2025年6月8日日曜日

勉強計画の立て方

 ―「やる気に頼らない」中学受験の習慣化術―

「中学受験に向けて、勉強を始めたいと思っているけれど、

何から手をつけたらいいのか分からない…」


「計画を立てても、3日も続かない。うちの子に合う勉強法ってあるの?」

「つい、できなかったところに目がいって親子ともに疲れてしまう…」


これは、まさに中学受験を意識し始めたばかりのご家庭でよく聞く声です。

中学受験は、短距離走ではなく、1年から2年にわたる長期戦です。


やる気があるときだけ全力で取り組むような形では、

なかなか継続が難しく、途中で息切れしてしまうことも少なくありません。

だからこそ大切になるのが、「勉強計画」です。

とはいえ、ただカレンダーに予定を詰め込むだけでは意味がありません。


お子さんの性格や生活習慣に合った、

“無理のない計画”をどう作るかが、受験勉強の土台をつくるポイントになります。


本記事では、中学受験を目指す小5・小6のお子さんをもつ保護者の皆様に向けて、

現実的で続けやすい勉強計画の立て方を具体的にご紹介します。



■「勉強計画」はなぜ続かないのか?

保護者の方からよくいただくご相談のひとつが、

「計画を立てても全然実行できない」というものです。


実際に、次のような状態に陥っていませんか?


  • テキストの進度を週単位で細かく書き込んでいるが、予定通りに進まず焦る

  • 「これだけは毎日やろう」と決めたのに、体調や用事で崩れてしまい、自己嫌悪

  • 勉強の時間は確保できているのに、集中力が続かず内容が定着しない


これらは、特別なことではなく、多くのご家庭が経験している“中学受験あるある”です。


共通しているのは、「理想に合わせて計画を立ててしまっている」ということ。

つまり、「気合いが入っているときの自分」に合わせた計画になっているのです。


ですが、日々の生活の中では、「疲れている日」「気分が乗らない日」も当然あります。

そのすべてを想定したうえで計画を立てておかないと、

続かないのは当たり前ともいえるのです。



■勉強計画を成功させる3ステップ

ステップ①:受験までの「全体の流れ」をつかむ

まず初めにやるべきことは、大まかなスケジュールを把握することです。


  • 本番の入試はいつか

  • 模試や塾のテストはいつ頃あるのか

  • 小6の夏休みまでに何を終わらせるべきか

  • 過去問に取り組むのはいつ頃か


このように「全体像」を把握しておくと、

今やるべきこと・後回しでもよいことがはっきりします。


「この夏までに、算数の苦手単元は克服したい」
「冬までに理社の一通りのインプットは終わらせたい」など、

先を見据えた逆算型の計画を立てられるようになります。


毎日勉強しているのに、受験に間に合わなかった、

ということのないように、計画はしっかり立てておきましょう。


ステップ②:週単位で“意味のある”計画を立てる

年間スケジュールが見えたら、次は「週単位の計画」を立てましょう。


ここで重要なのは、“ページ数”や“問題数”ではなく、“目的”で区切ること”です。


例:
✕:火曜:理科ワーク4ページ
〇:火曜:植物のつまずき単元を理解→問題演習で確認


このように「なぜこの学習をやるのか」を明確にすることで、

作業になりがちな勉強に意味を持たせ、集中力も定着度も上がります。

を行うことで、

無理のないリズムをつくっていくことができます。



ステップ③:毎日の「ルーティン」をつくる

また、1週間ごとに振り返りと微調整

勉強の習慣を安定させるには、

「決まった時間に、決まった場所で、決まったことをやる」ことが非常に効果的です。


たとえば、

  • 17:00〜17:30 学校の宿題

  • 17:30〜18:00 塾の復習

  • 18:00〜18:15 休憩

  • 18:15〜19:00 苦手単元の演習

このように“固定化”することで、

予定を立て直す手間が省け、「今日は何をやるか」で悩む時間を減らせます。


また、「やることが決まっている」という状態は、

お子さんにとっても安心材料になります。

何をすればいいか分かっていることで、

不安や抵抗感が減り、勉強へのハードルが低くなるのです。



■ 続けるための仕掛けをつくろう

どんなに優れた計画でも、「続かないと意味がない」。

そのためにおすすめなのが、以下の“仕掛け”です。


◎「できたことリスト」を書く

その日できたことをチェックするだけで達成感が生まれます。

「やるべきことリスト」ではなく、

「できたことリスト」を意識すると、前向きになれます。


できたことが増えると、自己肯定感も上がります!!



◎「週末ふりかえりタイム」を親子で

「今週よくがんばったね」「来週はちょっとペースを落とそうか」など、

週に1回のふりかえりを親子で行うことで、子ども自身の“振り返り力”も育ちます。


◎「努力を見える化」する

カレンダーにシールを貼る、グラフをつける、

など視覚的に成果が見えるようにすると、

お子さんのモチベーション維持につながります。



■ “ちょうどいい”計画が、一番強い

中学受験に向けた勉強計画は、「完璧でなくてもいい」のです。

むしろ、

少し余裕があるくらいの“ちょうどいい計画”が、一番継続しやすく、実力が伸びる

という事実を忘れないでください。


1日単位ではなく、1週間単位で調整する
✅“目的”のある学習内容で意味を持たせる
✅生活とフィットしたルーティンをつくる
✅できなかった日があっても、責めない


このような工夫が、親子の安心感と信頼関係を生み、

最終的には受験期の支えになります。


中学受験は「我慢」や「根性」で乗り切るものではなく、

仕組みと習慣で乗り越えるものです。

今日から、ほんの少しでもいいので、“続けられる”第一歩を踏み出してみませんか?


目標に向かって、頑張っていきましょう!!




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