分からない問題の対処法に悩む中学生・高校生と保護者へ向けて、成績が伸びる子の間違い直しの方法と質問の仕方を、トライプラス諸口校の教室長が具体的に解説します。
分からない問題の扱い方で、学習効果は大きく変わる
分からない問題を空欄のままにする。すぐに答えを見て赤ペンで写す。一つの問題に長時間悩み続ける。解説を読んで「分かった」と思い、そのまま次へ進む。質問したいけれど、何を聞けばよいか分からない。
こうした行動は、どれも珍しいものではありません。問題集をたくさん進めていても、分からない問題をどう扱うかによって、身につく力には大きな差が生まれます。
成績が伸びる子は、最初からすべて解ける子ではありません。分からない問題に出会ったとき、「自分はどこまで分かり、どこから分からないのか」を整理し、解ける状態へ変えていく子です。
分からない問題は、失敗ではなく“次にできるようにする場所”です。
成績が伸びる子は、分からない問題を放置しません。同時に、必要以上に時間を使い続けることもしません。次のような流れで、分からない状態を解ける状態へ変えています。
大切なのは「質問して終わり」ではなく、質問した後に自力で解けるかまで確認することです。
伸びにくい2つの極端な扱い方
すぐに答えを見る
- 問題文を十分に読まず答えを確認する
- 解説をそのままノートへ写す
- なぜその解き方になるか確認しない
- ノートは埋まるが自力では解けない
答えを見ること自体が悪いのではなく、考えた跡を残さず写して終わることが問題です。
いつまでも一人で悩み続ける
- 同じところで長時間止まる
- 必要な知識がないまま考え続ける
- 他の問題へ進めなくなる
- 分からないことへの苦手意識が強くなる
粘って考えることは大切ですが、基礎知識や解法を知らない問題は、適切な段階で解説や先生の助けを使う必要があります。
「すぐ見る」と「長く悩みすぎる」の間に、自分なりの時間や判断の目安を作ることが、間違い直しの方法を身につける第一歩になります。
成績が伸びる子の5ステップ
まず自力で考えた跡を残す
- 問題文の条件に線を引く
- 分かっていることを書く
- 使えそうな公式や文法を書く
- 途中までても式や考え方を残す
何も書かずに答えを見るのではなく、「どこまで考えたか」を残すことで、質問や解説の理解が深まります。ただし、すべての問題に長時間を使う必要はなく、難しさや目的に応じて区切ることも大切です。
分からない場所を具体的にする
「全部分からない」で終わらせず、次のように整理します。
- 問題文の意味が分からない
- 用語や公式を覚えていない
- どの公式を使うか分からない
- 途中までは進めたが、その先が分からない
- 解き方は分かるが、計算が合わない
- 答えは出たが、理由を説明できない
分からない場所が具体的になるほど、必要な復習や質問の仕方も具体的になります。
間違いの原因を分類する
| 知識不足 | 公式・英単語・漢字・用語を覚えていない → 覚え直して小テストをする |
| 理解不足 | 解き方や考え方を理解できていない → 解説や授業へ戻り類題を解く |
| 判断不足 | どの知識や解法を使うか選べない → 異なる単元を混ぜた問題を解く |
| 作業ミス | 符号・計算・写し間違い・読み違い → ミスの種類と見直す場所を決める |
| 練習不足 | 一度は解けたが時間を空けると再現できない → 翌日や数日後に再挑戦する |
質問・解説で「なぜ」を理解する
質問するときは、問題を見せて「分かりません」と言うだけでなく、次のように伝えると、分からない問題を質問できないという悩みが減っていきます。
- 「ここまでは分かりましたが、この式になる理由が分かりません」
- 「この問題で、なぜこの公式を使うのですか」
- 「自分はこのように考えました。どこから違っていますか」
- 「答えは出ましたが、別の問題でも使える考え方が分かりません」
良い質問とは難しい言葉を使うことではなく、自分が考えた場所と止まった場所を伝えることです。
答えを閉じて自力で解き直す
解説を読んだ直後は、解き方が頭に残っているため「分かった」と感じやすいものです。次の順番で、解き直しのやり方を確認してみてください。
- 解説を読んで理解する
- 答えと解説を閉じる
- 問題を最初から自力で解く
- 翌日または数日後にもう一度解く
- 類題でも同じ考え方を使えるか確認する
完成の基準は「解説を読んで納得した」ではなく、何も見ずに解けたことです。
扱い方の比較
| 項目 | 伸びにくい扱い方 | 成績につながる扱い方 |
|---|---|---|
| 最初の行動 | すぐ答えを見る | まず考えた跡を残す |
| 分からない場所 | 全部分からない | 止まった場所を特定する |
| 答え合わせ | 赤ペンで写す | 原因を分類する |
| 解説 | 読んで終わる | 答えを閉じて解き直す |
| 質問 | 問題を丸投げする | 考えた場所と疑問点を伝える |
| 復習 | その日だけ | 翌日や数日後にも確認する |
| 完了の基準 | ノートが埋まった | 自力で解けるようになった |
分からない問題に付ける「3つの印」
少しヒントがあれば解けた
考え方はおおむね分かっているが、一人では完成できなかった問題。
対応:翌日に答えを見ずに解き直す。
解説を読んでも理解が不十分
基礎知識や考え方から確認する必要がある問題。
対応:前の単元へ戻る、または先生へ質問する。
ミスを繰り返しやすい
計算・符号・つづり・読み違いなどが起こりやすい問題。
対応:ミスの内容を書き、次回の見直し場所を決める。
印を付ける目的は、できない問題を目立たせて落ち込むことではなく、復習する問題を選びやすくすることです。
教科別の「分からない」の扱い方
数学
使う公式が分からないのか、式を立てられないのか、途中計算で間違えたのか、答えの意味が分からないのか。
途中式を消さず、どの段階で止まったかを確認しましょう。
英語
単語の意味が分からないのか、文法を判断できないのか、語順が分からないのか、主語と動詞を見つけられないのか。
文を単語だけで見ず、主語・動詞・時制を確認しましょう。
国語
文章の意味が分からないのか、問いが求めていることを理解できないのか、本文中の根拠を見つけられないのか、記述のまとめ方が分からないのか。
答えだけでなく、本文中の根拠へ線を引きましょう。
理科・社会
用語を覚えていないのか、図や資料を読み取れないのか、原因と結果の関係が分からないのか、記述で説明できないのか。
用語を見るだけでなく、図表や問題形式で使えるか確認しましょう。
質問できない子が準備する「質問メモ」
【問題】教材名・ページ・問題番号
【分かるところ】自分でできた部分
【分からないところ】止まった式・言葉・考え方
【自分の考え】試した方法や書いた式
【聞きたいこと】先生に説明してほしい内容
【質問後】答えを閉じて解き直せたか
口頭でうまく質問の仕方が分からない場合でも、このメモの形にしておけば、伝えやすくなります。
保護者にできる声かけ
避けたい声かけ
- 「どうしてこんな問題も分からないの?」
- 「もっと考えれば分かるでしょう」
- 「すぐ答えを見るから伸びないのよ」
- 「先生に聞けばいいだけでしょう」
- 「前にも教えてもらったでしょう」
代わりに使える声かけ
- 「どこまでは分かった?」
- 「どの部分で止まった?」
- 「答えを見る前に試したことはある?」
- 「先生に何を聞きたい?」
- 「質問した後、一人でもう一度解けた?」
- 「明日もう一度確認する問題はどれ?」
保護者が答えを教えることよりも、子どもが分からない場所を言葉にする手助けをすることが大切です。
分からない問題の扱い方チェックリスト
□ 答えを見る前に自分で考えた
□ 問題文の条件や重要語句に印を付けた
□ 途中式や考えた跡を残した
□ 分からない場所を具体的にした
□ 間違いの原因を分類した
□ 質問したい内容をメモした
□ 解説を読んだ後、答えを閉じて解き直した
□ 翌日または数日後にもう一度解いた
□ 類題でも同じ考え方を使えた
□ まだ解けない問題を放置していない
全部できなくても大丈夫です。まずは“考えた跡を残す”“答えを閉じて解き直す”の2つから始めましょう。
まとめ
成績が伸びる子も、最初からすべての問題を解けるわけではありません。差がつくのは、分からない問題を見つけた後の行動です。すぐ答えを写すことも、長時間悩み続けることも、それだけでは効果的とは限りません。
分からない場所と原因を具体的にし、質問するときは自分が考えた部分と止まった部分を伝える。解説や質問の後は、答えを閉じて自力で解き直す。翌日や数日後にも解けて、初めて力として定着へ近づいていきます。
分からない問題は、恥ずかしいことでも失敗でもありません。扱い方を少し変えるだけで、同じ問題集が今よりも力になる教材へ変わっていきます。
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トライプラス諸口校は、1対2の担任制個別指導で、60分の個別指導+40分の演習を行っています。演習ではその日に学んだ内容を自力で解けるか確認し、小テストで80点に届かなかった場合は説明と再確認を行います。教室長が生徒ごとの進度や課題を管理し、分からない問題の原因を整理して、必要に応じて前の単元まで戻ります。茨田中・茨田北中・横堤中など、学校別の定期テスト対策にも対応しています。自習室は開校中いつでも無料で利用できます。
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