―次の期末テストで優先すべき科目
受験で使う英語や数学の勉強は、毎日進めている。でも、美術の提出期限や、保健体育のテスト範囲は、まだ確認していない――。
これは説明用の例ですが、受験を意識するほど、勉強が受験5教科に寄っていくのは自然なことです。入試対策はもちろん大切です。そのうえで、次の期末テストに向けて、一度9教科の状況を並べて見てみませんか?
この記事では、「内申」を主に調査書に記載される各教科の評定という意味で使います。ただし、調査書への記載内容、対象となる学年、入試での扱い、評定が確定する時期は、地域・学校・入試方式によって異なります。「次の期末だけで決まる」とは言えません。まずは学校の案内や面談、志望先の募集要項で確認することが出発点です。
期末テストの点数と評定は、同じものではない
評定は、定期テストの点数だけで決まるものではありません。一般に、学校では次の3つの観点で学習の様子を見ています。
学んだ内容を理解し、問題や作業で使えるか。
学んだことをもとに考え、判断し、言葉・式・作品などで表せるか。
課題に粘り強く取り組み、自分の学習を振り返って調整しようとしているか。
「主体的な態度」は、明るさや従順さ、手を挙げた回数で決まるものではありません。具体的にどう見られるかは教科によって違うため、学校で示された方法を確認してください。
テスト、授業中の課題、作品、実技、学習の振り返りなどがどのように扱われるのかは、学校や教科によって異なります。各項目の割合も、記事では決められません。成績表や配布プリント、先生からの説明で確認しましょう。
まず9教科の「残っている機会」を一覧にする
次の項目を、教科ごとに確認します。
- 次のテスト日と出題範囲
- 提出する課題と期限
- これから行われる実技や作品の評価
- 先生から受けた具体的な助言
- 今、自力では難しい内容
下は記入例です(説明用の例で、実際には9教科すべてを確認します)。
| 教科 | 残っている評価機会・期限 | 今の課題 | 次にすること |
|---|---|---|---|
| 理科 | 期末テスト/ワーク提出 | 電流の単元が不安 | 基本問題を解き、間違いを解き直す |
| 美術 | 作品の提出期限 | 未完成の部分がある | 示された課題を確認し、制作時間を決める |
| 英語 | 期末テスト | 本文の内容を自力で説明できない | 教科書を閉じて、本文の要点を言ってみる |
実技教科に、必ず筆記試験があるとは限りません。「実技はテストがない」「実技にもテストがある」と決めつけず、教科ごとに確認してください。
優先したいのは、こんな科目・課題
優先順位は、全員共通では決められません。目安になるのは、残された機会と、今の学習上の課題。全教科に必要な準備の時間を確保したうえで、次のような課題を優先します。
| 状況 | 取り組み方 |
|---|---|
| ① 未着手の範囲や、期限が近い課題がある | 範囲と必要な作業を確認し、まず着手する |
| ② 基礎の穴があり、先の学習が止まっている | 教科書や基本例題に戻り、必要な理解を補う |
| ③ 学校から改善点が具体的に示されている | 指摘内容を確認し、次の課題や演習で改善する |
| ④ 一通り学習したが、自力で答える確認が足りない | 答えを見ずに試し、不安な部分を復習する |
「今の評定が3だから最優先」「得意科目だから放置」のように、評定の数字だけで順番を決めないことが大切です。得意科目も、提出物や範囲の確認は必要です。
実技4教科を、直前の暗記だけで終わらせない
音楽、美術、保健体育、技術・家庭も、評定が付く大切な教科です。「実技は簡単に上げられる」「暗記すれば必ず高得点」といった見方はせず、学校の範囲表や授業資料から確認します。
- 筆記試験がある場合:用語だけでなく、図・手順・理由など、授業で扱った内容を確認します。
- 作品や実技の場合:示された課題、評価基準、先生の助言に沿って準備します。
- 未提出・未完成がある場合:提出できるか、期限、必要な対応を、早めに先生へ確認します。
作品を保護者が代わりに仕上げることは、本人の学びになりません。また、期限後でも出せば必ず評価されるとは限りません。課題の改善が、そのまま評定アップを保証するわけでもありませんが、準備を整えることは次の学びにつながります。
学校への相談は「何点で4?」より「何を改善する?」
面談や教科担当の先生への相談は、評定の引き上げをお願いする場ではなく、学習の改善と事実の確認の場です。質問できる場合は本人が中心になり、必要に応じて保護者が補います。
- 「現時点で、学習上の課題はどこでしょうか」
- 「次の課題やテストに向けて、改善したい点を教えてください」
- 「提出物や実技について、確認しておくことはありますか」
- 「調査書に使われる評定の対象期間や、今後の予定を確認したいです」
受験勉強との両立は、二択にしない
「受験勉強を全部止める」か「いつも通り続ける」かの二択にする必要はありません。期末対策を軸にしながら、英単語や既習内容の短い復習など、維持したい受験勉強は必要に応じて残します。
期末の範囲と入試の基礎が重なる内容は、理解を深めることで両方につながります。受験勉強と期末対策の比率は、人によって違います。一律には決められません。
また、9教科を毎日すべて行う必要はありません。テスト日程と提出期限に合わせて、数日単位で組みましょう。そして、睡眠を削って帳尻を合わせることは避けてください。
今日から進める4ステップ
保護者の声かけ
結果への不安を繰り返し伝えるより、本人が動ける確認を支える言葉をかけてみてください。
| つい言ってしまう言葉 | おすすめの声かけ |
|---|---|
| 「このままでは内申が足りない」 | 「学校の予定と、今から取り組める課題を確認しようか」 |
| 「実技教科で上げればいいでしょう」 | 「それぞれの教科で、どんな準備が必要そう?」 |
| 「あと何点取れば4になるの?」 | 「学校からは、どこを改善するとよいと言われている?」 |
まとめ
- 内申の扱いと今後の予定は、学校や公式資料で確認する
- 9教科の準備状況と、残された課題を見て優先順位を決める
- 点数だけでなく、理解・課題・実技などの改善点にも取り組む
まずは、9教科それぞれについて、次にすることを1つずつ書き出してみてください。それだけでも、残り時間の使い方が見えやすくなります。
「期末対策と受験勉強の両立が難しい」「何を優先すればよいか分からない」。そんなお悩みがあれば、一度ご相談ください。9教科の状況を整理するところから、一緒に考えます。なお、学校の評定を塾が決めたり、必ず上げたりすることはできません。
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