トライプラス諸口校 家庭学習のヒント
『30分勉強して10分休憩』は正解?
―集中力が戻る休み方
休憩の「長さ」だけでなく、「過ごし方」と「戻り方」を見直してみませんか。
10分のつもりが、気づけば30分
30分ほど宿題に向かい、「ちょっと休憩」とスマートフォンを手に取る。10分で終わらせるつもりだったのに、動画を一本、もう一本と見ているうちに、気づけば30分が過ぎていた。そんな経験はありませんか。
保護者の方から見ると、「勉強している時間より、休んでいる時間のほうが長いのでは」と感じてしまう場面かもしれません。つい「また休んでいるの?」と言いたくなる気持ちも、自然なものです。
ただ、お子さん本人も、わざと休憩を延ばしているとは限りません。休憩そのものが悪いのではなく、休憩の過ごし方と、勉強へ戻る仕組みが決まっていないことが、長引く原因になっている場合があります。この記事では、そこを見直すヒントをお伝えします。
「30分勉強・10分休憩」は正解?
結論からお伝えすると、「30分勉強して10分休憩」は、全員に共通する最適な時間配分ではありません。試してみる区切り方のひとつ、と考えるのが現実的です。
たとえば、英単語の短い確認なら、数分ごとに区切りをつけやすいでしょう。一方、数学の思考問題や長文読解は、考えが途中のまま止めると、戻ったときに最初から読み直すことになりがちです。集中して考えが進んでいる最中に、タイマーが鳴ったからという理由だけで毎回中断する必要はありません。
反対に、「キリがいいところまで」と続けているうちに、休憩を取りそびれてしまうこともあります。そこでおすすめなのが、時間の目安と、作業の区切りを組み合わせる方法です。「30分たったら、次の問題を解き終えたところで休む」のように、目安の時間を決めつつ、問題や段落の終わりで区切ります。
休憩を検討したいサイン
机に向かっていても、次のような様子が見えたら、いったん手を止めて休むことを考えてみてもよいでしょう。本人が自分で気づきやすいものです。
- 同じ行を何度も読んでいる
- 問題文を読み飛ばすことが増えている
- 普段ならできる計算で、ミスが続いている
- 姿勢が崩れ、目や体の疲れを感じる
ただし、これらは「集中力が落ちている」と決めつけるための診断ではありません。あくまで、休憩を考えるきっかけとしての目安です。
また、内容が理解できずに止まっている場合は、休憩だけでは進みません。解説を読み直す、先生や周りの人に質問するといった対応が必要です。「疲れて進まない」のか「分からなくて進まない」のかを、見分けてみてください。
勉強に戻りやすい休み方
短い休憩では、「終わりにしやすく」「体や目を休められる」過ごし方が向いています。次のようなものを、本人が選べるようにしておくとよいでしょう。効果を保証するものではなく、落ち着いて再開しやすい方法を、本人が選ぶことが大切です。
① 席を立って、少し歩く
部屋の中を歩く、トイレに行くなど、短い移動で十分です。
② 肩や背中を、無理のない範囲で動かす
肩を回す、背伸びをするなど。体操のようにきちんとやる必要はありません。
③ 水分を取る
飲み物を取りに行くこと自体が、席を離れるきっかけにもなります。
④ 教科書や画面から目を離し、遠くを見る
窓の外を眺めるなど、近くの文字から目を離す時間をつくります。
⑤ 刺激を増やさず、静かに座って過ごす
目を閉じて、何もせずに数分座っているだけでも構いません。
休憩中に「ついでに暗記を続ける」のは避けましょう。休憩は学習を詰め込む時間ではなく、続けるために一度手を離す時間です。
休憩が長引きやすい過ごし方
次のような過ごし方は、休憩が延びやすい傾向があります。
- 短い動画を次々に見る
- ゲームで「あと1回」を繰り返す
- SNSやメッセージの返信を続ける
ここで大切なのは、スマートフォンを使うこと自体が問題なのではないという点です。問題は、終わりを決めにくい活動が、短い休憩の中に入り込むことにあります。「スマホを見ると必ず悪い」と一律に考える必要はありません。
おすすめは、「勉強の合間の短い休憩」と「勉強が終わってから楽しむ時間」を分けることです。動画やゲームは、その日の勉強を終えたあとのお楽しみとして位置づければ、休憩を延ばす原因になりにくくなります。
なお、スマートフォンをタイマーとして使う場合は、通知を切る、手元から少し離して置く、別のタイマーを使うといった選択肢があります。ご家庭に合う方法を選んでください。
休憩後に戻るための3つの準備
休憩を短く終えるコツは、休憩に入る前に、戻る準備を済ませておくことです。流れは「再開する課題を決める → 体や目を休める → 決めた課題から戻る」です。
① 休憩の終わりを決める
「少し休む」ではなく、再開の時刻やタイマーを設定します。
② 戻ったら取り組む1つを決める
例:「学校ワークの次の1問」「英単語5個の確認」。戻ってから課題を選ぶ手間をなくします。
③ 再開に必要な教材を準備する
該当ページを開き、筆記具を出してから休憩に入ります。自力で考える課題なら、解答は隠しておきます。
休憩(体や目を休める)
準備ができているので、時間になったら決めた課題からすぐ再開できます。
本人に合う区切り方を試す
説明のための目安として、区切り方の例を表にまとめました。科学的に最適な配分や、学年別の標準ではありません。長く集中できるかどうかで、優劣をつけるものでもありません。
| 場面 | 区切り方の例 |
|---|---|
| 短く始めたい日 | 15~20分の学習+3~5分の休憩 |
| 通常の学習 | 25~30分の学習+5~10分の休憩 |
| まとまった思考が必要な課題 | 時間の目安を設け、問題や段落の区切りで休憩 |
まずは数日間、いずれかを試してみて、次の3点を振り返ってみてください。
- 休憩のあと、再開できたか
- 予定した課題が進んだか
- 疲れが強く残らなかったか
うまくいかなければ、時間を短くする、区切りを変えるなど、少しずつ調整します。休憩は長いほどよい、学習時間は長いほどよい、というものではありません。無理なく続けられる形を探すことが目的です。
休憩だけでは解決しない疲れもある
強い眠気や体調の悪さがある日は、区切り方の工夫だけで押し切らないようにしましょう。睡眠不足を、短い休憩で埋め合わせることはできません。そうした日は、学習量を調整し、必要な休息を優先することも大切な判断です。
保護者の声かけ
休憩が気になったとき、次のように言い換えてみてはいかがでしょうか。
こう言いたくなるとき
「また休憩?」
→ こんな言い換えを
「何時から、どの問題に戻る予定?」
こう言いたくなるとき
「スマホばかり見ている」
→ こんな言い換えを
「短い休憩で終えやすい過ごし方を、一緒に決めようか」
こう言いたくなるとき
「もっと長く集中しなさい」
→ こんな言い換えを
「どこで区切ると、続けやすそう?」
大切なのは、休憩のたびに声をかけて見張ることではなく、あらかじめ本人とルールを相談しておくことです。スマートフォンを一方的に取り上げることだけが解決策ではありません。お子さん自身が「自分で決めた」と思えるルールのほうが、続けやすくなります。
まとめ
この記事の要点
✔ 時間配分は、本人と学習内容に合わせて試す
✔ 短い休憩では、終えやすく、体や目を休められる活動を選ぶ
✔ 休憩前に、再開する時刻と課題を決める
まずは、次の休憩に入る前に、戻ったら解く1問を決めてみるところから始めてみてください。小さな工夫ですが、休憩のあとの動き出しが変わるきっかけになるかもしれません。
無料体験授業のご案内
寄り添うだけで、終わらない。
「机に向かっても勉強が進まない」「休憩のあとに戻れない」「家庭学習の進め方を見直したい」。そんなお悩みがありましたら、トライプラス諸口校の無料体験授業で、お子さんの様子をお聞かせください。学習の進め方を、一緒に考えてまいります。
トライプラス諸口校 お電話でのお問い合わせ
0 件のコメント:
コメントを投稿