受験勉強と定期テスト、どちらを優先する?
-中学3年生・秋の時間配分
どちらかを捨てるのではなく、テストまでの日数に合わせて配分を変えることが大切です。
「過去問を進めたいのに、テストが近づくと手が止まる」「受験勉強を優先したら、学校ワークが提出直前になってしまった」——中学3年生の秋は、こうした悩みが一気に増える時期です。
受験勉強を優先すれば内申が心配になり、定期テストを優先すれば過去問や模試の復習が止まってしまう。両方を同時に全力でやろうとして、結局どちらも中途半端になってしまう生徒も少なくありません。予定表を作っても、その日やりたい教科だけをやってしまう、保護者から「内申も大切」「受験勉強も進めて」と言われて、何を優先すべきか本人が分からなくなる——そんな声もよく聞きます。
大切なのは「どちらが大切か」を決めることではなく、「いつ、どれくらい配分するか」を決めることです。この記事では、定期テストまでの残り日数や内申点の重み、生徒のタイプに応じた時間配分の考え方を、具体的に整理していきます。
受験勉強と定期テスト対策は、完全に別物ではない
定期テスト対策と受験勉強は、目的が異なるため別のものに見えますが、実際には重なる部分が多くあります。
| 定期テスト対策 | 受験勉強 |
|---|---|
| 学校で最近学習した範囲を深く理解する | 中1〜中3までの広い範囲を復習する |
| 学校ワーク・プリント・授業内容を仕上げる | 複数単元が混ざった問題に対応する |
| 通知表・内申に関わる評価へ備える | 初見問題・時間配分・答案作成を練習する |
| 範囲が比較的限定されている | 模試や過去問から弱点を見つける |
学校で学習中の内容は入試でも使われるため、定期テスト対策を丁寧に行うことは、そのまま受験勉強の一部になります。一方で、定期テスト範囲だけを勉強し続けると、中1・中2の弱点や入試形式への対応が後回しになってしまう点にも注意が必要です。
優先順位を決める4つの判断基準
「何となく不安だから定期テストだけ」「受験生だから学校のテストは気にしない」といった決め方ではなく、次の4つを根拠に配分を考えます。
3週間以上あるのか、1週間を切っているのかで、必要な配分は大きく変わります。
内申の重みは都道府県や入試方式によって異なります。自分の状況を早めに確認しておきましょう。
苦手単元がある場合、それは受験でも弱点になりやすい部分です。
差が大きい教科・分野が分かれば、受験勉強で優先すべき場所も見えてきます。
迷ったときの判断表
| 時期 | 学習の中心 | 受験勉強で止めないこと | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 3週間以上前 | 学校ワークを少しずつ進める | 受験勉強を継続 | ためすぎないこと |
| 2週間前 | 学校範囲の弱点確認 | 定期テスト対策を徐々に増加 | 配分を急に変えすぎない |
| 1週間前 | 提出物とテスト範囲の完成 | 受験基礎を短時間維持 | 新しい教材を広げない |
| 前日 | 学校範囲の最終確認 | - | 受験教材には手を広げない |
| テスト終了日 | 休息を取る | 間違いの分類 | その日は無理に詰め込まない |
| 翌日以降 | 受験勉強へ戻す | 弱点を受験教材で補強 | 放置せずすぐ復習 |
時間配分の目安
以下は絶対的な正解ではなく、計画を立てる際の出発点です。内申点の状況、基礎力、テスト範囲、志望校によって調整してください。
1週間前の「受験勉強10〜20%」は、英単語、漢字、計算、リスニングなど、短時間で維持できる基礎学習を想定しています。
定期テスト前でも止めたくない受験勉強
すべてを行う必要はありません。1日15〜30分程度で、「忘れやすい基礎」を一つ維持する考え方が現実的です。時間は一例であり、生活状況に合わせて調整してください。
- 英単語・熟語の確認
- 漢字・語句・古文単語などの暗記
- 数学の計算問題
- 英語の音読またはリスニング
- 理科・社会の一問一答
- 模試で繰り返し間違えている問題の確認
定期テスト対策を受験勉強へつなげる方法
定期テストで終わらせず受験用教材へつなげることで、同じ勉強を二度最初からやり直す負担を減らせます。
タイプ別の優先順位
優劣はありません。現在の課題によって、最適な配分は変わります。
学校ワーク・提出物・テスト範囲を早めに仕上げ、評価方法や提出期限を確認する。ただし受験基礎は止めない。
テスト範囲と関連する過去単元から復習し、基本問題の自力正解を増やす。定期テスト対策を基礎の立て直しに利用する。
学校範囲を繰り返しすぎず、初見問題・融合問題・時間配分の練習を継続し、模試の誤答分析を優先する。
平日3時間を想定した時間割例
30分:学校の宿題・授業の復習
60分:英語または数学の受験勉強
50分:理科または社会の受験勉強
20分:国語・英単語・計算など
20分:間違い直し
60分:学校ワークの弱点単元
50分:暗記教科
40分:記述・英作文・応用問題
20分:提出物の確認
10分:受験基礎の維持
部活動、通塾日、帰宅時間によって使える時間は異なります。3時間確保できない日は、優先順位の高いものから取り組む考え方で構いません。
休日の使い方
思考力が必要な数学、英語長文、過去問
学校ワーク、理科・社会、弱点単元
暗記、解き直し、翌週の計画
50〜60分学習したら短い休憩を入れるなど、集中力が続く形を意識しましょう。長時間の連続学習を前提にする必要はありません。
よくある失敗
保護者ができるサポート
監視するのではなく、予定を具体化し、無理な計画を調整する役割が大切です。
「受験生なのだから、もっと勉強しなさい」
「内申も入試も、両方落とせないよ」
「○時間では足りない」
「過去問は進んでいるの?」
「テストまでの日数を見て、今週の配分を決めようか」
「今、一番優先したい教科はどれ?」
「受験勉強で止めたくないものを一つ決めよう」
「今週の予定で、無理がありそうな日はどこ?」
1週間の計画チェックリスト
□ 定期テストまでの残り日数を確認した
□ 学校ワークの残りページを確認した
□ 提出期限を確認した
□ 模試や過去問の弱点を1〜2個に絞った
□ 受験勉強で毎日続ける内容を一つ決めた
□ 教科ごとに「時間」ではなく「行う内容」を決めた
□ テスト後の解き直し時間も予定に入れた
□ 睡眠時間を削らない計画になっている
まとめ
・受験勉強と定期テスト対策は、どちらか一方を選ぶものではありません
・定期テストまでの日数に応じて配分を変えましょう
・定期テスト対策を、入試に必要な基礎固めへつなげましょう
・テスト直前でも、短時間の基礎学習は維持しましょう
・テスト終了後は、すぐ受験勉強へ戻しましょう
・自分の内申、基礎力、志望校との差を見て調整しましょう
秋に必要なのは、長時間勉強することだけではなく、時期に合わせて優先順位を切り替える力です。
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