親のできることって?
受験が近づくこの時期、保護者の方から
「家ではどんなサポートをすればいいですか?」
「勉強以外で親ができることはありますか?」
という相談をよく受けます。
しかし、結論をお伝えすると、
保護者がすべてを背負う必要はありません。
むしろ、完璧を目指しすぎるほど、
親子ともに疲れてしまい、逆効果になることさえあります。
長年多くの受験生と保護者の方をサポートしてきた経験から、
合格をつかむ家庭には共通する“5つの習慣”があります。
今日はその習慣を、できるだけ実践しやすい形でお伝えします。
■ ① 習慣その1:子どもの“努力”を先に認める
受験が近づくほど、保護者の気持ちが不安に傾き、
「もっと勉強してほしい」「大丈夫なのか」という焦りが出てきます。
しかし、ここで大切なのは、
結果や点数よりも“努力”を認める声かけです。
伸びる家庭の保護者の方は、こんな声かけをしています。
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「今日も頑張ってるね」
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「続けているのがすごいね」
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「前よりできるようになってるよ」
この声かけがあると、子どもの自己肯定感が保たれ、最後まで走り切れます。
子どもを認めてあげる、ということですね。
反対に、
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「もっと勉強しなさい」
-
「なんでこんな点なの」
-
「これじゃ受からないよ」
とプレッシャーが続くと、子どもは“挑戦する気力”を失ってしまいます。
受験期に必要なのは、
✔ 支える言葉
✔ 見守る姿勢
✔ 子どもの努力への共感
これだけでも十分なサポートになります。
■ ② 習慣その2:勉強の“環境を整える”ことを最優先にする
受験生にとって、家の環境は勉強効率に直結します。
伸びる家庭が大切にしているのは、「管理」ではなく“環境作り”です。
【伸びる家庭が実践している環境づくり】
✔ 机の上をシンプルにする
✔ スマホの置き場所を固定する
✔ 勉強する場所を決める
✔ ルーティン化できる導線を作る(帰宅→軽食→学習など)
特にスマホやゲームの扱いは家庭でルールを作っておくと、
子どもの意思に頼らずに済むためストレスが減ります。
ポイントは、
「勉強しなさい」ではなく“勉強しやすい状態”を整えること。
これだけで集中力は大きく変わります。
■ ③ 習慣その3:過度に介入せず、“手助けの一線”を決める
親御さんが頑張りすぎると、子どもよりも親が疲れてしまうことがあります。
伸びる家庭は、介入と放任のバランスが上手です。
【適切な距離感の例】
✔ 勉強内容のチェックは塾に任せる
✔ 家では「やるべきことを声かけするだけ」にする
✔ 間違いの指摘はしない
✔ 勉強内容に口を出さない
✔ 相談があったときだけしっかり聞く
親がすべてをコントロールすると、子どもは“自分で考える力”を失います。
逆に、必要以上に放任すると、方向性を見失ってしまいます。
ちょうど良い介入は、
「勉強の中身は塾が担当」「生活のリズムは家が担当」
という分担です。
■ ④ 習慣その4:“体調管理”は親がサポートできる最大の武器
受験直前期に最も怖いのは、“体調不良による力の発揮不足”です。
学力よりも、体調が結果を分けることも珍しくありません。
伸びる家庭が特に徹底しているのは、
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睡眠時間の確保
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夕食の栄養バランス(特に炭水化物+たんぱく質)
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お風呂→リラックス→就寝の流れ
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朝のルーティン(朝食・排便・軽い運動)
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加湿・換気
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手洗い・うがいの習慣
特に睡眠は、記憶の定着に欠かせません。
保護者が最も力を発揮できるのは、家庭内の生活リズムを整えることです。
■ ⑤ 習慣その5:親子の会話は“短く・ポジティブ”で十分
受験期になると、つい会話量が増えがちです。
しかし伸びる家庭ほど、会話は短く、必要なことだけ、ポジティブな内容に絞っています。
【伸びる家庭の会話の例】
・「大丈夫、あなたならできるよ」
・「今日は何をやる予定?」
・「終わったら声かけてね」
・「無理しすぎないようにね」
反対に、
「なんでこんなミスしたの?」「もっと頑張らないと…」
という会話が多い家庭は、
子どもの緊張とストレスが高まり、伸びが止まりやすくなります。
親子の会話は“短く優しく”で十分です。
それだけで子どもは安心し、集中できる環境が整います。
■ ⑥ まとめ:受験は「親子で歩くチーム戦」。完璧さは必要ない。
受験は、子どもだけの戦いではありません。
でも、保護者が完璧にサポートしなければいけないわけでもありません。
今日お伝えした5つだけで、家庭のサポートは十分です。
✔ 努力を認める
✔ 環境を整える
✔ 距離感を大切にする
✔ 体調管理をサポート
✔ 会話は短くポジティブに
最後まで頑張る子どもに寄り添う姿勢が、
“受験に強い家庭”をつくります。
保護者の関わり方が変わると、子どもの伸び方は本当に大きく変わります。
ぜひ、今日からひとつずつ取り入れてみてください。

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