2025年9月9日火曜日

模試の結果を保護者はどう受け止めるべきか?

模試の見方と保護者サポート

模試の結果が返却されると、受験生本人以上に落ち込んでしまうのが保護者です。


「この判定で志望校は大丈夫なの?」「勉強のやり方が間違っているのでは?」

と不安が募り、つい子どもを責めてしまうこともあるかもしれません。


しかし、模試の結果をどう受け止め、どんな声かけをするかは、

受験生の今後の成績に大きな影響を与えます。


ここでは、保護者が知っておくべき模試結果の正しい見方と、

家庭でのサポートの仕方を解説します。



◆1.模試判定は「未来の合否」ではない

まず理解しておきたいのは、

模試判定は現時点の力を示す目安にすぎないということです。


  • 判定は「受験者集団の中での位置」

  • 毎回の模試で判定が変動するのは当たり前

  • A判定でも落ちる人はいるし、C・D判定から合格した人も多い


判定結果に一喜一憂するのではなく、「現状をどう改善するか」という視点が大切です。



◆2.保護者がやってはいけない対応

模試の結果を見たとき、つい感情的になってしまうことがあります。

以下のような対応は逆効果になりがちです。


  • 「どうしてこんな点数しか取れないの?」と責める

  • 「もうこの大学は無理なんじゃない?」と可能性を否定する

  • 「もっと勉強しなさい!」と抽象的に叱る


これらの言葉は、子どものモチベーションを下げ、自信を奪ってしまいます。

模試の判定が悪くても、正しい努力を積み重ねれば逆転は可能なのです。



◆3.保護者が注目すべき3つのポイント

模試結果で本当に見るべきなのは、判定そのものではなく以下の3点です。


① 偏差値の推移

点数や判定はその模試特有のものですが、偏差値は「全国的な位置」を示します。

前回より上がっているか、下がっているかを見ると成長度合いが分かります。


② 教科ごとの得点バランス

合計点が同じでも、教科バランスは受験に直結します。


  • 英語が安定しているか

  • 数学で大きく失点していないか

  • 社会・理科で得点源を作れているか


どの科目を強化すべきかを確認しましょう。


③ 設問ごとの間違いの傾向

ケアレスミスが多いのか、知識不足なのか。

本人に確認して「なぜ間違えたのか」を把握することが重要です。



◆4.模試後の効果的な声かけ

保護者の言葉ひとつで、子どものやる気は大きく変わります。


  • 「この教科は伸びてきてるね」 → 伸びた点をまず認める

  • 「苦手なところが分かったから、これから伸ばせるね」 → 判定を前向きに捉えさせる

  • 「次はどう対策する?」 → 自分で考えさせ、主体性を育てる


否定ではなく「次につながる声かけ」を心がけましょう。



◆5.家庭でできるサポート

模試の結果に合わせて、家庭でサポートできることは意外に多いです。


  • 生活リズムの安定:夜更かしや朝寝坊を防ぎ、勉強に集中できる環境をつくる

  • 勉強時間の確保:テレビやスマホの使い方を工夫する

  • 環境づくり:静かに勉強できるスペース、温かい食事の用意

  • 伴走者になる:「結果を一緒に分析しよう」と寄り添う姿勢


これらは点数そのもの以上に、受験生の精神的な支えになります。



◆まとめ

模試の結果をどう受け止めるかで、その後の勉強の質は大きく変わります。


  • 判定は「現時点の目安」であり、未来の合否ではない

  • 保護者が一番注目すべきは「偏差値の推移・教科バランス・間違いの傾向」

  • 子どもを責めるのではなく「伸びしろを見つける」姿勢が大切


模試の結果を前向きに活かせるかどうかは、

受験生本人だけでなく、家庭の支え方にもかかっています。


保護者が冷静に受け止め、

正しい声かけと環境づくりを行えば、

子どもは必ず次の模試・本番へと前向きに挑めるでしょう。



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