読む・聞く」だけの学習では、覚えたつもりでも知識は定着しにくいものです。
学習した内容を“出す”ことで初めて、
知識は深まり、テスト本番でも使える力になります。
日々の勉強に「説明する」「書き出す」「テストする」
といったアウトプットを加えること
――それが、成績を上げるもっとも確かな方法の一つです。
学習方法を見直すだけで、「勉強しているのに覚えられない…」という悩みは、
必ず解消できます。
ぜひアウトプット学習を取り入れ、勉強に役立ててくださいね。


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