トライプラス諸口校 学習ブログ
『先生が授業で何度も言ったこと』を
点数に変えるノートの見方
読み返すだけで終わらせない、ノートの使い方
定期テストが終わってノートを開いたとき、間違えた問題の説明のすぐ横に「理由も説明できるように」と書いてあった。そんな経験はないでしょうか。これは、あくまで説明のための仮の場面です。
授業中にきちんとノートを取っていたのに、問題になると答えられない。それは、ノートを取る努力が足りなかったからではありません。ノートに記録してあることと、自分の力で説明できることは別だからです。
ノートがきれいなことも、色分けが丁寧なことも、大切な工夫です。この記事では、そのノートをやめるのではなく、使い方を少しだけ変えて、テストで使える力につなげる方法をお伝えします。
先生が繰り返す内容には、どんなものがある?
先生が授業で何度も触れる内容には、たとえば次のようなものがあります。
- 用語や公式の意味
- 解き方を選ぶ条件
- 理由や根拠の説明の仕方
- 図や資料の読み取り方
- 間違えやすい手順や表現
ただし、先生が繰り返す理由はさまざまです。理解の土台になるから、つまずきやすいから、その場の様子を見て確認したいから、などです。回数が多いからといって、必ず出題されるとか、配点が高いとか言えるわけではありません。先生の口調や声の大きさから出題を当てようとするより、「その内容は何のために大切なのか」を確かめて、出題範囲や学習目標と照らし合わせるほうが確実です。
ノートから読み取りたい、3つの見方
ノートを点数につなげるために、次の3つを読み取ってみてください。
そして、読み取った内容を「答えを見ずに答える問い」や「対応する演習問題」に変えます。ノートは、出題を予想する材料というより、学んだことを使えるか確かめるための手がかりとして使います。
見方①:「答え」より、その横の理由を見る
正解や用語だけでなく、その横にある説明、途中式、図に目を向けます。
数学:「この式を使う」と書いてあれば、どの条件を見て選んだのかを確かめます。
国語:選んだ答えだけでなく、本文のどの表現が根拠になっているかを確かめます。
理科:公式だけでなく、その式が表す量や、使える条件を確かめます。
説明を丸暗記すれば十分、というわけではありません。図や具体例でも意味を確認しましょう。言葉で説明するのが苦手なときは、図や式を指しながら確かめても大丈夫です。
見方②:「注意」「ただし」「なぜ」の周りを見る
たとえば「ただし、同じ時間で比べる」「単位をそろえる」「理由まで説明する」「この場合は使えない」といった書き込みです。見つけて安心するのではなく、何を確認する指示なのか、どの問題で必要になるのかまで考えます。
数学の仮例(説明用)
速さの比と道のりの比が等しくなるのは、比べる時間が同じ場合です。この条件を確認せずに、どの問題でも同じ比を使ってしまうと、答えがずれることがあります。条件を省いた標語として覚えるのではなく、具体的な問題と組み合わせて理解しましょう。
見方③:迷いや間違いが残っている場所を見る
消した途中式、修正した答え、疑問の印、先生からのコメントは、大切な手がかりです。次の3点を確かめてみましょう。
- なぜ最初の考え方ではいけなかったのか
- 何を見落としていたのか
- 今は自力でできるか
ノートに誤答が残っていなくても、返却された小テストや学校ワークと照らし合わせることで、同じ確認ができます。書き直しは失敗の証拠ではなく、考え方を調整した記録です。
ノートの1行を「自分への問題」に変える
読み取ったことは、問いに変えてはじめて「使える力」になります。次の表は、ノートの記述を問いに変えた例です。
| ノートの記述例 | 自分への問い | 確かめ方 |
|---|---|---|
| 数学 移項するときは符号に注意 |
等式の性質を使うと、どのような操作になる? | 両辺に同じ操作をする途中式を確認し、類題を解く |
| 英語 主語に合わせて動詞の形を変える |
一般動詞の現在形で、主語が三人称単数のとき、肯定文・疑問文・否定文はどうなる? | 例文を作り、doesを使う文では一般動詞が原形になることも確認する |
| 理科 実験で変える条件は1つ |
ある条件の影響を比べるために、何を変え、何をそろえる? | 対照実験の具体例で、条件を整理する |
| 社会 出来事の原因と結果をつなげる |
何が背景となり、その後に何が変わった? | 教科書や資料と照合する |
| 国語 本文を根拠に答える |
設問に対応する根拠はどこで、選択肢のどの部分と合う? | 本文と選択肢を照らし合わせる |
短い注意書きには、それぞれ適用範囲があります。例文や問題の条件まで確認してください。また、問いを作ることに時間をかけすぎないことも大切です。問いは短くてよいので、実際に答えることを優先しましょう。
読むだけで終わらせない、4ステップ
STEP 1
重要な説明や、自分が迷った箇所を1つ選ぶ
STEP 2
「なぜ・いつ使う・どこに注意する」を問いにする
STEP 3
ノートを閉じて答える、または対応する問題を解く
STEP 4
正解と比べ、必要な説明を確認して、後日もう一度試す
ここで気をつけたいのは、ノートに書かれた内容が、いつも正しいとは限らないということです。聞き違いや書き写しの誤りもあります。意味や正誤が判断できないときは、教科書や解答で確認し、それでも分からなければ先生に質問してください。分からない内容を、推測のまま繰り返さないことが大切です。
また、同じ説明を再現できるだけでなく、条件を変えた問題でも使えるかを確かめると、テストで使える力に近づきます。
これから授業で残しておきたい、小さなメモ
板書に加えて、必要に応じて次のようなメモを残せると、後から見直しやすくなります。
- なぜその解き方を使うのか
- 使える条件、使えない場合
- 自分が間違えた点
- 後で質問したいこと
先生の発言をすべて書き取る必要はありません。聞く、考える、書くを同時に行うのは負担が大きいものです。授業中に書けなかったときは、授業後に短く補う、配付資料を使う、先生に確認するといった方法でも十分です。色や記号の数を増やすことが解決策の中心ではありません。
保護者の方の声かけ
ノートの見直しは、声のかけ方で受け取り方が変わります。次のように言い換えてみてはいかがでしょうか。
ノートの提出を毎日求めたり、説明できるまで問い詰めたりする必要はありません。大切なのは、お子さん自身が確認する方法を持てるよう、そばで支えることです。
まとめ
今日のポイント
- 答えだけでなく、理由・条件・注意点を見る
- ノートの説明を、自分で答える問いや演習に変える
- 見ずに試し、正解と照合して確かめる
まずは今日、ノートから注意書きを1つ選び、「どんなときに必要?」と問い直し、対応する問題を1問解いてみてください。それだけでも、ノートの見え方が少し変わります。
寄り添うだけで、終わらない。
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