2025年11月24日月曜日

【模試の判定より大事な“現状の本当の課題”。成績を伸ばす分析方法を解説】

 判定に一喜一憂していませんか?

 この時期になると、多くの生徒が“模試の判定”に一喜一憂します。

A判定なら安心し、C判定なら焦り、D判定やE判定が出ると

「もう無理かもしれない…」と落ち込んでしまうことも珍しくありません。


しかし、長年多くの受験生を見てきた立場からはっきり言えることがあります。

判定そのものよりも、

“どこに課題があるかを正しく分析できているか”の方が、

はるかに合格に直結するということです。


 実際、模試でC判定やD判定だった生徒が、

入試本番でしっかり合格をつかむケースは毎年数多くあります。

それは「判定が低かったから合格できなかった」のではなく、

「判定を見て適切な改善をした」からこその逆転です。


つまり、模試は“結果”に注目するのではなく、

“材料としてどう使うか”がすべてなのです。


以前にも似たような内容を書きましたが、

今の時期は判定が気になって仕方がないと思います。

この記事が、支え、になるようにと考えています。



■ ① 判定より大切なのは「点数の内訳」

 まず知ってほしいのは、

判定はあくまで“偏差値を基にした相対評価”に過ぎないことです。


A判定でも合格ラインギリギリ、

C判定でもあと少しで一気に上がる、というケースはよくあります。

そのため、見るべきは判定ではなく、

科目ごとの得点・設問ごとの出来具合・単元ごとの強弱です。


 例えば、

  • 国語:選択問題は取れているが、記述がすべて部分点

  • 算数:計算はできるが、図形と文章題で大きく落としている

  • 理科:知識はあるが、時間切れで大問1つ丸ごと落としている


こうした “点数の落ち方” が合否を大きく左右します。

判定CをBに上げる生徒は、ここを細かく見て改善していきます。


■ ② 「失点の種類」を分類すると、改善策が明確になる

 成績を伸ばすための分析で最も効果が高い方法は、

失点の原因を4種類に分けることです。


1. 知識不足

→ 暗記の量を増やせば最短で改善できる部分。

2. 解法の理解不足

→ 苦手単元の特定と、基礎からの積み上げが必要。

3. ケアレスミス

→ 訓練で確実に減らせる分野。習慣の問題が大きい。

4. 時間配分ミス

→ 本番にもっとも影響する。“捨てる問題”の判断も必要。


 この4つのどれが多いかで、改善すべき方向が180度変わります。

多くの生徒は「苦手単元を薄く広く勉強してしまう」ため伸び悩みますが、

正しく分類できれば、1〜2週間で点数が劇的に変わることも珍しくありません。



■ ③ 「あと5点」を拾うために最優先すべきポイント

 模試の分析で一番大事なのは、

“合格点との差”の原因を明確にすることです。


具体的には次の3つを確認します。

① どの大問で落としているか

 大問単位で分析すると、苦手の本丸が見えてきます。

例:算数の大問4(図形)だけで−25点など。


② “あと2〜3分あれば解けた問題”はどれか

 時間配分のミスか、解き始めの判断ミスかがわかります。


③ “本来取れる問題”を何点落としたのか

 ケアレスミスは合否を大きく左右します。

入試本番でも「本来取れたはずの点」を確実に取れるかどうかが勝負です。


 この3つを整理すると、

今日からやるべき具体的な行動がはっきり見えるようになります。



■ ④ 点数が伸びる子は「復習の順番」が違う

 模試を受けたあと、伸びる子と伸びない子の最大の差は、

復習の優先順位にあります。


【伸びる子の復習の順番】

  1. 自分の“正答率が高い問題”のミス

  2. 時間配分ミスで落とした問題

  3. 苦手単元の大問

  4. 知識系の穴埋め


【伸びない子の復習の順番】

  1. 苦手単元だけを最初にやる

  2. 量だけこなそうとする

  3. 点数につながりにくい部分に時間をかける


 実は、伸びるためには「解ける問題を絶対に落とさない」ことが先なのです。

これだけで模試の点数は一気に安定します。



■ ⑤ これからの時期、最も伸びるのは「弱点克服×時間配分」の二軸


 11月後半〜12月直前は、入試や冬期講習に向けて学習の密度が上がり、

一年で最も成績が伸びやすい時期です。


 特に伸びる生徒が必ずやっているのは、

  • 苦手単元に絞って深く取り組む

  • 解き切る力より“捨てる判断”を磨く

  • 過去問演習の時間配分を毎回調整する

という3つです。


 「全部をできるようにしないと…」ではなく、

“必要な部分だけ確実に伸ばす”学習へシフトすることで、

この時期は一気に偏差値が動きます。


受験で目指すのは、合格、であり

100点を目指すことではありません!!



■ まとめ:模試は“結果を見て終わり”ではなく、“改善のスタート”

 模試の判定は、受験生と保護者にとって不安や期待が入り混じる重要な情報です。

しかし、判定だけを見ていては本当の意味で成長しません。


成績が伸びる生徒は、

判定ではなく、「点数の落ち方」「失点の種類」「復習の順番」に注目します。


 模試の分析を深く行い、改善点が見えてくると、

これからの勉強が“ただの努力”ではなく、

“合格に直結する努力”に変わります。


 まだまだ逆転は十分可能です。

今日からの1つ1つの行動が、

本番での大きな成果につながります。


今できることに精一杯努力し、

自分を信じて進んでいきましょう!!




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