期末テストに向けて 実技4教科の準備
実技4教科は前日の暗記で間に合う?
―内申を落とさない準備法
音楽・美術・保健体育・技術・家庭を、日を分けて確かめる
明日は音楽と保健体育。今夜覚えれば大丈夫?
5教科の勉強を進めているうちに、気がつけば実技教科が前日に残っていた。そんな経験はないでしょうか。夜にプリントを開いて、初めて範囲の広さに気づく場面は、決して珍しくありません。
受験にも関わる5教科を優先したくなる気持ちは、自然なものです。前日まで手が回らなかったことを、責める必要はありません。前日に力を尽くすことも、否定されるものではありません。
ただ、実技4教科には、暗記だけでは準備しきれない内容も含まれます。学校によっては、教科によって筆記試験がない場合もあります。だからこそ、早めに全体像を確かめておくことが助けになります。この記事では、その確かめ方と準備の分け方をお伝えします。
「内申」という言葉について
この記事では「内申」を、主に調査書に記載される教科の評定という意味で使います。評定の出し方や対象期間、調査書の入試での扱いは、学校・地域・選抜方式などによって異なります。「内申を落とさない」は、準備の目的を示す表現であり、評定の維持や向上をお約束するものではありません。
前日の暗記だけでは、対応しにくい3つの理由
一夜漬けが必ず無意味、ということではありません。短時間の確認にも役割はあります。ただ、それだけに頼る計画だと、次のような場面で困りやすくなります。
① 用語を見れば分かっても、何も見ずに答えられるとは限らない
プリントを眺めて「知っている」と感じても、答えを隠すと出てこないことがあります。
② 図・楽譜・手順・ルールなど、意味や使い方の確認が必要な内容がある
名前を覚えるだけでなく、「どんな働きか」「なぜその手順か」まで確かめる必要があります。
③ 実技・作品・提出課題は、前夜の暗記で代わりにできない
歌唱や器楽、制作、運動の実技、提出物などは、時間をかけた練習や取り組みが必要になる場合があります。
最初に確認するのは「4教科の予定と必要な準備」
勉強を始める前に、まず学校から示されている情報を整理します。次の枠を、教科ごとに埋めてみてください。
□ 実技4教科の確認チェック枠
□ 筆記試験の有無、日程、範囲
□ 教科書、ノート、授業プリントなどの指定教材
□ 提出課題と期限
□ 作品や実技の予定
□ 学校から示された評価の観点や、先生からの助言
「技術・家庭」は教科としては1つですが、技術分野と家庭分野の内容・課題を、両方確認してください。また、学校から案内されていない出題範囲や提出条件は、推測で決めないことが大切です。分からない点は、先生や学校の案内で確かめましょう。
教科別:暗記の前後に、何を確かめる?
下の表は例です。すべての学校・学年で出題される内容ではありません。実際の範囲や課題は、学校の案内に従ってください。
| 教科 | 授業内容に応じた確認例 | 取り組み方 |
|---|---|---|
| 音楽 | 楽譜上の記号、曲の特徴、授業で扱った鑑賞内容など | 記号の名称だけでなく、意味や楽譜中での働きを確認する。歌唱・器楽等は学校の課題と助言に沿って練習する |
| 美術 | 用語、材料・用具、技法、鑑賞の観点など | 名称と特徴、使い方を結び付ける。制作課題は、示された条件と進み具合を確認する |
| 保健体育 | 保健分野の知識、授業で扱った競技のルール、安全上の注意など | 用語だけでなく、場面や理由と結び付けて理解する。実技は安全な環境と学校の指示に沿って取り組む |
| 技術・家庭 | 材料・加工、情報、生活、食、衣服など、実際に習った範囲 | 図、作業手順、選択の理由、安全上の注意を確認する。技術分野と家庭分野の課題を区別して整理する |
ご注意:刃物、火、機械などを使う実習を、家庭で独断で再現することはお勧めしません。実習に関わる内容は、学校の指示と安全を優先してください。
「覚える」「説明する」「練習・制作する」を分ける
同じ教科の中でも、課題の性質によって準備の仕方は変わります。次の3つに分けて考えると、何から手をつけるかが見えやすくなります。
覚える内容。用語や名称を確認し、答えを隠して試します。図や具体例とも結び付けておくと、思い出しやすくなります。
理解して説明する内容。理由、手順、条件を自分の言葉や図で示し、教科書などと照らし合わせます。
実技・制作の内容。学校の指示、評価の観点、先生の助言を確認し、取り組める時間と必要な準備を確保します。
すべてを暗記カードや一問一答に置き換えることはできません。また、実技や作品を保護者が代わりに仕上げることも、お勧めしません。本人の取り組みを、学校の指示の範囲で支えてあげてください。
5教科を圧迫しない、予定への入れ方
まとまった対策を前日に残さず、必要な作業を早めに把握しておくと、5教科の勉強との両立がしやすくなります。流れの一例を図にしました。
STEP1 授業後
その日に扱った用語や図を、短く確認する
▼
STEP2 数日後
答えを見ずに試し、不安な内容を整理する
▼
STEP3 テスト前
正式範囲に沿って、残った課題を重点的に確認する
▼
並行して 実技や提出物
期限と準備に必要な時間から逆算して予定に入れる
毎日4教科すべてに取り組む必要はありません。教科の数だけで時間を割らず、範囲、習熟度、期限、試験の順番に合わせて配分します。睡眠や休息を削って予定を埋めないことも、大切な前提です。
すでに前日だった場合は、何を優先する?
もう前日になっていても、慌てなくて大丈夫です。その時点でできることを、順番に進めましょう。
前日にできる5つのこと
①学校の範囲表・指示を確認する
②未確認の基本事項と、自分が誤った内容を選ぶ
③読むだけで終わらず、隠して答える
④図や手順、理由を求める内容も短く確かめる
⑤残り時間に合わせて区切り、睡眠を確保する
学校から示された重点は手がかりになりますが、出題を保証するものではありません。「前日ならここだけでよい」と、未確認の予想問題に絞ることは避けてください。
提出物が未完成だったり、期限を過ぎていたりする場合は、自分で諦めたり、提出できると決めつけたりせず、まず学校に対応を確認しましょう。そして次回に向けて、何が遅れたのかを学習計画に反映します。
評定の不安は、学校の具体的な助言につなげる
評定は、筆記試験の点数だけから予想できるものではありません。気になるときは、学校で示された評価方法や、これまでにもらった助言を確認してみてください。先生に尋ねるときは、次のような聞き方があります。
質問の例
・「今の学習や課題で、改善したい点はどこですか」
・「次の実技や作品では、どの点を意識するとよいですか」
・「未完了の課題について、必要な対応を確認したいです」
目的は評定の引き上げを求めることではなく、本人が取り組める改善点を確かめることです。なお、確認した内容が、そのまま評定の維持や向上を保証するわけではありません。
保護者の声かけ
つい出てしまう一言を、確認の問いかけに言い換えてみる例です。
保護者の方がすべての課題を管理するのではなく、本人が予定と必要な行動を自分で確認できるよう、そばで支える。そのくらいの距離感が、ちょうどよいのではないでしょうか。
まとめ
この記事の要点
1. 範囲・評価方法・期限を、学校の案内で確認する
2. 暗記、理解、実技・制作で、準備の方法を分ける
3. 前日に集中させず、必要な確認を日を分けて行う
最初の一歩として、今日は「4教科それぞれについて、次に必要な準備を1つずつ書き出す」ことから始めてみてください。小さな一歩でも、前日の慌ただしさは少しずつ和らいでいきます。
トライプラス諸口校
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