2025年8月29日金曜日

丸暗記に限界を感じていない?生物で点を取る“つながり理解”の仕方

 生物は暗記がとても多い教科

生物の勉強といえば、

「とにかく暗記が多い」という印象を持つ人が多いのではないでしょうか。


用語、反応経路、図表、分類など、確かに覚えるべき知識量は膨大です。

しかし、ただの丸暗記に頼る勉強を続けていると、

模試や入試本番で「見たことのない形式の問題」に対応できず、

点数が伸び悩んでしまいます。


生物を得点源に変えるには、

“知識をつなげて理解する力”を育てることが必要です。

ここでは、受験までの限られた時間で生物の得点力を高めるための学習法を紹介します。



◆1.なぜ丸暗記では通用しないのか?

模試や大学入試では、

単純に「この用語を答えなさい」という問題は減少しています。

その代わりに

「図や実験結果をもとに考察させる問題」「複数分野を関連づけて説明させる問題」

が増えています。


たとえば、光合成と呼吸の関係を問う問題では、

「明反応と暗反応」「グルコースの生成とATPの消費」など、

複数の知識を組み合わせなければ答えられません。


知識を断片的に覚えているだけでは、設問に太刀打ちできないのです。



◆2.生物を“つなげて理解する”勉強法

① プロセスを図に描く

代謝経路や反応の流れは、文字だけで覚えようとすると混乱します。

解糖系やクエン酸回路、DNA複製などは必ず自分で図を描いて整理しましょう。

「どこでATPが生じるのか」「どの酵素が働くのか」を矢印でつなぐと、

記憶が定着しやすくなります。


② 分野を横断して関連づける

「免疫」と「遺伝子発現」や、「生態系」と「エネルギー収支」など、

一見別々に見える分野は実はつながっています。


例えば「抗体産生」については、

免疫学的視点だけでなく「タンパク質合成の過程」と結びつけて考えると

理解が深まります。


③ 実験問題は“仮説→予想→結果”で整理

生物では実験考察問題が頻出です。

解くときは「仮説」「予想される結果」「実際の結果」

という3段階で整理すると答えやすくなります。


このプロセスを習慣にすることで、

どんな実験問題にも冷静に対応できるようになります。


◆3.演習のステップアップ


  • 夏まで:用語集や基礎問題集で重要語句をインプット

  • 秋から:図や表を使った実験問題を中心に演習。複数分野をつなげて考える練習を強化

  • :志望校の過去問で「記述問題」や「融合問題」に対応できる力を仕上げる


秋は「知識を使う」練習を意識してください。

例えば「DNAの複製とRNAの転写」「光合成と呼吸」など、

似ているプロセスを比較してまとめると、知識が整理されて応用が効くようになります。



◆4.模試の復習で差をつける

模試の復習でやりがちなのが「答えを写して終わり」という方法。

しかし、生物の得点力を伸ばすには、「なぜ間違えたのか」を掘り下げることが重要です。


  • 用語を知らなかった → 単純な知識不足。暗記カードやノートに追記

  • 流れを理解していなかった → 図を描き直して整理

  • 実験考察で誤答 → 仮説から結論までの論理を確認


この復習を積み重ねることで、「次に同じテーマが出たら必ず解ける」

という確実な得点力につながります。



◆まとめ──“つながり”が武器になる

生物を得点源にするためのカギは、

知識をただ覚えるのではなく“つなげて理解する”ことです。


  • 代謝や反応は図に描いて整理

  • 分野を横断して知識を関連づける

  • 実験問題は「仮説→予想→結果」で思考する


こうした学習法に切り替えることで、

初見の問題や融合問題にも対応できる応用力が身につきます。


夏にインプットを終えた今こそ、

秋からは“つながり理解”を意識して演習を重ねましょう。

そうすれば、

生物は「覚えるだけの科目」から「思考で戦える得点源」へと進化します。


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2025年8月28日木曜日

有機・無機で伸び悩む君へ──化学の暗記を“思考力”に変える勉強法

 化学は暗記だけか?

化学という科目は「暗記科目」と言われることが多く、

特に有機化学や無機化学では「覚えることが多すぎる」と悩む受験生が非常に多いです。


実際、化学反応式や性質、構造などを暗記しなければ解けない問題は存在します。

しかし、化学を本当に得点源にしたいなら、「丸暗記」に頼る勉強から一歩進んで、

「理解して覚える」勉強に切り替えることが必要です。


ここからは、暗記に苦手意識を持つ受験生が

“思考力を伴った化学学習”に変えていくための具体的な方法を紹介します。



◆1.暗記だけでは点数が安定しない

模試や過去問を解いてみると、

「教科書で見たことはあるけど、答えられない」という経験は誰にでもあるはずです。

これは「知識が断片的」で「つながりが整理できていない」ことが原因です。


例えば、硫酸の性質を問う問題に出会ったとき、

「強酸」「脱水作用」「不揮発性」などバラバラに覚えていても、

実際にどう使うのかがイメージできなければ解答にはつながりません。


知識を「単独の暗記項目」としてではなく、

「体系的なつながり」として整理することが必要なのです。



◆2.“思考力”を育てる化学勉強法

① 反応の仕組みを理解する

例えば有機化学で頻出の「置換反応」や「付加反応」。

ただ「この反応ではこうなる」と覚えるのではなく、

「なぜその反応が起きるのか」という電子の動きを意識しましょう。


カルボニル基に付加反応が起こるのは、

炭素が部分的にプラスの電荷を帯びているからです。

この理解があると、知らない反応でも推測できる力がつきます。


② 無機は“性質の理由”と結びつける

無機化学では

「このイオンは沈殿する」「この気体は水に溶けやすい」などを暗記しがちです。


しかし、なぜそうなるのかを確認することで記憶が定着します。

例えば、ハロゲンの反応性は「酸化力の強さ」に基づいて説明できます。

周期表の上ほど酸化力は強いですよね。


色に関しては、分子内の電子状態と可視光の吸収に由来しています。

酸化力が弱くなる(=原子番号が大きくなる)につれ、吸収波長が長波長側にシフト。

色は酸化力と逆相関の関係性になり、周期表の下ほど濃くなっていきます。


単なる暗記ではなく「周期表の位置や電子配置」と結びつけて理解することが重要です。


③ グラフや図を活用する

化学平衡や電池の分野は、グラフや模式図を描いて整理すると理解が深まります。

例えば「ルシャトリエの原理」を文章で覚えるよりも、

グラフに温度変化や濃度変化を描いてみると一気にイメージが明確になります。



◆3.演習のステップアップ

  • 夏まで:基礎問題集を中心に、暗記事項をインプット。教科書の太字・重要例題を完璧にする。

  • 秋から:標準~応用問題集に取り組み、知識を実際に使う練習をする。「なぜこの反応が起こるのか」を自問自答する。

  • :志望校の過去問演習で、複数分野が融合した問題に取り組む。記述や計算問題で「説明力」を鍛える。


秋は特に「知識をつなぐ」時期です。

例えば「硫酸の性質」と「接触法による工業的製法」を関連付けて覚えるなど、

点と点を線にする意識を持ちましょう。



◆4.模試の復習で差がつく

模試や演習問題を解いたあとは、

必ず「覚えていなかった知識」と「理解できていなかった原理」を分けて復習しましょう。

  • 知識不足 → 単語カードやまとめノートに追加

  • 理解不足 → 教科書や参考書に戻り、仕組みを確認


この“復習の質”が高いほど、次の模試や本番で点数が安定します。



◆まとめ──暗記を“思考”に変えることが勝利の鍵

化学は確かに暗記する内容が多い科目です。

しかし、それを「断片的な知識」としてではなく、「つながりある体系」として整理し、

「なぜそうなるのか」を意識して理解することで、

初見の問題にも対応できる力が身につきます。


  • 有機:反応の仕組みを理解して推測力を養う

  • 無機:性質を理由と結びつけて整理する

  • 理論:グラフや図でイメージを明確にする


この学習法に切り替えることで、

化学は暗記科目ではなく「思考科目」として得点源に変わります。

夏に基礎を固めた今こそ、暗記から理解へとステップアップし、

受験本番で安定した高得点を狙いましょう。



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2025年8月27日水曜日

物理の得点源はここ!計算力よりも“原理理解”を重視すべき理由

 物理は公式暗記だけではダメ!

物理の勉強と聞くと、

「とにかく計算練習をする」「公式を暗記する」

と考える受験生が多いのではないでしょうか。


確かに、計算力は物理を解くうえで欠かせません。

しかし、計算ばかりに偏った学習は、秋以降に大きな壁に直面します。

入試本番で出題されるのは「ただの公式当てはめ問題」ではなく、

「現象の理解を問う応用問題」だからです。


また覚えた公式も使い方の理解ができていなければ、

どの公式を使えば良いのかわからず、結局答えにたどり着かない、なんてことも??


この時期に物理を得点源にするために必要なのは、

公式を丸暗記することではなく、その背後にある原理を理解する姿勢です。

ここでは、2学期以降に物理を伸ばすための具体的な勉強法を紹介します。



◆1.公式暗記の落とし穴

物理は公式集を見れば「これさえ覚えれば解けそう」と思えるほど公式が多い科目です。

たとえば運動方程式、電磁気の公式、熱力学の状態方程式など。


しかし、実際に模試や入試問題に挑むと

「公式を思い出せない」「どの公式を使えばいいのか分からない」

という状況に陥る人が多いのです。


これは「公式を暗記しているだけで、

なぜその式が成り立つのかを理解していない」ことが原因です。


公式を丸暗記に頼る勉強法は、

少し条件を変えられるだけで対応できなくなり、応用問題で失点を重ねてしまいます。



◆2.“原理理解”を重視する勉強法

① 公式の意味を言葉で説明できるようにする

例えば運動方程式「F=ma」。

単に「力=質量×加速度」と覚えるのではなく、

「物体に力を加えると、その力の大きさに比例して加速度が生じる」

という現象をイメージできることが大切です。


公式を自分の言葉で説明できるかどうかが、理解度を測るリトマス試験紙になります。


② 図を描いて現象を整理する

物理の問題を解くときには、まず図を描きましょう。

力学なら力のベクトル、電磁気なら電場や磁場の方向を示す図、

波動なら波の伝わり方を図示することです。


図を描くことで「どの法則を使えばよいか」が自然と見えてきます。


③ 簡単な実験や現象をイメージする

「摩擦のある斜面上の物体」「電流が流れるコイル」「ピストン内の気体」など、

教科書に載っている典型的な現象を頭の中でシミュレーションする練習をしましょう。

公式は現象から導かれていることを意識すると、理解が定着します。


また図の中に力の働く方向や分力などは、書き込むようにしておきましょう。



◆3.計算力は“理解”の上に積み上げる

もちろん計算力も重要です。

計算のスピードと正確さは合格のための必須条件です。

しかし、公式理解が不十分な状態で計算練習を繰り返しても、途中で行き詰まります。


効率的に力をつけるには、

まず「原理理解」で土台を固め、その上で計算力を鍛えること。


例えば、等加速度運動の公式を覚えるのではなく、

グラフから式を導き直す練習をしてから計算問題に入る。

この流れを踏むと、多少複雑な問題でも落ち着いて解けるようになります。



◆4.演習の進め方


  • 夏まで:教科書や基礎問題集で典型例を確認し、公式の意味を理解する

  • 秋から:標準問題集や模試の過去問で「応用力」を養う

  • :志望校の過去問を使って「総合問題への対応力」を磨く


特に秋は、「なぜこの公式を使うのか」「別の公式ではなぜ解けないのか」

を自問しながら解くことが重要です。


解答を丸写しするだけで終わらせず、必ず「解法の選び方」を意識しましょう。



◆5.模試で点が伸びないときのチェックポイント

模試で物理の点数が伸びない原因の多くは、

計算ミスよりも「法則の理解不足」にあります。


たとえば「力のつり合い」と「運動方程式」を混同している、

「電場と電圧の違いがあいまい」といったケースです。


こうした基礎的な混乱を放置すると、難関問題以前に基礎問題で失点してしまいます。


模試の復習では、

間違えた問題を「どの法則を誤解していたのか」という視点で分析してください。

単に答えを覚えるのではなく、

次回同じテーマが出ても解けるように“理解の穴”を埋める作業を徹底しましょう。



◆まとめ──物理は理解科目である

物理は「計算科目」ではなく「理解科目」です。

公式を丸暗記して計算に頼る勉強では、入試本番で必ず壁にぶつかります。


  • 公式を自分の言葉で説明できるようにする

  • 図を描いて現象を整理する

  • 実験や現象をイメージして理解を深める


この3点を意識すれば、計算問題にも自然と対応できるようになります。

夏に基礎を固めた今こそ、「原理理解」を重視した学習に切り替えることで、

秋から冬にかけて物理を確実な得点源に変えていきましょう。



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2025年8月26日火曜日

現代文はセンスじゃない!──論理的文章と物語文の攻略

 国語はセンスで読む??

「現代文はセンスだから勉強しても点が伸びない」

――そう思っている受験生は少なくありません。


しかし、実際には現代文こそ“センス”ではなく“技術”で点数が決まる科目です。


特に大学受験では、現代文は大きく

「論理的文章(評論・説明文)」と「物語文(小説)」の2種類に分かれて出題されます。


それぞれで求められる力は違いますから、勉強法も分けて考える必要があります。

ここでは、受験生が2学期以降に取り組むべき効果的な現代文学習法を解説していきます。



◆1.論理的文章(評論・説明文)の勉強法

① 論理の流れをつかむ

評論や説明文は

「筆者が何を主張しているのか」と「その根拠」が明確に構成されています。

受験生が読み取るべきは、比喩や細かい事例ではなく、文章全体を貫く論理の筋道です。

ここで役立つのが「接続詞」と「対比・因果関係」に注目する読み方です。

たとえば


  • 「しかし」の前後で筆者の意見がどう転換したか

  • 「つまり」でまとめられている内容は何か

  • 「AではなくB」という対比が本文の主張の軸になっていないか


こうした視点を持って読むと、筆者の主張が整理され、理解が深まります。

特に筆者の主張には、一読する時点で線引きをしておきましょう。

何度も同じことが書かれている場合は、キーワードです。

必ずチェックしておこう。


② 筆者の主張と根拠を整理する

段落ごとに「この段落は何を言いたいのか」を一行でまとめる練習がおすすめです。

例えば

「第一段落=問題提起:〇〇」「第二段落=筆者の立場:△△」「第三段落=具体例:××」

といったように整理していくと、文章全体の構造が見えてきます。


また、設問を解く際には

「筆者の主張は何か? それを支える根拠はどこか?」

という2点を常に意識することが重要です。


③ 設問対応のトレーニング

評論の選択肢問題は「本文に根拠があるかどうか」で判断します。

少しでも本文とズレがある選択肢は誤答です。

「なんとなく正しそう」で選ぶと失点につながります。


選択肢の文章の前半、後半に分けて正誤を判断すると、

正確性があがりますよ。


記述問題の場合は、

「本文の言葉を引用しながら自分の言葉でまとめる」のが鉄則です。

自分の感想を交えず、あくまで本文に忠実に答えることが求められます。




◆2.物語文(小説)の勉強法

① 登場人物の感情をつかむ

小説で重要なのは「人物の気持ちをどこまで正確に読み取れるか」です。

その手がかりとなるのが「心情表現」「動作」「会話」の3つ。


例えば「彼は笑った」という描写があった場合、

単純に「楽しいから笑った」とは限りません。


直前の文脈を確認すれば「不安を隠すために笑った」「皮肉を込めて笑った」など、

別の意味が込められていることも多いのです。


② 心情の変化を追う

小説の多くは「人物の感情の変化」を描くことで物語が展開します。

最初に抱いていた感情と、

最後に到達する感情がどう変化したのかを整理すると、

全体の理解が一気に進みます。


接続詞や場面の切り替わりに注目すると、心情の変化に気づきやすくなります。

例えば「最初は戸惑っていたが、やがて決意へと変わる」

といった感情の流れを押さえることが正解への近道です。


③ 設問対応のトレーニング

選択肢問題では「本文に書かれていない解釈」を選ばないことが大切です。

人物の心情を過剰に想像してしまうと誤答につながります。


記述問題では「本文の言葉+自分のまとめ」を組み合わせるのが鉄則です。

本文から根拠となる表現を引用しつつ、

それを自分の言葉で説明すれば減点が少なくなります。



◆3.演習の進め方

  • 論理的文章:評論テーマ(言語・文化・科学・社会問題など)を扱う問題集を使い、「接続詞・対比・因果」を意識して読解演習を行う。

  • 物語文:小説問題集や共通テスト過去問で「人物の感情変化」を追う練習を繰り返す。


両方に共通して大切なのは、「本文に根拠を求める習慣」です。

解答は必ず本文の中に存在する、という姿勢で演習に臨みましょう。



◆まとめ──現代文は技術で伸びる科目

現代文は「センス」ではなく「技術」で点数を取る科目です。


  • 論理的文章では「筆者の主張と根拠」を追いかける

  • 物語文では「人物の感情とその変化」を読み取る


この2つを明確に分けて勉強することで、現代文の得点は安定していきます。


夏に基礎的な読解力を養った今、

2学期からは「型を意識した読解」に切り替える絶好のタイミングです。


模試や過去問演習を通して自分の弱点を洗い出し、徹底的に補強していきましょう。

現代文で安定した点数を取れるようになれば、

他教科の得点と合わせて合格可能性は大きく広がります。


現代文は決して「感覚頼みの科目」ではありません。

正しい方法を積み重ねれば、誰でも得点を伸ばせる分野です。


この秋からは「論理的文章」と「物語文」を分けて攻略し、

自信を持って受験本番を迎えましょう。



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2025年8月25日月曜日

長文読解は“量”より“質”!2学期から差がつく英語学習の極意

 大学受験・英語

夏の間に英文法や単語の基礎をある程度固めた受験生は多いでしょう。

単語帳を一周し、文法問題集も繰り返し解き、

英文法の基礎力は夏前よりは向上したはずです。


しかし、ここから入試本番までの期間で点数を大きく伸ばせるかどうかは、

「長文読解」をどう取り組むかにかかっています。


英語の得点配分を見ても、大学入試では長文が大部分を占めます。

つまり、長文読解力を高められるかどうかが合否に直結します。


ところが、多くの受験生は「長文をたくさん読めば慣れるだろう」と考え、

ただ数をこなすだけで終わってしまいがちです。


もちろん「量を読む」ことは大切ですが、

ただやみくもに解いて丸付けをするだけでは力はつきません。


大切なのは“質”の高い読み方を身につけることです。



◆1.長文を解いて終わりにしていないか?

模試や問題集で長文を解いた後、

答え合わせをして「当たった・外れた」で終わっていないでしょうか? 


これでは「模試の点数が安定しない」「初めて見る文章になると対応できない」

という悩みに直結します。


長文読解力を伸ばすには、「解いた後の復習」にこそ力を入れる必要があります。

復習の質によって、同じ1題を解いても得られる成長は大きく変わるのです。



◆2.質を高める長文学習の3ステップ

構造をとらえる練習をする

英文は前から順に読めば理解できるようにできています。

特に大学入試では、

複雑に見える文でも「主語・動詞・目的語」という骨格を正確に把握できれば、

意味はスッと入ってきます。


解いた後に「どこが主語か」「動詞はどこか」「関係詞の修飾先は何か」

と文構造を確認する習慣をつけましょう。


本文を読んでいるときにSVOCを書いたり、修飾節に括弧をつけたり、

工夫を凝らしましょう。


設問と本文の対応を確認する

長文問題では「本文のどの部分が根拠になるか」を必ず確認しましょう。

正解の根拠を探すのはもちろんですが、

不正解の選択肢がなぜ間違いなのかも考えることが大切です。

これを繰り返すと「問題作成者が何を問おうとしているのか」が見えてきます。


音読で読解スピードを上げる
英文を声に出して読むことは、

リズム感をつかみ、語順のまま理解する力を鍛える最高のトレーニングです。

1度解いた長文を「本文を理解しながら音読」することを数回繰り返すと、

次に新しい文章を読むときの処理スピードが上がります。


音読法は、単語力、文法力も同時に向上させる力もありますよ。

ぜひお試しくださいね。



◆3.模試や過去問で意識すべきこと

2学期以降の模試で「時間が足りない」と感じる受験生は多いでしょう。

英語長文は、ただ速く読むことだけを目指しても成果は出ません。

「文の構造を正確にとらえられるスピード」を意識してください。


また、過去問演習を始めるときは、

「制限時間を守る解き方」と「じっくり精読する解き方」を分けて

練習するのがおすすめです。


時間を計って本番に近い形で取り組む一方で、

精読では辞書を引きながらでも徹底的に意味を確認します。

この両輪を回すことで、正確さとスピードがバランスよく身についていきます。



◆4.単語と文法の“再投資”を忘れずに

長文ばかりに集中すると、基礎単語や文法を軽視してしまう人がいます。

しかし、長文で意味が取れない原因の多くは

「単語を忘れていた」「文法知識があやふやだった」という基礎不足にあります。


秋以降も毎日単語と文法の復習は欠かさないこと。

これをサボると、せっかくの長文演習が効果半減してしまいます。


◆5.まとめ──質の高い読解が差をつける

英語長文で点数を伸ばすカギは「量」ではなく「質」です。

1題を解いたら、その復習にじっくり時間をかけること。

文構造を分析し、設問の根拠を確認し、音読で定着させる。


この習慣を続けることで、模試や本番で初めて見る英文に出会っても、

落ち着いて内容を読み取り、正しい選択肢を選べるようになります。


夏に基礎を終えた今だからこそ、

ただの「長文慣れ」ではなく、“質”を意識した読解練習に切り替えてください。

それがこの秋から冬にかけて、周囲と大きな差をつける一番の方法です。



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2025年8月24日日曜日

解法を“覚える”から“使いこなす”へ──秋から伸びる数学の勉強法

 2学期以降の大学受験勉強

夏休みが終わり、

大学受験生にとって本格的に「受験モード」に入る2学期が始まります。


多くの受験生は、夏の間に一通りの基礎問題集を解き終え、

ある程度の解法パターンを身につけた状態でしょう。


しかし、ここからが本当の勝負です。

秋以降に成績を大きく伸ばす生徒と、

模試の点数がなかなか上がらず伸び悩む生徒とでは、明確な違いがあります。

その違いを生む最大の要因は、「解法をただ覚えているだけ」なのか、

それとも「解法を自分の武器として使いこなしている」のか、という点にあります。



◆1.“解法暗記”に留まっていないか?

基礎問題集をやり込むことで、

「このタイプの問題はこの公式で解ける」といったパターン認識ができるようになります。

これは受験数学において欠かせない第一歩です。


しかし、入試問題は決して単純なパターン問題の寄せ集めではありません。

公式を当てはめるだけでは解けない、

条件が少し変えられた問題や複合的な要素を含む問題が数多く出題されます。


例えば、二次関数の最大・最小の問題。

典型的な形では「平方完成して軸を出し、値の範囲を調べる」ことで対応できますが、

実際の入試では

「定義域が制限されている」「グラフとの交点条件が絡む」「文字が絡んで場合分け」など、

ひと工夫が必要な形で出題されます。


暗記で止まっている受験生はここで手が止まり、

「見たことがない問題だ」と感じてしまうのです。


数学の本質は「考えて、解法を組み立てる」ことにあります。

ですから、秋以降に数学を伸ばすには、

ただの「解法暗記」から「解法を使いこなす段階」へと

学習をシフトすることが求められます。



◆2.“使いこなす”勉強法の3ステップ

では、どうすれば「解法を使いこなす力」を身につけられるのでしょうか。

ここでは3つの具体的な勉強法を紹介します。


解法の「なぜ」を説明できるようにする
公式や手順をただ覚えるだけでは不十分です。

その解法がなぜ成り立つのか、背景を理解することで応用力が養われます。

たとえば「三角関数の和積」を使う際も、

「なぜこの公式になったのか」を一度自分で証明してみると理解が深まります。

この場合は加法定理から導けますよね。


忘れてしまっても再現できる力は、入試本番での安心感につながります。

数学は公式暗記、とよく言われますが、

自主学習のときには一度示してみることも重要だと感じています。


類題を“自分でアレンジ”して解く

典型問題を繰り返すのは重要ですが、それだけでは応用が効きません。

解いた問題の条件を少し変えて、自分で新しい問題を作ってみましょう。


数字を変えるだけでも効果はありますし、

「制約を加える」「図形の形を変える」といった工夫も有効です。

出題者の気持ちで問題をアレンジすることで、解法の適用範囲が自然と広がります。


作れない場合は、類似問題を別問題集から探して解いてみるようにして下さい。

実際に解いて覚える、ことも重要ですよ。


解法を“引き出し”として分類する

問題を解いた後、その解法をどのカテゴリーに入れるかを整理しましょう。

「二次関数の応用」「三角比の図形利用」「微分による最大最小」など、

自分なりの引き出しを作ってノートにまとめます。

模試や過去問で初めて見る問題が出ても、

「このタイプはこの引き出しから解法を出せばいい」と判断できるようになります。



◆3.演習のステップアップ例

夏に「基礎固め」を終えた人は、秋から「応用・実践」へ移行します。

ステップアップの流れを整理すると次のようになります。


  • :青(黄)チャートや基礎問題精講などで典型解法をインプット

  • :一対一対応の演習や標準問題精講で「条件が少し変わった問題」に挑戦

  • :過去問や難関校向け問題集で「初見問題に自力で対応する力」を養う


特に秋の「中間層レベル」の演習が鍵です。


ここをしっかりやることで、

「基礎力」と「実戦力」をつなぐ橋がかかり、

冬の過去問演習で一気に力を発揮できるようになります。



◆4.模試で点数が伸びないときのチェックポイント

9月以降の模試で思うように点数が伸びないと悩む受験生は少なくありません。

実際には「解法を知らない」のではなく、

「知っている解法を使いこなせない」ことが原因になっているケースが多いのです。

時間をかけて見直したら、わかったー!ということ、よくありますよね。


模試後の復習では、単に解答を写すのではなく、次の2点を意識しましょう。


  • 解けなかったのは、解法自体を知らなかったからか?

  • それとも知っていたのに条件が変わり対応できなかったからか?


特に後者を克服することで、次回以降の模試や本番で確実に得点力が伸びていきます。



◆5.“考える癖”を習慣にする

数学は「考える科目」です。

秋から冬にかけて大切なのは、

「解答を見れば分かる」を「自分の力で導ける」に変えること。


解けなかった問題も、どこまで考えられたかを記録するだけで、

次に同じタイプに出会ったときの武器になります。


焦って「答えを早く見る」勉強法では力はつきません。

10分でも20分でも、自分の頭で粘り強く考える時間こそが、

数学の本当の実力を養います。



◆まとめ

夏に基礎を固めた受験生にとって、

2学期は「解法暗記」から「解法活用」へと学習を進化させるチャンスです。


公式を理解し、問題をアレンジし、解法を体系化する。

これらを意識することで、模試や過去問で初めて見る問題にも対応できるようになり、

合格への得点力が確実に積み上がります。


受験本番まで残り半年弱。

この秋に「解法を覚える勉強」から「解法を使いこなす勉強」へ切り替えることで、

数学の成績は確実に伸びていくはずです。




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2025年8月22日金曜日

中学受験 その22 【帰国後の勉強】ー我が家の教育

 ぼんちゃん、先日無事に帰国いたしました。

オーストラリアへ10日間。

行きも帰りもシンガポール経由で、1日がかりの移動でした。


持たせたお小遣い、あまり減ってませんでした。

なんと、1桁お小遣いを間違えていたようです!!

本人、40ドルしか持ってない、と思い込んでいたようで、

ものすごく節約しておりました😅


ですので、お土産は・・・・・。

ほぼゼロ、思い出がたくさん!!でした。


帰国直後の電車の中で、

お母さん、帰ったら勉強したい!

と。


休ませる予定でしたが、本人の希望ですから・・・ね💧


なんだか一回りか二回りか成長したような気がします。

勉強に関わらず、ちょっとだけお片付けも上手になったような・・・。

自分から動くようになったような・・・。

言動が、ちょっと変わったような気が・・・。


気のせいかもしれませんが、

少ししっかりして帰ってきた、思っております❗❗

自分で言うな!と思われるかもしれませんが・・・。

そう、ワタクシ、親バカですから!!😆😆😆



帰国した3日後には公開試験。

とりあえず目指せクラス奪還!!

を目標に帰国当日は16:00~勉強開始。


理科2分野中心の勉強をしているようでした。

1分野と2分野の差を小さくすることが目的です。


帰国直後ということで、

得点目標は低め。

目標得点はクリアできたようでした。

返却された偏差値は60弱。

最終目標まではあと少し!


9月にはプラス15点ずつとれればいいかな?

と考えております。


お盆休みは塾系イベント三昧で、

12時間特訓などに参加いたしました。

コチラも本人希望。

親は送迎と費用のみ、しか協力できませんから。


その時に受講した灘オープン模試。

関西7冠の判定が出るそうで、本人の実力試しに受けてみました。

自己採点では、理科のみ7割。

他は自信がないようで、自己採点すら放棄。


ミスも多かったようで、

なんでコレができなかったんだー!

理科、9割とれるやんかーーーっ!!

と、叫んでおりました。

ですが、試験のときはその時にできなければ意味がありません。

それで合否がきまるのですから。


こんなに勉強しなくても・・・。

と思うことも多々あるのですが、

本人がする!

と決めた以上、本人にお任せしております。


帰国してからは、6時半から勉強を開始。

授業も含め、毎日12時間学習を目指しているようです。

今迄とは大きく変化しております。

気が付けば休憩、という習慣が無くなってきました。

受験生としての自覚ができたのかもしれませんね。


とりあえずミスも多いことから、基礎固めをしっかりしているようです。

理科の塾技を1週間に1冊仕上げ完璧に覚える!!

算数ステップアップをもう1周し、次は難問集へ。

とのこと。

今週中に、頭を戻してこよう作戦、だそうです。

受験生は、今からどれだけ伸びるか、が大切ですね。


明日の合否判定テスト、少しでも結果が出せるといいね!!


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