解き直しノート=最強問題集
受験直前期に最も効果的な勉強法のひとつが「解き直し」です。
しかし、ただ“やり直す”だけでは十分ではありません。
成績が急激に伸びる生徒は、解き直しのやり方が違います。
その中でも“伸びる子が必ずやっている”のが 「解き直しノート」 の活用です。
このノートは単なるミスの記録ではありません。
「点数が伸びるために必要な部分だけを、効率よく復習するシステム」
です。
今日は、受験本番まで残り1か月という今だからこそ、
最も効果が出る「解き直しノート」の正しい作り方をお伝えします。
作り方を変えるだけで、復習効率が10倍になり、点数の伸びが劇的に変わります。
解き直し部分は、自分の苦手やできない問題の集まり。
つまり最強の問題集であり参考書になるわけです。
■ ① “伸びる子”は例外なく「解き直しノート」を持っている
長年の指導経験から断言できますが、
残り1〜2か月で伸びる生徒の共通点は、必ず解き直しノートを作っていることです。
逆に言えば、
解き直しを「その場だけ」で終わらせる生徒ほど、
伸び悩みやすいということでもあります。
解き直しノートには次のメリットがあります。
-
同じミスを繰り返さなくなる
-
「直前にやるべき内容」が一目でわかる
-
過去問の点が安定する
-
最も効率よく得点を伸ばせる
-
自信がつき、精神的に安定する
特に受験直前の時期は、
“何をやらないか”の取捨選択こそが合否を左右します。
解き直しノートがあると、その選択が圧倒的にやりやすくなります。
■ ② まず知っておきたい「解き直しノートの絶対ルール」
多くの生徒がやりがちな失敗は、
-
ノートが分厚くなりすぎる
-
何でもかんでも書いてしまう
-
見返す量が多すぎて逆に効率が悪い
というものです。
解き直しノートで一番大事なのは、
“書く問題を徹底的に絞ること”。
書くべきなのは次の3種類だけです。
★① 本来は取れたはずの問題(=取りこぼし)
例:計算ミス・読み落とし・時間不足
→ 最優先で改善すべき部分
→ 点が伸びるスピードが最も速い
★② 何度も間違える問題(=癖になっているミス)
→ ここを直せば安定感が一気に上がる
★③ 解法のパターンが曖昧な問題(=応用の土台部分)
→ 冬の伸びを生む“理解系の弱点”
この3つ以外は、ノートに書かなくても大丈夫です。
むしろ、書きすぎは逆効果になります。
■ ③ 伸びる子が実践している「書き方の型」
解き直しノートに書くときの“最強のテンプレート”があります。
これだけで効率が劇的に上がるため、ぜひそのまま使ってください。
【解き直しノートの書き方(テンプレ)】
① 〈問題番号〉
どの教材・どの年度の過去問かを必ず書く
例:2024年度/大問3(2)
② 〈ミスの理由〉
最も重要な項目。
「なぜ間違えたか」を一言で書く。
例:
・計算の途中で符号ミス
・式の立て方を誤った
・読み飛ばし
・時間不足
・解法を忘れていた
③ 〈正しい考え方〉
解説の丸写しではなく、自分の言葉で短く書く。
「このタイプはこう解く」という“型”にすることが大切。
④ 〈次に同じ問題を見るタイミング〉
例
・翌日
・3日後
・1週間後
→ 復習のタイミングを書いておくと、忘却しにくくなる
⑤ 〈再チャレンジ結果〉
再度解いたとき、「何分で解けたか」「正解したか」を記録。
→ 成長を実感でき、自信につながる
→ 不安が減るので本番に強くなる
■ ④ 解き直しノートの“最強の使い方”は「直前期のルーティン化」
ノートは作っただけでは意味がありません。
本当に効果が出るのは、使い方です。
★使い方①:毎日5〜10分でいいので必ず見返す
直前期は新しい問題より「解けるようになるべき問題」を優先。
★使い方②:朝一番 or 勉強開始前に1問解く
→ 脳のウォーミングアップとして最適
→ 勉強の質が大きく上がる
★使い方③:過去問を解く前に“注意ポイント”として読み返す
→ 失点パターンを意識できるため点数が安定する
★使い方④:試験前日・当日に見る「自分だけの攻略本」にする
→ 過去のミスが一目でわかり、精神的な安心感が生まれる
■ ⑤ 解き直しノートを作った生徒ほど“点の安定感”が出る理由
解き直しノートは、
「本番でミスを減らすための訓練」
と言い換えることができます。
本番で多い失点は、
-
本来取れた問題のミス
-
時間配分の誤り
-
焦りによる判断ミス
-
深い理解がないままの突っ込み
などですが、これらはすべて“解き直しノート”で改善できます。
このノートがあると、
「どの問題を絶対に落としてはいけないか」が明確になり、
受験生は“合格点を安定して取る力”を身につけやすくなります。
■ ⑥ まとめ:直前期は解き直しノートが成績を決める
受験直前の1か月で成績が伸びるかどうかは、
「どの問題を優先して復習するか」
でほぼ決まります。
解き直しノートは、その優先順位を明確にする最強のツールです。
今日から始めるべき行動は以下の3つです。
✔ 書く問題は“取りこぼし・癖ミス・曖昧な解法”の3つだけ
✔ テンプレに沿って短くまとめる
✔ 毎日少しずつ見返して、本番の“合格点を安定させる力”を鍛える
解き直しノートは、努力の量を変えなくても点数を伸ばせる、
最もコスパの高い勉強法です。
残り数週間の行動が、本番の結果を大きく変えます。
今日からぜひ、あなた専用の「解き直しノート」を作り始めてください。

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