トライプラス諸口校 学習ブログ
覚えたはずなのに翌日には忘れている
―記憶に残る復習のタイミング
「昨日は答えられたのに」を、日を分けて確かめる学習に変えるために
1.「昨日は覚えていたのに」
たとえば、前日の夜に英単語を覚えて、その場では意味をすらすら答えられたとします。ところが翌日に確認してみると、半分ほどが出てこない。こうした場面は、決して珍しくありません。
保護者の方としては、つい「昨日やったでしょう」と言いたくなるかもしれません。その気持ちは、お子さんのことを思えばこそだと思います。ただ、忘れていたという事実だけで、「勉強していなかった」「やる気がない」と判断することはできません。昨日は確かに取り組み、その場では答えられていたのですから。
大切なのは、一度覚えて終わりにせず、翌日以降の確認まで含めて「学習」と考えることです。この記事では、その具体的な進め方をご紹介します。
2.その場で答えられることと、日を空けて答えられること
学習した直後は、見たばかりの内容や、解いたばかりの手順がまだ頭に残っています。そのため、その場で答えられても、数日後に同じように答えられるとは限りません。
逆に言えば、時間を空けて答えてみることで、どの内容が残っていて、どの内容を確認し直せばよいのかが見えてきます。忘れていた内容は「失敗」ではなく、次に取り組むべき場所を教えてくれる手がかりです。
ここで一つ補足があります。そもそも意味が分かっていない内容は、何度繰り返しても定着しにくいものです。その場合は、繰り返す前に「なぜそうなるのか」「どういう意味か」を確認することから始めてください。なお、「見る勉強」と「答える勉強」の違いについては、以前の記事で詳しく触れていますので、今回は「いつ」「何を」「どう管理するか」を中心にお話しします。
3.復習のタイミングは「当日・翌日・数日後」を出発点に
まずは、家庭で始めやすい次の予定を目安にしてみてください。
| いつ | 何をするか |
|---|---|
| 学習当日 | 短い範囲を学んだ後、答えを隠して確認する |
| 翌日 | 同じ内容を、まず何も見ずに答えてみる |
| 数日後 | 忘れていた内容を中心に再確認する |
| 1週間前後 | 一度できた内容も混ぜて確認する |
※この日程は、家庭で始めやすい目安です。すべての人に共通する最適な日程というわけではありません。
答えられなかった内容は、意味を確認したうえで、次の確認までの間隔を短くします。反対に、日を空けても安定して答えられる内容は、間隔を少しずつ広げていく考え方が役に立ちます。間隔は、内容の難しさ、本人の習熟度、テストまでの日数に合わせて調整してください。日程を守ること自体が目的にならないように、というのがポイントです。
テストが近い場合は、残り日数に合わせて確認日を割り振ります。同じ日に何度も続けて繰り返すだけにならないよう、朝と夜、今日と明日というように、少し時間を空ける工夫をしてみてください。
4.復習するときは、最初に答えを見ない
復習の基本の流れは、次の5ステップです。
思い出せないまま長い時間粘る必要はありません。必要なときは、ヒントや解説を使って構いません。ただし、うろ覚えの内容を繰り返してしまわないよう、必ず正解と照らし合わせてください。
短い時間で行う復習なら、口頭で答える方法も使えます。ただし、英単語の綴りや漢字などは、実際に書いて確かめるようにしましょう。
5.全部を毎日やり直さない―復習する内容の選び方
確認した結果は、次の3つに分けて考えます。
- 自力で答えられた
- 迷った/ヒントが必要だった
- 答えられなかった
優先するのは「迷った」「答えられなかった」内容です。ただし、一度正解した内容を永久に外してしまわないことも大切です。日を空けた確認の中に、少しずつ混ぜておきましょう。
管理には、次のような小さな表が便利です。
| 学習した日 | 確認結果 | 次の確認日 |
|---|---|---|
| 10/13 | 迷った | 10/15 |
| 10/13 | 自力で答えられた | 10/20 |
※説明用の例です。
記録に時間をかけすぎる必要はありません。教材に小さく印をつける、付箋に日付を書くといった簡単なメモでも十分です。
6.教科別の復習例
| 教科 | 復習の例 |
|---|---|
| 英単語 | 翌日に意味や綴りを確認し、間違えた単語を再確認する。後日、順番を変えて試す。 |
| 漢字 | 見ずに書き、正しい字と比べる。読めることと書けることを区別する。 |
| 理科・社会 | 用語だけでなく、「なぜ」「どんな条件で」「その結果どうなったか」を短く答える。 |
| 数学 | 前日に間違えた基本問題を、解説を見ずに解く。後日、類題でも使えるか確かめる。 |
数学や理科の応用問題は、答えを丸暗記するだけでは対応できません。「理解できているか」「覚えているか」「使えるか」は別々のことですので、それぞれを分けて確認することを意識してみてください。
7.新しい勉強と復習を両立する方法
家庭学習の最初に、5~10分程度の確認時間を設けてみる方法があります。時間はあくまで目安で、全員に同じ長さを求める必要はありません。たとえば、次のような流れです。
- 昨日学んだ英単語を5個確認する
- 数日前に間違えた理科の問題を2問確認する
- その後、今日の新しい範囲に進む
復習する内容が増えすぎたときは、重要な基礎、繰り返し間違える内容、テスト範囲を優先してください。新しい学習と復習の割合も固定せず、その時々の状況に合わせて調整して構いません。
8.予定どおりに復習できなかった日は
1日空いたからといって、すべてを最初からやり直す必要はありません。次に取り組める日に、まず「答えられるか」を確かめて、必要な内容から再開すれば大丈夫です。
できなかった分を全部翌日に積み上げると、計画が過密になって続けにくくなります。短い範囲から再開し、次の確認日を設定し直しましょう。また、睡眠を削って予定を埋め合わせることは避けてください。
9.保護者の声かけ
本人の了承なく突然テストを始めたり、忘れたことを責めたりすることは避けましょう。また、保護者の方が毎回すべてを管理するのではなく、お子さん自身が確認日を決められるよう、必要な範囲で支えることが大切です。
10.まとめ
この記事の要点
- 学習した日だけで終わらず、日を空けて確かめる
- まず自力で答え、必要な内容を確認し直す
- 答えられたかどうかで、次の復習日を調整する
最後に、今日からできる小さな一歩をご提案します。今日学んだ内容から3つ選び、明日の確認予定に入れてみてください。それだけでも、「一度やって終わり」から「日を分けて確かめる」学習への入り口になります。
寄り添うだけで、終わらない。
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