緊張して当たり前
11月に入り、大学受験の公募推薦や面接試験が続く季節になりました。
この時期は、
多くの受験生が
「緊張して頭が真っ白になりそう」「今までの努力を出し切れるか不安」と口にします。
でも、そんな気持ちになるのは当たり前のことです。
それは、あなたが本気で努力してきた証。
大切なのは、“緊張しないようにする”ことではなく、
“緊張とうまく付き合う”ことです。
今日は、教育者として多くの受験生を見送ってきた立場から、
受験本番で力を出すための心の整え方をお伝えします。
なぜ人は本番で緊張してしまうのか
人が緊張するのは、脳が「ここ一番」と感じているからです。
緊張すると心拍数が上がり、
手に汗をかくのは、身体が“準備モード”に入っている証拠。
つまり、緊張は「集中力を高めるためのサイン」なのです。
ただし、そのエネルギーが“焦り”に変わってしまうと、実力を発揮しづらくなります。
「失敗したらどうしよう」「合格できなかったら…」と
“結果”ばかりに意識が向くと、頭が真っ白になってしまうのです。
だからこそ、意識を「うまくやろう」ではなく、
「いつも通りやろう」に切り替えることが大切です。
緊張は敵ではなく、むしろあなたの頑張りを支える味方なのです。
“緊張を味方に変える”3つのステップ
① 呼吸を整える ― 3秒吸って6秒吐く
緊張すると呼吸が浅くなり、酸素が足りずに集中力が落ちます。
そんなときは、
3秒吸って6秒かけてゆっくり吐く呼吸を3回繰り返してみてください。
それだけで、自律神経が整い、心がスッと落ち着いてきます。
試験前や面接の直前に、ほんの数秒でもできる簡単なリセット方法です。
② 自分の“成功体験”を思い出す
これまでに努力して成し遂げたことを思い出してみましょう。
模試での自己ベスト、苦手科目を克服した瞬間、あの日の頑張り。
それらの経験が、今のあなたを支えています。
「これまでだって、やり抜いてきたじゃないか」と自分を励ますだけで、
不思議と自信が戻ってきます。
③ 「今、やること」に集中する
本番では「失敗したくない」という思いが強いほど、力が入りすぎてしまいます。
そんなときこそ、「目の前の1問」「この1分」に意識を集中させてください。
先のことを考えすぎず、
「今できること」に集中することで、思考がクリアになり、
自然と実力が発揮されます。
教育現場で実際に効果があった“声かけ”
受験前の生徒に、私が伝えること。
それは、
「緊張しているということは、それだけ本気で頑張ってきた証拠。」
そう伝えると、少しホッとした表情に変わる生徒が多いのです。
面接前にはこんな言葉をかけます。
「面接官は“完璧な答え”を求めているわけじゃない。
あなた自身の言葉を聞きたいだけだよ。
無理にカッコいい風に演じなくてもOK!!」
この一言で、肩の力が抜けて自然に話せるようになった生徒を、何人も見てきました。
本番で必要なのは、完璧を目指すことではなく、
自分らしさを出せる心の余裕です。
焦らず、ありのままの自分を信じることが、最大の強さになります。
前日・当日にできる“心の整え方”チェックリスト
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睡眠はしっかりとる(夜更かしは禁物)
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朝食はいつも通り。新しい食べ物は避ける
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会場に着いたら、まずは深呼吸を3回
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「ここまで頑張ってきた自分」を静かに振り返る
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「大丈夫。これまでやってきたことを出せばいい」と心の中でつぶやく
こうした“いつも通り”の行動が、心を安定させます。
特別なことをしようとせず、普段のリズムを守ることこそが、最高の準備なのです。
自分を信じる力が“最高の結果”を引き出す
緊張するのは、あなたが真剣に努力してきた証です。
完璧に落ち着く必要なんてありません。
少しの緊張は、あなたの集中力を高める味方です。
深呼吸をし、これまでの努力を思い出し、目の前の1問に集中する。
その積み重ねが、あなたの持つ力を最大限に引き出します。
教育者として感じるのは、
「最後に勝つのは、自分を信じ切れる人」だということ。
どうか本番の日、これまで努力してきた自分を信じてください。
その信じる気持ちこそが、あなたの“本当の強さ”です。
そしてその強さは、きっと素晴らしい結果へとつながっていきます。
少しでもこの記事がお役に立てれば、、、と思っております。

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