2025年12月3日水曜日

【中学受験】過去問の点が急に下がる理由と、すぐに立て直す3つの方法

 下がったら上げる、これに尽きる

 12月に入り、過去問演習が本格化してくる時期です。

この頃によくある相談が、

「昨日は合格点を超えていたのに、今日は急に点が下がった…」

というものです。


 実はこれは、特別なことではありません。

むしろ、多くの受験生が通る“成長の過程”です。


 しかし、点数が乱高下する状態を放置してしまうと、

本番でも力を発揮できず不安だけが大きくなってしまいます。


 今回は、過去問の点が急に下がる理由と、

今日からすぐにできる立て直し方法を、

中学受験専門の視点から分かりやすく解説します。



■ ① 過去問の点が急に下がる3つの理由

理由①:前日の疲れが“翌日の点数”にそのまま出る

 中学受験生は、この時期になると

「過去問→復習→塾→宿題→夜にまた復習」

という毎日が続きます。


 特に12月に入ると、

脳の疲労が“蓄積していく時期”に入ります。

 疲れが溜まっている状態では、


  • 読み落とし

  • 判断力の低下

  • 集中力の低下

  • 計算ミス


が急増し、たとえ実力がついていても点数は大きく下がります。

→ 疲れによる点数の低下は「実力」ではありません。

→ 正しい休息で簡単に改善できます。



理由②:その学校特有の“出題形式”にまだ慣れていない

 中学受験の過去問は、学校ごとにクセがあります。

  • 記述中心型

  • 作図型

  • 説明記述型

  • 計算量が多い学校

  • 読解問題の癖

  • 資料読み取りが重い学校


特に偏差値50〜65の学校は「出題形式のクセ」が強い学校が多いです。


点数が急に落ちたときは、

“まだその学校の問題に慣れていないだけ”

というケースが非常に多いです。


→ 慣れれば点は上がります。

→ 1回目で点が落ちるのはごく普通です。


理由③:点が上がる手前に必ず“揺れ”が起こる

 成績が上がる前には必ず

「揺れ」「乱高下」 が発生します。


これは脳の仕組みとして自然なことで、

“理解が深まる直前”に必ず起きる現象です。


  • 点が上がる

  • 下がる

  • また上がる

  • 少し落ちる

  • 安定し始める


この流れを経て、点数は安定していきます。

→ 乱高下は「伸びる前兆」

→ 落ち込む必要なし



■ ② 点が急に下がったときの立て直し方3つ

①「原因を書き出す」だけで8割立て直る

 まずやるべきは、

点が下がった理由を紙に書き出すこと。


理由の例:

  • 注意不足

  • 焦り

  • 記述が曖昧

  • 読解で選択肢を早読み

  • 図形の把握ミス

  • 計算の途中で符号間違い

  • 時間不足


書き出すことで、点数の低下が“実力不足ではない”ことが可視化されます。

心が安定し、改善が明確になります。

改善の余地あり、が見えてくると安心感につながります。



② 「正答率50%以上の問題」だけ徹底的にやり直す

 点が急に下がった日に、

全部の問題を解き直すのは逆効果です。


正しい立て直し方は、

「本来取るべき問題」だけ復習すること。


具体的には…

  • 正答率50%以上

  • 自分でも解けそうだった問題

  • 途中までできていた問題

  • ケアレスミスで落とした問題


これらを徹底的にやり直すだけで、

点数はすぐに安定し始めます。


逆に、

  • 難問

  • 正答率20%以下

  • 完全にわからない問題

は、この段階ではやらなくてOKです。

やる価値が低いからです。



③ 「次の1回だけスモールテスト」に切り替える

 点が落ちて焦っているときに

また“本番レベル”の過去問を解くのは最悪です。


一時的に

「小さな成功体験を積む」

ことで、パフォーマンスは一気に回復します。


スモールテスト例:

  • 計算10問

  • 読解の大問1つ

  • 漢字10個

  • 図形1題

  • 社会の単元チェック20問


“できるもの”を1つこなすだけで、

脳が「できる状態」に戻り、翌日の過去問が安定します。



■ ③ 立て直しが成功する子の共通点は「翌日への引きずりゼロ」

 成績が伸びる子は、

点数が下がった日があっても翌日には完全に気持ちを切り替えています。


  • 点数に固執しない

  • 問題のせいにしない

  • とにかく原因分析

  • 「次どうするか」だけ考える

  • スモールテストで感覚を戻す


これだけで、点数は驚くほど安定します。

 

逆に、伸び悩む子ほど…

  • 「もう無理かもしれない」と思う

  • 昨日の点が気になりすぎる

  • 過去問をやるのが怖くなる


という悪循環に入っていきます。


点が落ちる=実力が落ちたではない

ここを理解するだけで、勉強の質が大きく変わります。



■ ④ まとめ:点が落ちるのは“成長の前兆”。必ず立て直せる。


 過去問の点が急に落ちるのは、

中学受験生なら誰にでも起こる自然な現象です。


大切なのは、

「落ち込まない」「すぐに立て直す」

この2つだけです。


今日からできる立て直しは、

✔ 原因を紙に書き出す

✔ 正答率50%以上の問題だけやり直す

✔ スモールテストで感覚を戻す


これだけで点数は安定します。

そして点が落ちた日は、伸びる前兆です。

点数が落ちる→改善点が見つかる→修正する→次は類似問題が出題されても解ける!


あとは、淡々と前に進むだけ。

今日の小さな改善が、合格に直結します。


最後まであきらめない!

がんばれ!受験生!!



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