化学は暗記だけか?
化学という科目は「暗記科目」と言われることが多く、
特に有機化学や無機化学では「覚えることが多すぎる」と悩む受験生が非常に多いです。
実際、化学反応式や性質、構造などを暗記しなければ解けない問題は存在します。
しかし、化学を本当に得点源にしたいなら、「丸暗記」に頼る勉強から一歩進んで、
「理解して覚える」勉強に切り替えることが必要です。
ここからは、暗記に苦手意識を持つ受験生が
“思考力を伴った化学学習”に変えていくための具体的な方法を紹介します。
◆1.暗記だけでは点数が安定しない
模試や過去問を解いてみると、
「教科書で見たことはあるけど、答えられない」という経験は誰にでもあるはずです。
これは「知識が断片的」で「つながりが整理できていない」ことが原因です。
例えば、硫酸の性質を問う問題に出会ったとき、
「強酸」「脱水作用」「不揮発性」などバラバラに覚えていても、
実際にどう使うのかがイメージできなければ解答にはつながりません。
知識を「単独の暗記項目」としてではなく、
「体系的なつながり」として整理することが必要なのです。
◆2.“思考力”を育てる化学勉強法
① 反応の仕組みを理解する
例えば有機化学で頻出の「置換反応」や「付加反応」。
ただ「この反応ではこうなる」と覚えるのではなく、
「なぜその反応が起きるのか」という電子の動きを意識しましょう。
カルボニル基に付加反応が起こるのは、
炭素が部分的にプラスの電荷を帯びているからです。
この理解があると、知らない反応でも推測できる力がつきます。
② 無機は“性質の理由”と結びつける
無機化学では
「このイオンは沈殿する」「この気体は水に溶けやすい」などを暗記しがちです。
しかし、なぜそうなるのかを確認することで記憶が定着します。
例えば、ハロゲンの反応性は「酸化力の強さ」に基づいて説明できます。
周期表の上ほど酸化力は強いですよね。
色に関しては、分子内の電子状態と可視光の吸収に由来しています。
酸化力が弱くなる(=原子番号が大きくなる)につれ、吸収波長が長波長側にシフト。
色は酸化力と逆相関の関係性になり、周期表の下ほど濃くなっていきます。
単なる暗記ではなく「周期表の位置や電子配置」と結びつけて理解することが重要です。
③ グラフや図を活用する
化学平衡や電池の分野は、グラフや模式図を描いて整理すると理解が深まります。
例えば「ルシャトリエの原理」を文章で覚えるよりも、
グラフに温度変化や濃度変化を描いてみると一気にイメージが明確になります。
◆3.演習のステップアップ
-
夏まで:基礎問題集を中心に、暗記事項をインプット。教科書の太字・重要例題を完璧にする。
-
秋から:標準~応用問題集に取り組み、知識を実際に使う練習をする。「なぜこの反応が起こるのか」を自問自答する。
-
冬:志望校の過去問演習で、複数分野が融合した問題に取り組む。記述や計算問題で「説明力」を鍛える。
秋は特に「知識をつなぐ」時期です。
例えば「硫酸の性質」と「接触法による工業的製法」を関連付けて覚えるなど、
点と点を線にする意識を持ちましょう。
◆4.模試の復習で差がつく
模試や演習問題を解いたあとは、
必ず「覚えていなかった知識」と「理解できていなかった原理」を分けて復習しましょう。
-
知識不足 → 単語カードやまとめノートに追加
-
理解不足 → 教科書や参考書に戻り、仕組みを確認
この“復習の質”が高いほど、次の模試や本番で点数が安定します。
◆まとめ──暗記を“思考”に変えることが勝利の鍵
化学は確かに暗記する内容が多い科目です。
しかし、それを「断片的な知識」としてではなく、「つながりある体系」として整理し、
「なぜそうなるのか」を意識して理解することで、
初見の問題にも対応できる力が身につきます。
-
有機:反応の仕組みを理解して推測力を養う
-
無機:性質を理由と結びつけて整理する
-
理論:グラフや図でイメージを明確にする
この学習法に切り替えることで、
化学は暗記科目ではなく「思考科目」として得点源に変わります。
夏に基礎を固めた今こそ、暗記から理解へとステップアップし、
受験本番で安定した高得点を狙いましょう。


にほんブログ村
0 件のコメント:
コメントを投稿