小学5〜6年生の保護者の方へ
小学校のテストで90点だから大丈夫?
中学校で苦労する子の4つのサイン
トライプラス諸口校 寄り添うだけで、終わらない。
90点を取れている。その先に何を見ればよい?
算数のテストは90点、漢字テストも高得点。まずそれは、お子さんが日々の学習に向き合い、テストで問われた内容に答えられたという確かな成果です。
一方で、例えば、宿題で少し違う形の問題が出ると手が止まったり、前に習ったはずの内容を忘れていたりする場面に気づくことがあるかもしれません。「点数はいいのに、中学校で大丈夫かな」と感じるのは、自然なことです。
1回の得点だけでは、時間を空けても覚えているか、聞かれ方が変わっても使えるか、自分で学習を進められるかまでは分かりません。ですから、点数を軽く見るのではなく、点数に加えて、少しだけ確かめてみることをおすすめします。今からできる小さな準備で十分です。
小学校と中学校では、求められる学習の進め方が変わる
小学校では、学んだ単元ごとに確認するテストが行われることが多いようです。中学校では、複数の単元を含む定期テストや、以前の内容を使う問題に取り組む機会が増えます。また、教科ごとの学習管理や、提出物の予定を確認する場面も出てきます。ただし、学校・教科・テストによって違いがありますので、一律に言えるものではありません。
だからといって、難しい問題を先取りすることだけが中学準備ではありません。小学校の内容を理解して使えること、そして困ったときに確かめる習慣を整えることにも、大きな意味があります。
はじめにお伝えします。これからの4つのサインは、将来の成績を予測する診断ではありません。今の学習を確認するための手がかりです。一度の間違いや、疲れた日の様子だけで判断しないでください。
SIGN 1
正解できても「なぜそうしたか」を説明しにくい
例えば、割合の問題で計算はできるけれど、何をもとにした割合なのか分からない。分数の計算手順は覚えているものの、意味が曖昧。こうした場面です。答えや手順を覚えていることと、意味を理解していることは、少し違います。
ただし、言葉で説明するのが苦手なだけの場合もあります。説明できないことだけで、未理解と判断しないでください。
家庭での確認例
- 図を描いてもらう
- 具体的な数や物で示してもらう
- 途中式のどこが何を表すか確かめる
声かけ例:「どう考えたか、図でも教えてくれる?」
毎問説明を求めたり、大人が納得する言い方を求めたりする必要はありません。
SIGN 2
習った直後はできるが、日が空くと使えない
例えば、単元テストではできた小数・分数の計算や漢字が、数週間後には不安定になる場面です。忘れること自体は、誰にでもあることで、異常でも努力不足でもありません。見たいのは、日を空けた確認が足りていないかどうかです。
中学校では以前の学習を使う場面もあるため、必要な内容を自分で取り出せるかを確かめておく意味があります。
家庭での対策例
- 最近の問題に、以前習った問題を少し混ぜる
- 答えを見ずに試し、間違えた内容を確認する
- 後日もう一度、自力でできるか確かめる
毎日全範囲をやり直したり、全問正解するまで長時間続けたりする必要はありません。負担を増やしすぎないことが大切です。
SIGN 3
数字やキーワードだけで、解き方を決めている
例えば、「合わせて」とあれば必ず足す、出てきた数字を順に計算する、何を求めるのかを確認しないまま式を立てる、といった場面です。国語でも、設問を確かめずに、本文中の似た言葉だけで答えを選んでしまうことがあります。
読み違いがあっても、すべてを不注意や国語力不足と決めつける必要はありません。問題文の条件と、求めることを確かめる手順が、まだ身についていないだけかもしれません。
家庭での対策例
- 「分かっていること」と「求めること」を分ける
- 図や短い言葉で関係を整理する
- 答えが問題の問いに合っているか確認する
声かけ例:「この問題では、何が分かれば答えになるかな?」
すべての文に線を引くなど、作業を増やすこと自体が目的にならないようにしましょう。
SIGN 4
分からないとき、次の行動を選べない
例えば、宿題で止まるとそのまま待ち続ける、答えを写して終える、分からない箇所を確認せず放置する、といった場面です。
助けを求めることや、保護者の支援を受けることは、まったく問題ありません。目指すのは「全部一人で解くこと」ではなく、必要な支援を使いながら学習を進められることです。
練習したい行動
- 教科書や例題の該当箇所を探す
- どこまで分かり、どこで止まったか示す
- 分からない問題に印をつけ、先生に質問する
- 説明を受けた後、自分で試してみる
声かけ例:「どこまでは分かった? 次に何を使って確かめようか?」
支援を急に外さず、本人ができる部分を少しずつ任せていきましょう。
4つのサインと、家庭での一歩
| 確認したい姿 | 確かめること | 家庭での一歩 |
|---|---|---|
| ① 解き方の理由を説明しにくい | 手順だけでなく、意味も分かっているか | 図や具体的な数で示してもらう |
| ② 日が空くと使えない | 時間を空けても取り出せるか | 以前の問題を少し混ぜ、後日自力で試す |
| ③ キーワードだけで解き方を決める | 条件と、求めることを確かめているか | 「分かっていること」と「求めること」を分ける |
| ④ 分からないとき次の行動を選べない | 確認や質問につなげられるか | どこで止まったかを示し、印をつけて質問する |
当てはまる数で危険度を判断したり、「いくつ以上なら塾が必要」と考えたりするものではありません。複数の様子が続き、お子さん本人も困っているようであれば、具体的な教材や答案を持って、学校や塾の先生に相談してみてください。確認は、お子さんの負担や気持ちに配慮して行いましょう。
中学準備は、先取りの前に「今の学び方」を確認する
先取りを否定するわけではありません。現在の理解度や余裕に応じて取り入れつつ、小学校の土台に不安がある内容は、その確認も組み合わせるのがおすすめです。今日から試せる流れは、次の4つです。
① 最近の答案や宿題から1問選ぶ
▼
② 理由・定着・読み取り・対処のうち、必要な点を確かめる
▼
③ 不足に合う説明や練習を行う
▼
④ 日を空けて、自分でできるか確認する
1問ですべてを診断しようとせず、普段の様子と合わせて見てください。問題を大量に増やす必要もありません。
保護者が大切にしたい声かけ
点数を喜ぶことは、とても大切です。そのうえで、考えた工夫や、必要な助けを求めた行動にも目を向けてみましょう。
「90点なら大丈夫ね」
「よくできたね。どんなふうに考えたの?」
「前はできたでしょう?」
「どこを確認すると、思い出せそうかな?」
「中学校では通用しないよ」
「今のうちに、困ったときの進め方を練習しようか」
まとめ:4つの確認ポイント
- 解き方の理由を、言葉や図で示せるか
- 日を空けても、必要な内容を使えるか
- 問題文の条件と、求めることを確かめているか
- 分からないときに、確認や質問につなげられるか
まずは、次の宿題で1問だけ「どう考えた?」と聞き、必要なら一緒に確かめるところから始めてみてください。お子さんが疲れているときは、無理に行わなくて大丈夫です。
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