定期テスト対策|保護者の方へ
テストで『あと10点』上げるのに、
難しい問題は必要ありません!
難しい問題集を買う前に、見直したいこと
「あと10点取れれば、順位も通知表も変わるのに」。テストが返ってきたとき、そう感じるご家庭は多いのではないでしょうか。そして次に、「もっと難しい問題に挑戦しなければ」「新しい問題集を買った方がいいのかな」と考えることもあるかもしれません。
もちろん、点数を上げたいというお気持ちは、お子さまが頑張ってきたからこそ生まれるものです。そのうえで、一度答案を見直してみると、学校ワークで練習した内容や、授業で習った用語、基本的な計算の中にも、失点が見つかることがあります。
この記事が当てはまるご家庭
この記事でお伝えするのは、基本・標準問題に取りこぼしがある場合に、難問を増やす前に見直したい対策です。すでに基本・標準問題を安定して取れているお子さまや、難度の高い試験を受ける場合には、応用問題の練習が必要になることもあります。また、「誰でも難問なしで必ず10点上がる」という意味ではありません。
難しい問題への挑戦を否定するものではありません。限られた時間の中で、どこから取り組むと点数につながりやすいか、その順序を一緒に考えていきましょう。まずは、今ある教材と答案から「改善できそうなところ」を探す方法をご紹介します。
最初に探したい、3種類の改善候補
返ってきた答案の失点を、次の3つに分けて眺めてみてください。
① 学んだが、見ずには答えられなかった内容
例:英単語、漢字、理科・社会の用語。教科書やワークを見れば分かるのに、答案には書けなかったもの。
② 解説を見れば分かるが、自力では解けなかった問題
例:学校ワークの基本例題と同じ考え方を使う問題。解説を読むと「なるほど」と思えても、何も見ずには手が止まるもの。
③ 考え方は合っていたが、途中や解答時に誤った問題
例:符号、単位、指定された語句、解答欄への転記。
ここで大切なのは、お子さま本人の「分かっていた」という感覚だけで判断しないことです。実際に解き直してみて、自力で正解できるかを確かめます。③に見えた失点でも、解き直すと理解が不足していたと分かる場合があります。そのときは、②や①として扱い直せば大丈夫です。
「10点分の失点」を探す仮例
数学の定期テストを想定した、説明用の仮の例です。実在の答案や生徒のものではありません。
| 失点の内容(仮例) | 失点 |
|---|---|
| 符号の処理で誤った計算問題 | 2点 |
| 学校ワークで練習した基本問題を自力で解けなかった | 4点 |
| 求める量を取り違えた問題 | 2点 |
| 単位を付ける指示を見落とし、その試験の採点で失点した問題 | 2点 |
| 合計 | 10点 |
※配点や減点の扱いは仮の例です。実際には、答案と採点基準を確認してください。単位を書かなければ必ず2点減る、といった一律のルールではありません。
この10点は、あくまで改善候補の合計です。次のテストでそのまま上乗せできる点数ではありません。次回は問題も配点も変わるからです。目的は、同じ種類の課題が出たときに対応できる力を育てることにあります。
改善候補を、小さな練習に変える
改善候補が見つかったら、「気をつける」で終わらせず、具体的な練習に変えます。
| 起きていること | 小さな練習 |
|---|---|
| 用語や単語が出てこない | 短い範囲を学び、答えを隠して確認します。翌日以降も、もう一度試します。 |
| 基本的な解き方を使えない | 例題の意味と手順を理解し、解説を閉じて解き直します。そのあと、類題を解きます。 |
| 符号や計算の途中で誤る | 誤りが起きた段階を特定し、必要な途中式を書くなど、手順を変えて練習します。 |
| 条件や答え方を見落とす | 「何を求めるか」「単位や指定はあるか」を確認する手順を、普段の演習でも使います。 |
| 時間が足りず、解ける問題を残す | 時間を測った演習で、保留する判断と、戻る順番を練習します。 |
すべての問題文に線を引く、すべての計算を書き尽くす、といった方法は必要ありません。作業を増やしすぎると、かえって続かなくなります。失点につながった場所だけを、小さく変えていきましょう。
まずは、改善する課題を2〜3個に絞る
見つかった候補を、一度にすべて直そうとする必要はありません。次の観点で優先順位をつけます。
✔ 繰り返し失点している
✔ 次の範囲でも使う基礎である
✔ 説明や練習を受ければ、自力で取り組めそうである
たとえば、「英単語の綴りを確認する」「括弧を外す計算の途中式を書く」「問題文の求める量を確認する」といった課題です。項目の数は目安で、お子さまの状況に合わせて構いません。
ひとつだけ気をつけたいのは、簡単そうな課題ばかりを選ばないことです。必要な理解の学び直し(先ほどの②にあたる課題)を後回しにすると、同じ失点が続きやすくなります。
次のテストまでに行う4ステップ
STEP 1 答案から改善候補を選ぶ
3種類のどれに当てはまるか、解き直して確かめます。
STEP 2 必要な知識や考え方を確認する
教科書、ワーク、授業プリントで、手順や意味を押さえます。
STEP 3 答えを見ずに、類題で試す
同じ問題の答えを覚えただけでは、習得したとは言えません。
STEP 4 日を空け、時間を測った演習でも確かめる
数字、条件、聞かれ方が少し変わっても使えるかを見ます。
教材は、学校ワークや授業プリントを活用すれば十分なことが多く、新しい教材を買うことを前提にする必要はありません。ただし、今の教材に必要な練習が足りない場合は、学校の先生や塾の先生に相談して補ってください。
見直しは「全部もう一度」ではなく、確認箇所を決める
テスト終了前の見直しも、確認する場所を絞ったほうが実行しやすくなります。
☐ 数学:符号、求める量、単位
☐ 英語:主語と動詞の形、綴り、設問の指定
☐ 理科・社会:用語の正確さ、条件、指定された説明
☐ 国語:設問が求める内容、字数、抜き出し方などの指示
これは例です。全員に同じ項目を当てはめるのではなく、過去の答案で実際に失点した場所から選んでください。また、見直しの時間だけで知識不足が解決するわけではありません。知識や解き方は、ふだんの練習で身につけておく必要があります。
保護者の声かけ
答案を前にしたとき、つい口にしてしまいやすい言葉があります。少し言い換えるだけで、次の行動を一緒に考える会話になります。
こう言ってしまいがち
「あと10点くらい取れたでしょう」
こう言い換えてみる
「次につなげられそうな問題を、一緒に探そうか」
こう言ってしまいがち
「もっと難しい問題をやりなさい」
こう言い換えてみる
「今のワークで、自力では不安なところはどこ?」
こう言ってしまいがち
「ミスさえしなければよかったのに」
こう言い換えてみる
「次は、どの手順を変えて試してみる?」
失点した点数を責める材料にせず、具体的な改善行動を確かめ合いましょう。そして、お子さまが自力でできるようになった変化にも、ぜひ目を向けてください。それが次の練習を続ける力になります。
まとめ
この記事の要点
① 難問を増やす前に、学習済みの内容での失点を確認する
② 改善候補を、具体的な練習と確認手順に変える
③ 同じ問題だけでなく、類題や時間を測った演習で確かめる
最初の一歩として、前回の答案から、次に改善したい問題を3問選んでみてください。3問は、取り組み始めるための目安です。選んだ問題が「3種類の改善候補」のどれにあたるのかを、お子さまと一緒に眺めるところから始めましょう。
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