合否判定の結果を見て、一喜一憂していませんか?
模試を受けたあと、多くの受験生や保護者が一番気にするのは「判定」でしょう。
A判定なら安心、D判定なら絶望……と一喜一憂してしまうのは自然なことです。
しかし、模試の判定は「未来の合否を予言するもの」ではありません。
判定通りにならないことも、今までたくさん見てきました。
模試の判定の仕組みを理解し、正しく活用することでこそ、
成績を伸ばす大きなヒントになります。
ここでは
「判定はどこまで当たるのか?」
「信じすぎてはいけない理由」
「活かすために見るべきポイント」を整理して解説します。
◆1.模試の判定はどうやって出されているのか?
模試の判定は
「同じ模試を受けた母集団の中で、志望校に合格できる可能性」
を統計的に出したものです。
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A判定=合格可能性80%以上
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B判定=60〜79%
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C判定=40〜59%
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D判定=20〜39%
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E判定=20%未満
といった形で示されます。
ここで重要なのは、
「あくまで模試を受けた受験生の中での位置」であること。
模試ごとに受験生の層が違うため、同じ成績でも判定が変わることがあります。
◆2.判定は“未来を保証するもの”ではない
模試の判定を信じすぎてはいけない理由は大きく3つあります。
① 模試の受験者層が本番と異なる
難関大志望者が多い模試では判定が辛く出やすく、
逆に全国模試など受験者層が幅広い模試では判定が甘めに出ることもあります。
② 本番までに成績は変動する
模試はあくまで「その時点での力」を測っているに過ぎません。
C判定から合格する人もいれば、
A判定を取り続けていても本番で不合格になる人もいます。
③ 科目ごとの得点差が反映されにくい
模試は合計点で判定が出る場合が多いため、
1科目が極端に苦手でも他でカバーできることがあります。
しかし実際の入試は科目配点が大学ごとに異なるため、
模試の判定と本番結果が一致しないことも珍しくありません。
◆3.模試の判定から学ぶべきこと
では、模試の判定をどう活用すべきでしょうか?
大切なのは「判定そのものに一喜一憂する」のではなく、
「判定を出すためのデータ」を分析することです。
① 偏差値の推移をチェックする
判定よりも大事なのは「偏差値が上がっているか下がっているか」です。
特に主要3科目(英数国)の偏差値が伸びているなら、
判定が悪くても自信を持って良いでしょう。
② 教科別の得点バランスを見る
合計点だけでなく、どの科目で点を落としたのかを確認してください。
苦手科目がボトルネックになっていることが多いので、
次の勉強計画はそこを重点的に補強しましょう。
③ 設問ごとのミスを分析する
「ケアレスミスなのか」「知識不足なのか」「時間配分ミスなのか」
を分析することが、次の成績アップにつながります。
◆4.判定に振り回されないために
模試の判定は「成績の現状を把握するためのツール」であって、
「合否の決定通知」ではありません。
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A判定でも油断すれば落ちる
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C判定でも正しい努力をすれば十分合格できる
実際に、多くの逆転合格者は「C判定・D判定からスタート」しています。
重要なのは判定に左右されず、模試を“分析材料”として使うことです。
◆まとめ
模試の判定は「当たる・当たらない」で考えるものではなく、
現状を知り、次にどう行動するかを決めるための指標です。
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判定は受験者層や時期によって変わる
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本番までの努力次第で成績は大きく動く
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偏差値の推移や教科別の得点を分析することが重要
模試は未来の結果を保証するものではありません。
むしろ「これからどう伸びるか」を示す地図のようなものです。
判定に一喜一憂するのではなく、冷静に分析して次の勉強につなげましょう。

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