2025年10月23日木曜日

【受験】模試後こそ伸びる!結果を『チャンス』に変えるための3つの見方

 模試結果に一喜一憂してませんか?

秋の公開模試や合判模試の結果が返ってくるこの時期。

「思ったより悪かった…」

「前回より下がってしまった…」という声を多く聞きます。


中学受験を控える6年生にとって、模試の結果はどうしても一喜一憂してしまうもの。

でも実は、模試の“見方”を変えるだけで、ここからの伸び方がまったく違ってくるのです。


その一瞬の点数に意味を感じて終わらせてしまうのはもったいない。

模試を“成績を上げるツール”として使いこなすための3つの見方を紹介します。


模試とは『現状を確認し、改善点を見いだすツール』と、私は考えております。


今回、読みやすく中受を控える6年生向けに書いていますが、

勉強の仕方の基礎になることが多くありますので、

他の学年の皆様もご参考にしていただければ幸いです。




① 点数よりも「原因」を見る

模試の結果を見ると、まず偏差値や順位に目が行きがちです。

もちろんそれも大切ですが、点数の上下は“結果”であって、“原因”ではありません。

見るべきは、「なぜそうなったのか」というプロセスです。


たとえば算数の得点が下がったとき、


・計算ミスが増えたのか
・難問に時間をかけすぎたのか
・得意単元が出なかったのか

・未修部分の出題が多くあったのか
・時間配分を間違えたか


——原因によって対策はまるで違います。

ここでおすすめなのが、「3色分析法」です。
模試の問題用紙を赤・青・緑で塗り分けてみましょう。

問題番号に印をカラーペンで色分けしてみましょう。


  • 緑:正解できた問題(自信を持ってOK)

  • 青:解けなかったけれど、やり方がわかればできそうな問題

  • 赤:全く歯が立たなかった問題


実は、次の模試で得点を上げるのは“青ゾーン”


ここに多くのチャンスが眠っています。

解き直しをするときは、緑ではなく青を中心に。

「次は解けるはずだった問題」を確実に自分のものにすることで、

安定した得点力がつきます。



② 解けなかった問題は「3分類」で整理する

模試を振り返るとき、多くの子がただ「解き直すだけ」で終わってしまいます。

しかし、本当に大切なのは「なぜ解けなかったか」を言葉にして整理することです。

現状を分析すると、どこに学習の重点を置くべきか、判断できると思いますよ。

次の3分類でノートにまとめてみてください。


1️⃣ 知識不足型:公式や語句を覚えていなかった
2️⃣ 理解不足型:考え方や手順を誤っていた
3️⃣ ケアレス型:計算・転記・読み間違いなど


この3つを分類してメモすると、自分の「弱点の傾向」が一目でわかります。

たとえば理科や社会で“知識不足型”が多いなら暗記タイムを強化。

算数で“理解不足型”が多いなら、テキストの例題に戻って解き直す。

ケアレス型が多ければ、「ていねいに書く・読み返す」習慣を意識する。


このように、分析から「次にやること」を決めるのが模試復習の本質です。

成績上位の生徒ほど、実はこの“3分類メモ”を毎回欠かさず作っています。



③ 「次の模試までに1単元だけ克服する」

模試の復習をしたあとに最も大切なのは、“全部やろうとしない”こと。

多くの子が、「算数も国語も理科も…」と同時に手をつけ、

結局どれも中途半端になります。


ここで意識してほしいのは、

👉 「次の模試で1単元だけ、確実に点を取れるようにする」 という目標設定。


たとえば、

  • 割合の文章題で毎回落としている

  • 国語の選択肢問題で迷う

  • 社会の地理で統計を覚えていない


このような“毎回つまずくポイント”を一つだけ決めて、次の模試までに集中練習します。

「1単元克服」は小さな目標ですが、3回繰り返せば3つの武器が手に入る

これは“成績を伸ばすリズム”を作る上で最も効果的なやり方です。


中途半端に色々手を出すと、結局知っている部分が出題されず得点できなかった、

ということになりかねません。



🔍 模試の点数は「あなたの未来」ではない

模試で偏差値が下がると、「もう無理かもしれない」と不安になる子がいます。

でも、模試の点数はあなたの「現在の位置」しか示していません。

大切なのは、その点数を“どう使うか”です。


実際に偏差値が悪いので志望校を下げる、などよくありますが、

その問題、本当に自分が受験する学校の入試問題とそっくりでしょうか?

おそらく、違うと思います。


一般的に模試は、いろいろな偏差値帯の学生が受験しますので、

簡単な問から超難問まで含まれていることが多いです。

偏差値はものすごく低くても、志望校の過去問を解くと

思っている以上に得点できるケースも多々あります。


模試の分析の仕方と自分の目標の決め方は以下のようにしてみると、

判断しやすくなります。


模試の各問題レベルを簡単な方からA,B,Cとすると、

比較的出題の優しい学校ではA問題は絶対、B問題は半分以上を目標に。

問題が難問と基本の混合問題で構成される学校では、B問題までは完璧に。

C問題は(1)まで解いてみる。

超難問ばかり出題する学校では、C問題までチャレンジ!!

復習して解けるようにしておく。


数字だけ見ると、振り回されがちですので、

必ず模試が終わった後は、自分がどの問題をどう解いたのか、どう間違えたのか、

の分析を行い見直し確認をしてみましょう。


偏差値は「伸びるための地図」。

“ゴールまでの距離”が見えたら、そこに向けて最短ルートを探せばいいのです。

模試を「終わり」ではなく「出発点」にする生徒が、最後に大きく伸びていきます。



✨ 今日からできる「行動チェックリスト」

模試結果を受け取ったその日から、すぐに始められる行動をまとめました。

小さな一歩を積み重ねることが、冬の成果を変えます。


  • □ 模試の問題を3色に塗り分けた

  • □ 「できなかった理由」を3分類で整理した

  • □ 「次の模試までに克服する1単元」を決めた

  • □ 解き直しノートを“日を変えてもう一度”見返した

  • □ 結果よりも「取り組み方」を家族で話した


どれか一つでも今日やってみてください。

模試は“終わりの知らせ”ではなく、“次の成長へのサイン”です。



🌸 最後に

中学受験は、模試の結果を味方につけられるかどうかで、後半の伸びが決まります。

「悪かった…」ではなく、「何が伸びしろか」を見つける時間。


たった一度の模試から、

勉強の方向性を修正し、習慣を変え、意識を前向きにできたら

——それはもう、合格への一歩が始まっています。


模試の成績表を開くとき、

「点数」ではなく「次にやること」を一緒に見つけていきましょう。



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