学校ワークを3周しても点数が上がらない原因と、間違い直しや解き直しの正しいやり方を、大阪市鶴見区の個別指導塾トライプラス諸口校が解説します。
「学校ワークを3周したのに、テストの点数が上がらなかった」「ワークではほとんど正解できていたのに、本番では解けなかった」。中学生の保護者の方から、このような声をよく聞きます。
「同じ問題を何度も解いたはずなのに、少し形が変わると分からなくなった」「これ以上、何周すればよいのか分からない」と悩む生徒も少なくありません。
学校ワークを3周することは、決して簡単ではありません。時間を使い、最後まで繰り返し取り組んだ努力そのものには価値があります。
ただし、ワークを進める目的が「3周すること」になってしまうと、回数を増やす作業になり、できない問題をできるようにする工程が抜け落ちてしまうことがあります。
学校ワークを3周しても点数が上がらない子に足りないのは、努力や回数ではなく、"本当に解けるようになったかを確認する工程"です。
ワークを何周したかではなく、次の流れを何回通過したかが重要です。
「3周した」と「3回できるようにした」は違う
学校ワークを3周することは手段であり、目的ではありません。同じ3周でも、中身によって結果は大きく変わります。
3周した状態
・最初から最後まで3回進めた
・正解した問題も毎回解いた
・間違えた問題へ使う時間が少ない
・答えや解法の位置を覚えている
・ノートや解説を見ながら解いている
・終了の基準が「最後のページまで進んだ」
3回できるようにした状態
・間違えた問題を中心に繰り返した
・間違えた理由を確認した
・答えを閉じて解き直した
・翌日や数日後にも解いた
・類題でも同じ考え方を使えるか確認した
・終了の基準が「何も見ずに解けた」
3周しても点数が上がらない子に足りない5つのもの
間違えた原因の分析
丸付けをして正しい答えを赤ペンで書いただけでは、同じ間違いを防ぐ方法は分かりません。間違いは次の5種類に分けて考えることができます。
・知識不足:公式、英単語、漢字、用語を覚えていない
・理解不足:解き方や考え方を理解できていない
・判断不足:どの公式や文法を使うか選べない
・作業ミス:計算、符号、つづり、写し間違い
・時間不足:解く順番や時間配分に問題がある
原因によって、覚え直す、前の単元へ戻る、類題を解く、見直し方法を決めるなど、対策は変わります。
答えを見ない「自力再現」
2周目や3周目に、前回の答えや解説を見ながら解くと、分かったように感じやすくなります。次の条件で解けるかを確認してみてください。
・答えを隠す ・解説を閉じる ・ノートを見ない
・最初の式から自分で書く ・なぜその解き方になるか説明する
完成の基準は「見れば分かる」ではなく、「何も見ずに最初から解ける」ことです。
時間を空けた確認
解説を読んだ直後は解き方が頭に残っているため、すぐに正解しやすくなります。一例として、次のようなタイミングで確認する方法があります。
・解説を確認した直後:答えを閉じて解く
・翌日:もう一度自力で解く
・3日後:間違えた問題だけ確認する
・テスト前:時間を測って最終確認する
すべての問題を毎回解き直すのではなく、間違えた問題や不安な問題を中心にすることが大切です。
少し形が変わった類題への対応
同じ問題を繰り返すと、問題文や答えを覚えて正解できる場合があります。しかしテストでは、数字が変わる、問題文の表現が変わる、複数の単元が混ざる、使う公式や文法を自分で判断する、理由や途中式を説明することが求められる場合があります。
同じワークの反復後は、類題や単元が混ざった問題でも解けるか確認する必要があります。
時間制限と本番形式の練習
家では時間をかければ解けても、テストでは限られた時間内に解く必要があります。次のような工夫で少しずつ意識してみてください。
・ワーク1ページの目標時間を決める ・大問ごとに時間を測る
・分からない問題で止まりすぎない ・後回しにする問題へ印を付ける
・見直し時間を残す ・複数単元を混ぜて解く
速く解くことだけを目的にせず、正確さを確認しながら少しずつ時間を意識することが大切です。
「周回作業」と「点数につながる勉強」の比較
| 項目 | 周回作業 | 点数につながる勉強 |
| 目標 | 3周を終える | 自力で解ける問題を増やす |
| 対象 | 毎回すべての問題 | 間違い・不安な問題を優先 |
| 丸付け | 答えを書いて終わる | 間違いの原因を分ける |
| 解説 | 見ながら解く | 閉じて最初から解く |
| タイミング | 続けて3周する | 翌日や数日後にも確認する |
| 問題 | 同じ問題だけ | 類題や混合問題も解く |
| 時間 | 制限なし | 時間を測って確認する |
| 完了基準 | 最後のページまで進んだ | 何も見ずに正解できた |
同じ3周でも、各周の目的を変えることで学習の質は大きく変わります。
点数につながる「学校ワーク3周」の使い分け
1周目|できる問題と、できない問題を分ける
目的は、全体の理解度を確認することです。
・まずは答えを見ずに解く ・分からない問題に印を付ける
・正解でも自信がない問題に△を付ける ・間違いの原因を短く書く
・解説を読んでも分からない問題を質問する
1周目で完璧を目指しすぎず、課題を見つけることを優先してください。
2周目|間違えた問題を自力で解けるようにする
目的は、理解を自力再現へ変えることです。
・1周目で間違えた問題を優先する ・答えと解説を閉じて解く
・途中式や理由を書く ・解けなければ前の単元へ戻る
・質問した後、必ず自分で解き直す
正解した問題を機械的にすべて解き直す必要はない場合もあります。
3周目|時間を空け、本番に近い条件で確認する
目的は、テストで使える状態か確認することです。
・翌日または数日後に取り組む ・問題の順番を変える
・複数単元を混ぜる ・時間を測る
・ノートやヒントを見ない ・まだ間違える問題だけを最終課題にする
3周目は、記憶した答えを再現する回ではなく、定着を確認する回です。
「本当にできる」を判定する4つのチェック
CHECK1 答えを見ずに解ける
解説や前回の答えを隠しても、最初から解ける。
CHECK2 理由を説明できる
なぜその公式・文法・考え方を使うのか説明できる。
CHECK3 類題でも解ける
数字や問題文が変わっても、同じ考え方を使える。
CHECK4 時間内に解ける
正確さを保ちながら、テストを想定した時間で解ける。
4つのうち一つでも不足している場合は、「できた問題」ではなく「もう一度確認する問題」にしましょう。
教科別に足りなくなりやすい確認
数学
同じ計算結果や途中式を覚えるのではなく、どの公式や解法を使うか、なぜその式を立てるのか、数字が変わっても解けるか、途中式を自力で書けるかを確認します。
英語
単元別のワークで正解するだけでなく、英単語を日本語から書けるか、文法を自分で判断できるか、並べ替えだけでなく英作文ができるか、複数の文法が混ざっても解けるか、教科書本文や重要表現を確認できているかを見ます。
国語
答えを覚えるのではなく、本文中の根拠を見つけられるか、問いが求めている内容を理解できるか、記述問題を自分の言葉でまとめられるか、漢字・語句・文法を問題形式で答えられるかを確認します。
理科・社会
用語を眺めるだけでなく、何も見ずに答えられるか、図・表・資料と関連づけられるか、原因と結果を説明できるか、記述問題で必要な言葉を書けるかを確認します。
テストまで時間がない場合の優先順位
テストまで時間がない場合、無理に全ページを3周するより、次の順番で進めましょう。
1.提出が必要な範囲を終える
2.基本問題の間違いを解き直す
3.得点できそうな問題を確実にする
4.暗記内容を小テスト形式で確認する
5.まだ間違える問題だけを再確認する
6.余裕があれば類題や発展問題へ進む
「3周」という回数を守ることより、取るべき問題を自力で正解できるようにすることを優先してください。難問へ時間を使いすぎず、基本問題の取りこぼしを減らすことも大切です。
保護者が確認したいこと
避けたい声かけ
「3周したのに、なぜこの点数なの?」
「本当にちゃんと3周したの?」
「次は5周しなさい」
「もっと長時間勉強しなさい」
「やり方が悪いから伸びないのよ」
代わりに使える声かけ
「3周の中で、間違えた問題はどれ?」
「答えを見ずに解けた問題は増えた?」
「翌日にも同じ問題を解けた?」
「数字や形が変わった問題も解けた?」
「どんな間違いが多かった?」
「先生に質問したい問題は残っている?」
「次は各周の目的をどう変える?」
保護者が周回数だけを確認するのではなく、間違えた問題がどう変化したかを見ることが大切です。
学校ワークの使い方チェックリスト
□ 1周目は答えを見ずに解いた
□ 間違えた問題に印を付けた
□ 間違えた原因を分類した
□ 正解でも自信がない問題を区別した
□ 解説を読んだ後、答えを閉じて解き直した
□ 分からない問題を先生に質問した
□ 質問後に自分でもう一度解いた
□ 翌日または数日後にも確認した
□ 数字や形が違う類題を解いた
□ 複数単元が混ざった問題を解いた
□ 時間を測って確認した
□ 何も見ずに解けたかを基準にした
チェックが少なくても、努力が無駄だったわけではありません。次のテストでは"周回数"に加えて、"何も見ずに解けたか"を確認してみましょう。
まとめ
学校ワークを3周した努力には、確かな価値があります。ただし、3周すること自体が目的になってしまうと、点数にはつながりにくいこともあります。
必要なのは、間違いの原因を見つけること。解説を見た後は答えを閉じて自力で解き直し、翌日や数日後にも解けるかを確認することです。
同じ問題だけでなく類題や混合問題にも取り組み、テストを想定して時間を測ることも欠かせません。「何周したか」より、「できない問題が何問できるようになったか」を重視してみてください。
時間がない場合は、基本問題と間違えた問題を優先すれば十分です。今まで積み重ねてきた3周の努力は、使い方を少し変えるだけで、これからの点数につながっていきます。
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